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接遇の基本は「丁寧語」から【第7回】

公開日:2017.06.23 更新日:2023.03.30

文:村尾 孝子
薬剤師/医療接遇コミュニケーションコンサルタント

「丁寧語」でのやりとりは相手の温度感に合わせながら

今回は接遇の基本である「丁寧語」について話したいと思います。語尾に「です」「ます」や「ございます」をつける話し方のことです。相手に対する敬意をあらわすことができ、堅苦しさもあまりないので、言葉遣いに自信がないという人は、まずは丁寧語を意識して話すようにすればおおむね大丈夫でしょう。
・いる→います
・する→します
・行く→行きます
・来る→来ます
・言う→言います
…という具合です。こうしてみると、ほとんどの方が意識せずに丁寧語をつかえていると思います。

しかし丁寧語で難しいのは加減です。相手との距離感や会う頻度、キャラクターなども合わせて、どの程度まで丁寧語を使うかという調整が必要だからです。何度もリハビリを担当している患者さんがくだけた口調で話しかけてくださっているのに、「接遇だから」と、かたくなに丁寧語で話すことを徹底すると、「他人行儀で親しみがもてない」と思われてしまうこともあります。相手の温度感に合わせつつ、場合によっては多少くだけた口調で話す柔軟性も大切です。
メリハリをつけるためのコツとして、「最初」と「最後」の挨拶はしっかり丁寧語で行いましょう。リハビリの最中はくだけた口調でやりとりをしていても、患者さんが治療にみえたときには「こんにちは。本日もよろしくお願いします」。リハビリの終了時には「本日はお疲れさまでした。気をつけてお帰りください」と頭を下げる。これだけで「親しみやすくて、かつ礼儀正しい」という印象になります。

語尾につける「ね」にも注意

「です」「ます」を使用する丁寧語について、もう一つ気をつけたいのは、語尾につける「ね」です。「そうです→そうですね」「よかったです→よかったですね」など、「です」「ます」の後ろに「ね」をつけることでやわらかく、親しみやすい印象になります。患者さんとの関係性をしっかり築くことができていれば、適度に使用してもよいでしょう。しかしこの「ね」を多用しすぎて、そばで聞いていても耳につく人がいます。「そうですねー」と語尾を伸ばし気味にする方も要注意です。

「ね」しか聞こえないじゃないか…

この語尾の「ね」は、くせになっているため知らず知らずのうちにつけてしまっている方もいるかもしれません。多用しすぎていないか、まずは同僚など周囲の人に確認してみましょう。また患者さんへの接遇態度をロールプレイング形式で確認する際には、ぜひ動画も撮影してみてください。自分の姿を動画で確認するのはとてもおすすめです。笑顔や目線、距離感、言葉遣いなどを客観的にチェックすることで多くの改善点が見つかると思いますので、ぜひスタッフ同士で撮影してみてください。

村尾 孝子(むらお たかこ)

薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。

マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。

株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/

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