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WCPT(世界理学療法連盟)がグローバル・プロファイルを発表2015.10.08

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日本理学療法士協会も会員となっているWCPT(世界理学療法連盟)が、加盟団体からデータを収集し、世界における理学療法士の現状を発表しました。最新版である今回のデータは、2013年時点の会員93団体(うち67団体がすべての項目に回答)から集められたものです。その内容の一部を、ピックアップしてご紹介します。

世界の理学療法士の現状「開業権がある78%」

日本でも自分のリハビリクリニックを開けたら……。病院やリハビリセンターに勤める日本の理学療法士なら、一度はそんなふうに個人開業の夢をみたことがあるかもしれません。その一方で、理学療法士の開業を制限する法律の有無に関する質問には、この調査に回答した世界各地の団体のうち78%が「ない(自由に開業できる)」と答えています。なお、「(自分の住んでいる国または地域では)患者さんは医師の診断を受けずに直接理学療法士の元を訪れることができる」と回答した団体は、59%でした。
また、理学療法士の数は男女比でいうと女性が多く、男女比を回答した59団体中、44団体が男性よりも女性の理学療法士が多いことを報告しています。特に、ハンガリーではなんと97%もの理学療法士が女性だそうです。
WCPTに所属する理学療法士の人数も年々増えており、アジア(西太平洋諸国を含む)での伸びが特に目立っています。理学療法士の合計人数こそヨーロッパに劣りますが、1997年から2013年までの平均増加率はアジアがトップです。2005年にはアジアが北アメリカ(カリブ海諸国を含む)を追い抜き、今や理学療法士の人数では大きな差をつけています。

世界の理学療法士の教育状況「自律的に業務を行うための教育を受けている63%」

同じ理学療法士といっても、教育水準に関しては世界各地でバラつきがあるのが現状です。まず、理学療法士は自律的に業務を行えるようになるための教育を受けていると回答した団体は、全体の63%となっています。国によっては、中等教育を修了後に専門的な教育を受け、4年制大学までは進まずに理学療法士になれる場合もあるようです。もっとも、それは少数派であり、教育水準の調査項目に回答した80団体のうち、76%が理学療法士の最終学歴について「4年制大学卒業以上(修士や博士などを含む)」と答えています。
また、新たな理学療法士を多く世に輩出しているアジアは、教育面において現在最も充実している地域です。アジア(西太平洋諸国を含む)で行われている理学療法を扱う教育プログラム数は総計709コース。これはヨーロッパの626コースを大きく上回っており、教育事情の整っていないアフリカの33コースと比べると軽く20倍以上となっています。今後も、アジアの理学療法士人口は増加し続けるでしょう。

各国の人口1万人に対する理学療法士密度「日本は7.9名」

さて、各国の国民数に対し、理学療法士はどれくらいいるのでしょうか? 今回の調査結果では、人口1万人当たりの理学療法士数が発表されています。
まず、世界的に見て理学療法士の数が最も多いのはヨーロッパです。ノルウェーの27.5名、フィンランドの24.6名をはじめ、比較的少ないスペインでも8.6名、ポルトガルが6.6名となっています。WCPTの本部が置かれているイギリスこそ7.6名と低めではあるものの、理学療法に対するヨーロッパ全体の認識の高さがうかがえます。
他のエリアにある主要国に関しては、オーストラリア11.3名、ブラジル9.7名、アルゼンチン8.4名、アメリカ6.3名、カナダ5.2名、そして、韓国4.5名です。それらと比較し、7.9名の日本はおよそ平均的な数の理学療法士がいるといえるでしょう。
その一方で、理学療法士が著しく不足しているのが上記に挙がっていないアジア諸国とアフリカです(ロシアと中国は加盟団体がないためデータ無し)。なかでもアフリカは、今回データを得られた国では平均1名未満という深刻な事態となっています。ナイジェリアやエチオピアなど、人口10万人に対して1名未満という国も珍しくありません。

現状を示す正式なデータは、国の健康政策の決定にしばしば影響を与えます。そうして理学療法士という専門職の重要性が立証されれば、セラピストが著しく不足している地域の状況も、今後さらに変わってくるかもしれません。発展を続ける世界理学療法連盟の、次回のデータ発表に注目したいところです。

 

【参考URL】

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