理学療法士は大変?疲れたと感じる理由とおすすめ対処法
理学療法士は、病院の患者さんや介護施設などの利用者の方の社会復帰を支える職業です。理学療法士の仕事は簡単ではないため、仕事が大変だ……疲れた……と感じたときには、「退職」の2文字が頭をよぎることもあるでしょう。
しかし、「本当に辞めるべきか」「辞めて後悔しないか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。「仕事に疲れたから辞めたい」と感じたときの対処法として、まずは仕事が大変と感じる理由を整理することが大切です。
そこで今回は、理学療法士の仕事を大変に感じる理由について解説します。理学療法士の仕事のやりがい・魅力を再確認し、自分が進むべき道を検討しましょう。
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目次
理学療法士の仕事は大変?毎日疲れる?
病気やケガによって筋力や体力が低下し、日常生活を送ることが難しくなった方に対して、基本的な身体機能の回復をサポートすることが、理学療法士の主な仕事です。
具体的な業務内容は、運動やマッサージ、電気刺激などのリハビリ(リハビリテーション)の介助を、病院の患者や介護施設などの利用者に対して行うことが挙げられます。
理学療法を必要とする方とは、「寝返りや歩行、起立といった基本的な動作が難しくなっている方」です。脳卒中や脊髄損傷、骨折、変形性関節症といった疾患・ケガを抱えている方が多く、リハビリによるサポートを大変に感じることも珍しくありません。
患者や利用者に対する責任も大きいことから、他の医療関連職や介護職と同様に、中途半端な心持ちではできない仕事と言えます。
理学療法士が「仕事が大変」「疲れた」と感じる理由
理学療法士の仕事は、決して簡単なものではないため、大変と感じることもあるでしょう。では、理学療法士の多くは、どのようなことが原因で仕事が辛いと感じるのでしょうか。
理学療法士が「仕事が大変」「疲れた」と感じる主な理由として、以下の4つが挙げられます。
- ・肉体労働が多く、疲れが溜まりやすい
- ・患者・利用者・医療従事者などと、積極的にコミュニケーションをとる必要がある
- ・リハビリの効果が出るまで時間がかかる
- ・患者の入れ替わりが激しい
ここからは、上記の4つの理由について解説します。多くの理学療法士が「仕事が大変」「疲れた」と感じる理由やきっかけを把握したうえで、自分の現在の気持ちを整理しましょう。
肉体労働が多く疲れが溜まりやすい
理学療法士の主な仕事内容は、「基本的な身体の機能回復を目指すリハビリの介助」です。リハビリ患者・施設の利用者は、病気やケガなどによって体力や筋力が低下し、身辺の自立が難しい状態となっている方となります。
自分の力だけでは思ったように動けない方のリハビリを担当する場合には、理学療法士自身も非常に体力を使います。肉体労働が多く、身体的にも精神的にも疲労が溜まりやすいことから、理学療法士の仕事を辛いと感じる方も珍しくありません。
理学療法士の仕事を長く続けたい方は、積極的に体力づくりに取り組み、基礎体力の向上を図りましょう。きちんと休みをとり、疲れを溜め込まないようにすることも大切です。
積極的にコミュニケーションをとる必要がある
理学療法士が関わりを持つ人は、リハビリを受ける患者・利用者だけではありません。リハビリの内容を検討する際には、患者や利用者の意見だけでなく、医師の指導や患者・利用者の家族の意向も取り入れることが大切です。
看護師や介護士など、患者・利用者のリハビリ中以外の姿も見ている職員からの意見・報告も、場合によっては考慮する必要があります。
リハビリ介助を進めるためには、患者だけでなく、医療職や介護職、福祉系職種などさまざまな立場の人とチームを組み、積極的にコミュニケーションをとらなければなりません。
患者や利用者には高齢者も多く、聞き取りやすさや会話の内容など、日常的な会話にも神経を使うこともあります。
高いコミュニケーション能力も必要とされるため、精神的な疲れを感じる方も少なくありません。
リハビリの効果が出るまで時間がかかる
患者や利用者によっては、リハビリを行った効果が早期に現れるケースもありますが、多くの場合、リハビリの効果が出るまで数か月単位の時間がかかることが一般的です。
リハビリの効果が現れるまで、対象となる方の状態や個性に合わせたリハビリメニューが常に最善なものとなるように、内容や目標を調整し続ける必要があります。
せっかくリハビリ計画を準備しても、リハビリの効果が現れるとは限らないため、「自分が立てたプログラムは意味がなかったのでは…」と不安になることも珍しくありません。
すぐに効果が見られないことで、患者や利用者、家族の方々から不満をぶつけられるケースがあることも、悩みの1つとして挙げられます。
患者の入れ替わりが激しい
介護系の福祉施設や訪問リハビリテーションなど、福祉や介護分野におけるリハビリの場合、利用者の顔触れはそれほど大きく変わりません。一方で、大規模な総合病院などの医療機関(医療施設)の場合、患者の入れ替わりが激しいという特徴があります。
理学療法士は、患者や利用者のそれぞれに合ったリハビリ計画を考えることが主な仕事です。医療系の職場のように、患者の入れ替わりが激しければ、その分多くの種類の計画を立てる必要があります。
さまざまな患者に対応できる能力や、計画の立案・実施ができる能力が必要となるため、「仕事がきつい」と感じる方も珍しくありません。
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大変で疲れる仕事でも、理学療法士には多くの魅力がある!
