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vol.11

リハビリ3会長鼎談:ともに歩み続けるリハビリテーション3協会

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スペシャル鼎談の最終回は、気心の知れた同志として、ともに日本のリハビリテーションを牽引してきた3会長に、今後の3協会の連携についてうかがいました。

参加者(敬称略)

半田一登 中村春基 深浦順一 中保裕子 横河麻弥子
公益社団法人日本理学療法士協会
会長
一般社団法人日本作業療法士協会
会長
一般社団法人日本言語聴覚士協会
会長
医療ライター
(司会)
マイナビ「セラピストプラス」編集

所属:2018年9月現在

3つのリハ職合同でより強固な組織体制を

中保(司会) 今後、地域包括ケアが進む中で、3協会はどのようなところで協力し合うのでしょうか。この鼎談のしめくくりとして、今後の連携についてお聞かせください。

半田(PT) 3年ほど前、厚生労働省老健局老人保健課からの強い要請があって、各都道府県別に3職種の合同事務所を開設することになりました。都道府県にはそれぞれ作業療法士会、理学療法士会、言語聴覚士会があったのですが、地域包括ケアシステムの主な管轄となる市町村にとっては3職種が分かれているのはわかりにくく、「リハビリテーション」として1つの合同事務所とすることになったわけです。現在、全国47都道府県のうち約40は大体整理できたところです。以前から、連携の拠点としては、都道府県や市町村向けの窓口となる「リハビリテーション連合団体協議会」がありました。しかし、今後都道府県で地域包括ケアシステムにしっかりと我々の専門性を活かせる基盤をつくるためには、日本医師会並みの組織体制をつくる必要があります。あらゆる郡部、市町村までの組織化を果たして1,700有余の市町村に対応する、そのためにはより一層、3協会が行動をともにする必要があると考えています。

PTとOTは、昔は仲が悪かった?

中保(司会) 連携といえば、お三方は日頃からよくお会いになって、コミュニケーションも良好でいらっしゃいますね。連携のベースは会長さん方の人間関係にありそうです。

半田(PT) 深浦会長がこの中で会長職の一番先輩で、その後私と中村会長が就任したのです。以来、手を握ったことはないまでも、しょっちゅう一緒にいます(笑)。でも、私たちの就任前は日本作業療法士協会と日本理学療法士協会は非常に仲が悪かったのです。

中村(OT) そのことは有名でしたよね(笑)。

半田(PT) 海外で理学療法士協会会長と、作業療法士協会会長が同じ席につくなんてあり得ない話ですからね。たとえばアメリカに『Occupational Therapy』という作業療法の分厚い教科書がありますが、その中で理学療法を紹介している部分はたった1行、「単純肉体労働である」としか書いてない(一同笑)。それぐらい仲が悪い経緯があったのです。

中保(司会) 日本では3会長が忌憚なくものを言える、よい関係をお持ちだということは、日本にとってとても幸いなことです。

半田(PT) ただ、3人とも年をとっていますから、将来的には不安がありますね。昨日は、ついに死ぬ順番の話にまでなって…(笑)。

深浦(ST) 会長同士のコミュニケーションがとれるようになり、その上で合同組織をつくるところまで来ました。たしかに、将来的にはどうかという問題はありますが、各都道府県で3士会合同事業がたくさん行われるようになると、それぞれの地域で3職種のつながりが出来てきます。会長が替わって協会長同士の関係が崩れたとしても、現場がちゃんと連携しているはず。ですから今後も3職種はおそらく手を携えて地域を支えていくだろうと思います。

リハビリテーション全体のエビデンスの確立に向けて

中村(OT) 一方で、我々の専門性については各協会がそれぞれ担保していかなくてはいけないのですが、世の中では3つのリハビリテーションがひとまとめに扱われています。診療報酬上の成果も、PT、OT、STの集合体として評価されます。それに対応するためには、エビデンスを出す作業が必要になります。各協会それぞれにエビデンスづくりを行うことも大事ですが、社会からは「リハビリテーション全体としてどうなのか」ということが問われるのは間違いありません。診療報酬はエビデンスがどれだけ出せるかで決まってきます。私どもで取り組んでいる「生活行為向上マネジメント」は生活がひとつのフェーズであり、OTが全体を見られるようになっています。ただ、急性期から在宅までを視野に置いた流れの中で、3つのリハビリテーションそれぞれの役割がどうあるべきかについては、やはり3協会で連携して取り組まないと答えが出せません。リハビリテーションについては、まだまだ標準化もできていない現状があります。しかし、リハビリテーション全体での効果を明らかにすることも、3協会の役目ではないかと私は考えています。

半田(PT) 我々3協会の会員を合わせれば、合計約20万人になります。やはり前に進むためには「数は力」であることも事実です。ともに声を上げるべき時は上げ、競争をするべきところは競争していきたいですね。リハ職は雇用条件などの大きな課題もあります。それを解決するためにも、これからも3協会が力を合わせていきたいと思います。

中保(司会) 診療報酬への評価を皮切りに、リハ職が直面している根本的な課題やリハビリテーションの本質論まで、多岐にわたるお話をありがとうございました。

横河(編集) どうもありがとうございました。

(完)


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