京都府では、京都府リハビリテーション支援センターを中心に、医療圏ごとに地域リハビリテーション支援センターが設置されています。回復期リハビリテーション病棟のある病院や、リハビリテーション関連施設が各医療圏に複数あり、作業療法士が活躍する病院が多い地域だと言えます。
当記事では、京都府における作業療法士求人について、求人状況や平均給与、エリアごとの求人特徴を解説します。京都府で作業療法士として働きたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.京都府における作業療法士求人の特徴
まずは、病院・一般診療所の数から読み取れる特徴を解説します。
令和3年4月末で、京都府の病院数は162施設、一般診療所は2,458施設です。近畿圏では大阪、兵庫に次いで病院・一般診療所が多い傾向にあります。全国平均で見ると、病院数は約175施設、一般診療所は約2,200施設であり、一般診療所数は全国平均よりも京都府のほうが多いことが分かります。
京都府では、病院や一般診療所以外にも、介護福祉施設・訪問看護ステーション・学校や、地域で活躍する作業療法士もいます。
(出典:京都府作業療法士会「京都府下OT情報」/
https://kyoto-ot.jimdo.com/%E4%B8%80%E8%88%AC%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%B8/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E4%B8%8Bot%E6%83%85%E5%A0%B1-%E5%85%A8%E6%96%BD%E8%A8%AD/)
京都府では、総合リハビリテーション推進プランに基づき、「人材の確保・育成」「施設の拡充」「各地域の連携体制の構築と府全域の推進体制の整備」を図っています。
具体的には、専門知識・技術向上のための研修会を実施しており、京都府は作業療法士として成長しやすい環境です。リハビリテーション治療や機器の普及の他、回復期病棟や訪問リハビリテーションの整備も進めており、作業療法士の勤務環境も充実しています。
また、地域の介護・医療・福祉と連携した取り組みも進められていることから、京都府は他職種や関係する機関との連携を取りすい地域であると言えるでしょう。
(出典:京都府「総合リハビリテーション推進プラン」/
https://www.pref.kyoto.jp/rehabili/documents/h25rehaplan.pdf)
次に、京都府における作業療法士の求人数について、マイナビコメディカルの求人情報をもとに解説します。
2021年8月現在、京都府の作業療法士求人数は202件です。全国の作業療法士求人件数10,749件を47都道府県で割った全国平均は約230件であり、京都府の求人数は全国平均に近い数値と言えます。近畿県内では大阪、兵庫に次いで求人数が豊富です。
京都府の作業療法求人では、介護福祉施設の他に病院の求人が多く見られます。急性期病院・回復期病院・ケアミックス病院・精神科病院など幅広い施設から求人があり、希望分野に就職しやすい地域です。雇用形態は、常勤の他に週1日からのパート求人もあります。
クリニックからは13件の求人が出されています。外来・デイケア・訪問リハビリなど各クリニックには特色が見られ、それぞれ業務内容や対象となる疾患が異なるため、事前に行う仕事・対象者を確認しておくことが大切です。
この他にも、京都府の作業療法士求人には以下のような特徴があります。
●京都府における作業療法士求人の特徴(1)スキルアップができる施設の求人が多い
京都府には、急性期から生活期までの総合的な支援を経験できる職場や、研修制度・教育制度が充実した職場があります。そのため、作業療法士としてのスキルアップが叶いやすいと言えます。
●京都府における作業療法士求人の特徴(2)ワークライフバランス重視の働き方ができる求人がある
京都府では、年間休日120日以上の職場や残業少なめの職場など、生活スタイルに合わせやすい職場環境の求人が多くあります。ワークライフバランスを重視している人には、最適な地域と言えるでしょう。
2.【京都府】作業療法士の平均給与
ここでは、京都府の作業療法士の平均給与を、全国の作業療法士の平均給与と比較して解説します。なお、作業療法士の平均給与は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士を合わせた統計値です。
全国平均と比べると、京都府における作業療法士の平均給与は高い金額となっています。とくに女性の給与は、全国平均である約397万円に比べて約408万円と高水準です。賞与や待遇、実務経験年数、個人のスキルなどによっては平均給与を上回ることもできるでしょう。
マイナビコメディカルにおける求人情報によると、京都府の病院で働く作業療法士の平均年収は、約320万~約400万円です。京都府では、病院よりも訪問リハビリや介護老人保健施設の給与が高い傾向にあり、年収約500万~約600万円を目指せる職場もあります。
3.【京都府】作業療法士の求人が多いエリア
ここからは、京都府で作業療法士の求人が多い、京都市・宇治市・城陽市の求人の特徴について解説します。
|
求人情報の特徴 |
京都市 |
・幅広い施設形態からの求人がある ・非常勤の求人が多い |
宇治市 |
・駅から徒歩圏内で通勤できる求人が多い ・院内保育所や託児所を併設する職場からの求人が多い |
城陽市 |
・寮完備など遠方から入職できる環境が整っている職場がある ・「未経験可」などリハビリ職が初めての人を歓迎する求人が多い |
京都府で作業療法士の求人数が最も多いエリアは、京都市です。京都市では、病院・訪問看護ステーション・介護老人保健施設・有料老人ホームなど、幅広い施設形態で作業療法士の求人を出しており、自分が希望する施設の求人を見つけやすい傾向にあります。また、非常勤の求人も多数見られ、希望の働き方を叶えられるでしょう。
京都市に次いで求人数が多い宇治市は駅チカの施設が多く、遠方から就業先を探している人や電車通勤を検討している人に適しています。また、院内保育所や託児所を併設している施設の求人もあり、育児中の人にとって働きやすい地域です。
城陽市には寮完備の求人があり、遠方から入職を希望する人がすぐに働ける環境が整っています。また、未経験者を歓迎する求人も多く、作業療法士としての臨床経験のない人やブランクのある人も働きやすい傾向です。
まとめ
京都府では、リハビリ職の人材確保や育成、リハビリテーションを実施しやすい環境の整備が推進されています。京都府は、研修・教育体制や施設環境が整った環境で働くことが望めるため、未経験の人やスキルアップを図りたい人におすすめの地域です。
京都府では、幅広い施設形態・雇用形態で作業療法士の求人が見られ、希望分野での就職やワークライフバランスを重視した働き方を叶えやすいでしょう。
京都府で作業療法士求人を探す際には、エリアや施設形態・雇用形態、施設の特徴などを細かく設定して求人を検索できる「マイナビコメディカル」をご利用ください。求人内容だけでは分からない職場情報も、キャリアアドバイザーのコメントとして掲載しています。
※当記事は2021年8月現在の情報をもとに作成しています