理学療法士の仕事は、「肉体労働が多い」「コミュニケーションを頻繁にとらなければならない」など、大変に感じることも少なからずあります。
一方で、理学療法士の仕事には、大変さや辛さを上回るやりがいや魅力も多数存在することを忘れてはなりません。
理学療法士の仕事のやりがいや魅力について、改めて確認してみましょう。
①患者の身体機能を回復するサポートができる
理学療法士が計画して、患者や利用者に取り組んでもらう訓練は、効果が出るまで時間がかかるケースもあります。そのため、定期的にリハビリ計画を見直すなど、地道に努力することが大切です。
苦労も多い仕事ですが、リハビリの効果が現れ、「患者や利用者の身体機能の回復をサポートできた」と感じたときには、この上ない達成感が生まれます。患者や利用者が元気になっていく姿を見て、やりがいを感じる方も多いでしょう。
②患者の笑顔が見られる
リハビリの進み具合や効果の出方には個人差があります。しかし、多くの場合、リハビリをきちんとこなしていけば、運動機能も徐々に回復していくでしょう。
基本的な身体機能が回復すれば、患者自身でできる日常動作も増え、地域での生活に復帰できる可能性も高まるため、患者の笑顔もリハビリ前と比べて増加する傾向にあります。
リハビリに一生懸命取り組んだ患者や利用者の笑顔を見られることや、感謝の一言をかけられることは、理学療法士のやりがいの1つと言えるでしょう。
③リハビリに関する知識や技術を得られる
理学療法士はリハビリに関する資格を持つ専門職(プロ)です。理学療法士の国家資格を取得する際にも、専門の知識を勉強し、スキルを身につける必要がありますが、リハビリに関する知識や技術は常に進歩し続けています。
リハビリに関する最新の知識やスキルを、医療系・介護系の仲間と連携し、実践しながら得られることは、理学療法士として働く魅力の1つです。
理学療法士の仕事には、これらの他にもやりがいや喜び、魅力を感じる瞬間は多数あります。「理学療法士の仕事が大変…」と感じたときは、働いてきた中で嬉しかったことや、やりがいを感じた経験を思い出し、未来への進路を考えてみましょう。
理学療法士の仕事を辞めたいと感じた際の対処法
理学療法士の仕事には魅力が多数ありますが、それでも「理学療法士の仕事を辞めたい」と感じている方もいるでしょう。
「理学療法士の仕事を辞めたい」という気持ちが、理学療法士の仕事の魅力ややりがいなどのプラスの面を上回ったときには、どのように対処すると良いのでしょうか。
最後に、「仕事を辞めたい」と感じた際のベストな対処法をご紹介します。
現在の勤務先で悩んでいる人は条件重視での「転職」がベスト
すでに理学療法士として働いている方の中には、理学療法士の業務自体は楽しくこなせているものの、現在の勤務先に問題があり仕事が辛いと感じている方もいるでしょう。
リハビリ専門職としての仕事やリハビリの現場が好きで、職場環境に悩んでいる場合は、そのまま理学療法士を辞めるのではなく、転職して職場を変えることがおすすめです。
転職して職場を変えることで、労働環境が良くなったり、スタッフとの人間関係のストレスが解消されたりと、現在の職場で大変だと感じている点を改善できる可能性があります。「マイナビコメディカル」では無料の転職支援サービスを行っております。エージェントサービスをうまく利用して就職活動・転職活動をスムーズに行い、キャリアを活かした就職・転職の実現を目指しましょう。
理学療法士が「仕事が大変」「疲れた」と感じる理由まとめ
理学療法士は、身体的にも精神的にも疲れが溜まりやすく、負担の大きな職業です。リハビリの効果が出るまで時間がかかることや、リハビリ対象者の入れ替わりが激しいことも、理学療法士の仕事が大変だと感じる一因と言えるでしょう。
しかし、理学療法士の仕事には、患者の基本動作の回復をサポートでき、笑顔や喜びの声に触れることができるという魅力もあります。辞めたいと感じた動機によっては、理学療法士の仕事を辞めるのではなく、転職して職場を変えることがおすすめです。
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