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クレーム応対で使いたい感謝や共感の言葉【第77回】

公開日:2023.03.22

文:村尾 孝子
薬剤師/医療接遇コミュニケーションコンサルタント

クレーム応対でよく使うのは謝罪の言葉ですが、感謝や共感の言葉を加えることで、患者さんに敬意や謝意を適切に伝えられるようになります。今回はクレーム応対で使いたい感謝・共感の言葉について考えてみます。

患者さんへの感謝の言葉を伝えましょう

謝罪の場とはいえ「申し訳ありません」だけを連呼するのでは、患者さんに誠意が伝わりません。心から謝罪の気持ちを伝えるために、謝罪の言葉はもちろんですが、感謝や共感の言葉もバリエーションを多く身につけ、状況に応じて使い分けることが大切です。

クレームはセラピストが業務改善してより良い医療サービスを提供するためにとても重要な役割を果たします。クレームがなければ気づかないことも、患者さんがクレームを伝えてくれることでミスや改善点に気づくことができます。

患者さんが時間的、精神的などさまざまなストレスを抱えながらもクレームを伝えてくれたことに感謝し、しっかり言葉にして感謝を伝えましょう。

感謝の言葉

  • ・ありがとうございます
  • ・恐れ入ります
  • ・助かります
  • ・ありがたく思っております
  • ・おかげさまで
  • ・本日は貴重なご意見をありがとうございました
  • ・貴重なご意見をいただき恐縮でございます
  • ・ご一報ありがとうございます

クレームを受けとめる際に役立つ共感の言葉

クレームを言う患者さんは、感情がたかぶり声を荒げたり何度も同じことを言ったりするかもしれません。クレームを受けたら、患者さんの話を遮ることなく傾聴に徹することが重要ですが、そこで役立つのが共感を表す言葉です。

患者さんの気持ちを受けとめ理解していることを伝えることで、患者さんは自分の話を聞いてくれていると感じて、気持ちが落ち着いてきます。あいづちを入れるように、共感の言葉も伝えて、患者さんの気持ちを丁寧に受けとめましょう。

共感をあらわす言葉

  • ・おっしゃるとおりでございます
  • ・ご指摘ごもっともでございます
  • ・ご事情をお察しいたします
  • ・ご意見を真摯に受け止めます
  • ・さようでございましたか

クレーム応対では敬語が必須

ここまで感謝や共感の言葉をご紹介してきましたが、クレーム応対では、ヒアリングから謝罪まで一貫して敬語を使うことが必須です。患者さんの話を真剣に聞く中で、話をスムーズに引き出すための言葉遣いは尊敬語と謙譲語を交えて、最大級の丁寧さが求められます。

クレームを受けると緊張したり慌てたりして言葉遣いが乱れてしまいがちです。そんな時、馴れ馴れしい言葉や、誤った敬語を使うと患者さんの不満が高まり二次クレームを招きかねません。

クレーム応対では、特別な言い回しが多く使われます。使いなれない言葉があれば、実際に声に出してスムーズに言えるように練習しておくと、いざという時に落ち着いて対応できるようになります。

村尾 孝子(むらお たかこ)

薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。

マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。

株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/

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