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第20回理学療法士が見る人工股関節全置換術のリハビリ
日産厚生会 玉川病院(その3)

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下村里子さん(29)
Profile
下村里子さん(29) 所有資格:理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士
2013年に急性期の病院から玉川病院に転職。経験年数は9年目。主として整形外科病棟のリハビリテーション治療を行っている。趣味は散歩。

文:時吉裕子

人工股関節全置換術のリハビリテーション

玉川病院は高次脳機能障害の専門的リハビリに特化した病院として広く知られていますが、人工股関節全置換術でも日本トップクラスの実績を誇ります(股関節手術件数 2015年:外傷291件、非外傷758件/2016年:外傷356件、非外傷820件)。片側の脚の手術では、術日当日に車椅子乗車などを行い、翌日から歩行リハビリを始め、おおむね8日という短期間で退院が可能です。理学療法士である下村さんは、整形外科病棟で主に人工股関節全置換術を行った患者さんのリハビリテーション治療を担当しています。

「一般的な病院では、何日後に退院というのをあらかじめ患者さんに伝えることがありますが、当院では理学療法士がリハビリをした上で、退院の日程を決めます。患者さんによって退院後の生活環境が違うので、『ここまで出来るようになれば大丈夫』といったゴールを見定める必要があるからです」(下村さん/以下同)

入院中の患者さんのリハビリは、どのように進められるのでしょうか。

「1日の中でリハビリは当院では40分、長くても1時間です。その他の時間は病室で過ごされることが多いので、理学療法士が適切な負荷を考えて決めたメニューを記入したパンフレットをお渡しして、なるべく自主的にリハビリを行ってもらうようにしています」

適切な負荷の見極め、適切な運動が、早期退院を実現できる理由のひとつ。

「患者さんそれぞれに合った内容で……というのは、先輩方からもよくアドバイスされます。分からないことがあれば自分で調べるのはもちろんですが、ドクターとも相談しやすい環境なので、適切なリハビリを提供できるのだと思います。患者さんが退院してからも、3カ月くらいは自主トレなどのフォローを行っています」

退院後の生活も考え、切れ目のないケアを

玉川病院には訪問リハビリのチームがあり、地域包括支援と合わせて、退院後の患者さんの生活をフォローする体制を一緒に整えていきます。

「退院前には私たち医療スタッフとご本人、地域の介護スタッフの方も呼んで、退院してからどう過ごしていくかの話し合いを設けることもあります。患者さんは今までとは違う状態で元の生活に戻る場合もあるので、退院後は少しでも不安のない生活ができるように努めなくてはなりません。昨今、一人暮らしの方や老老介護の方が本当に多いので、私たちがいなくとも安全に、長く家で過ごしてもらうために、地域の方と連携しています。

当院は訪問リハビリのチームもあるので、行ける範囲であればそちらのチームにつなげます。同じ病院内のチーム同士ですから、患者さんの性格や、ちょっとした好みなども伝達しやすいです。退院後もリハビリに対するモチベーションを継続していただくためには、このような情報が非常に役立ちます。患者さんも新しいスタッフに親しみがわきやすく、スムーズに信頼関係を築いていけるんですね」

急性期以降のケアに関わりたくて、玉川病院へ

急性期の病院から、玉川病院へ転職された下村さん。他の病院との違いや、理学療法士としての働きやすさはいかがでしょうか。

「急性期の病院では、状態が落ち着いたらすぐ他の病院に移りますので、その後の患者さんのフォローを勉強したいというのが当院に入ったきっかけです。

当院のリハビリスタッフは50人弱で、多すぎもせず少なすぎもせず、信頼関係がありコミュニケーションが取りやすい規模だと思います。また、さまざまな年代のスタッフがいるので、適度な緊張感が保てます。規模的にちょうどよく、年代のバランスも良いところが、働きやすさやスキルアップをしやすい環境をもたらしてくれていると思います」

玉川病院に入職して5年目の下村さんは、研究活動にも携わるようになったそう。

「臨床の治療をしながら、全国の理学療法士学会などで人工股関節の手術後に必要なリハビリの再考や、より良くするための研究活動を行う予定です。発表については上司から声がかかることもありますし、自主的に挑戦したいという相談もできます」

患者さんに信頼され、一緒に頑張れることがやりがい

最後に、理学療法士という仕事のやりがいについておうかがいしました。

「患者さんが目標としているレベルまで到達し、ご本人やご家族が笑顔でご自宅に帰ることもすごく嬉しいのですけれど、ときにはその方が望んでいるレベルにはいかない場合もあります。

今、私は健康で、実際には患者さんの気持ちを100%理解することはできていないのかもしれません。それでも患者さんが『できない』という気持ちを乗り越えて、私たちを信じ、頑張ってくれているのを見ると、お手伝いができて本当に良かったなと思います」

タイムテーブル

下村さんの1日
8:00
病院到着
8:30
ミーティング
8:50
午前の業務開始
12:00
昼休み
13:00
午後の業務開始
17:00
一日のリハビリ終了
デスクワークや勉強会など
18:00
帰宅
下村里子さん(29)

患者様・ご家族が安心して入院後の生活が送れるように努めています。


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