理学療法士として働くやりがいは?施設形態別の魅力も解説

更新日 2024年04月22日 公開日 2024年04月22日

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理学療法士は、リハビリテーションを行う専門職であり、社会的な需要も高い職業です。

しかし、近年は「2040年ごろには理学療法士の供給数が需要数の1.5倍になる」「理学療法士はやめとけ」などの声があることも事実。そのため、これから理学療法士を目指す方や資格を取得したばかりの方のなかには、「理学療法士として働くやりがいについて、きちんと知っておきたい」という方もいるでしょう。

この記事では、理学療法士のやりがいについて取り上げ、働く施設別に詳しく解説します。理学療法士の仕事にやりがいを感じられなくなったときの対処法も紹介するので、現在の職場環境に悩んでいる理学療法士の方も、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士として働くやりがいは?施設形態別の魅力も解説

理学療法士のやりがいは?

理学療法士は、病気やけがなどで体に障害がある方や障害の発生が予測される方に対して、運動機能の維持・回復のためのリハビリテーションを行う医療専門職です。理学療法士は国家資格であり、病院やクリニック、介護施設など、さまざまな場所で活躍できます。

(出典:公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法士とは」/https://www.japanpt.or.jp/about_pt/therapist/

「動作の専門家」として患者さまと関わる理学療法士には、次のようなやりがいがあります。

患者さまの喜ぶ顔が見られる

患者さまの身体機能が回復し、喜ぶ様子を間近で見られることは、理学療法士の大きなやりがいの1つです。

理学療法士は、患者さまの身体能力や生活環境などを考慮しながら、1人ひとりに合ったリハビリテーションを提供します。ただし、患者さまが抱える障害の重さはそれぞれで、機能回復までに長い時間を要することも少なくありません。

また、理学療法士は患者さまと1対1でリハビリを行うため、患者さまに寄り添いながら地道な努力を重ねる必要があります。そうやって、コツコツと取り組んできたリハビリの効果が表れたときには、患者さまと喜びを共有でき、大きなやりがいにつながるでしょう。

技術的に成長できる

理学療法士が担当する病気やけがの種類はさまざまで、目指すべき目標も患者さまによって異なります。また、医療の世界では日々知識や技術が進歩しているため、理学療法士として働き始めてからも勉強は欠かせません。

視点を変えれば、「自分の努力次第で活躍の場を広げていける」ともいえるため、その点も理学療法士のやりがいになるでしょう。研修会への参加や資格の勉強などを通して専門性を高められれば、理学療法士としてより活躍できるはずです。

なお、理学療法士の仕事は結果が出るまでに長くかかる場合もあり、「自分が行っている治療は本当に正しいのか」と不安に感じる場面もあります。仕事について悩んだときは、迷わず先輩の理学療法士に相談し、アドバイスやヒントをもらいましょう。

チーム医療に参加できる

近年は、1人の患者さまに対して、複数の医療専門職が連携して治療・ケアを行うチーム医療が注目されています。そして、チーム医療の現場では、理学療法士も医師や看護師、薬剤師、作業療法士、言語聴覚士などとチームを組んで、患者さまの治療にあたります。

他の医療職とスムーズに連携するのは簡単ではありませんが、チーム一丸となって目標を達成したときには、大きなやりがいを感じるでしょう。また、さまざまな職種の考え方・やり方を学ぶことは、自分自身のスキルアップにもつながるはずです。

【関連リンク】理学療法士(PT)とは?仕事内容や作業療法士との違いについて

【働く施設別】理学療法士として働く魅力

理学療法士が活躍できる職場は、病院やクリニック、介護施設などさまざまです。そして、職場ごとに理学療法士が担う役割や、働くうえでの魅力も異なります。

ここからは、病院、クリニック、介護施設、児童福祉・障害者福祉施設、訪問リハという5つの職場を取り上げ、理学療法士として働く魅力について解説していきましょう。

病院で働く場合

理学療法士の有資格者は、最初の就職先として病院を選ぶケースが多く見られます。病院で働く理学療法士は、さまざまな病期・症例の患者さまを担当できるため、幅広い知識や経験を得ることができるでしょう。定期的に勉強会を開催している病院も多く、スキルアップが図りやすい点も病院で働くメリットといえます。

理学療法士が病院で働く場合、医師や看護師をはじめとするさまざまなスタッフと連携する必要がありますが、そうした連携によってコミュニケーション能力が身につきやすい点も、魅力での1つです。

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クリニックで働く場合

病院ではほとんどの場合、入院している患者さまがリハビリの対象です。そのため、理学療法士がリハビリテーションを担当する数には制限があります。一方、クリニックの場合は来院者の数に制限がないため、より多くの患者さまを担当することが可能です。

また、クリニックは診療科が明確に分かれているため、患者さまの症状がある程度絞られます。特定領域で専門性を磨きたい理学療法士の方には、魅力的な職場といえるでしょう。

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介護施設で働く場合

急性期対応が多い病院やクリニックに比べて、介護施設では慢性期の患者さまに関わる機会が多くなります。介護施設から在宅復帰を目指す患者さまの場合、目標を達成するのは簡単ではありませんが、実現できたときには大きなやりがいを感じられるでしょう。患者さま1人ひとりとじっくり向き合える職場なので、意識の共有がしやすいのも魅力です。

また、集団でリハビリを行うケースがあるのも介護施設の特徴です。集団リハビリは、さまざまな利用者さまや職種の方とコミュニケーションを取りながら進めるため、病院での活動とは違った魅力を感じる理学療法士も少なくありません。

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児童福祉や障害者福祉の現場で働く場合

児童福祉施設では、自分の体を思うように動かせない子どもの基本動作訓練を行います。リハビリを通じて、運動発達の課程(人が基礎動作を習得する課程)を細かく観察することができるため、理学療法士としての知識やスキルの向上につながるでしょう。

(出典:公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ16 小児」/https://www.japanpt.or.jp/activity/asset/pdf/handbook16_whole_compressed.pdf

運動発達の過程をきちんと理解できれば、中枢神経疾患やスポーツ分野の患者さまを担当する際にも大きな力となります。

一方の障害者福祉施設は、介助や介護が必要で自宅での生活が難しい方が入所する施設です。そうした入所者さまの場合、リハビリテーションで日常生活動作が大きく変化することは少ないため、現在の機能維持を目指した活動が中心となります。しかし、試行錯誤の末にサポートの成果が見られ、患者さまが笑顔になったときには大きなやりがいにつながるでしょう。

訪問リハで働く場合

訪問リハでは、患者さまが自宅に戻ってから直面する、さまざまな生活課題の解消に向けたサポートを行います。医療機関や介護施設でも自宅での生活を想定したリハビリテーションを行いますが、実際に在宅生活を始めてみると、想定外の課題が見つかることが多いものです。患者さまの生活場面に直接関わり、1人ひとりの生活シーンに合わせたサポートができることは、理学療法士にとって大きな魅力といえるでしょう。

また、訪問リハは、患者さまのご家族の負担を軽減する仕事でもあります。患者さま本人はもちろん、ご家族から直接お礼をいわれる機会も多く、そうした言葉は働くうえでの大きな喜びとなるはずです。

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理学療法士がやりがいを感じられなくなったときはどうすればよい?

仕事の成果を実感できないときや忙しい日々が続いたときなどは、理学療法士の仕事がつらい、辞めたいと感じることもあるでしょう。しかし、つらい状況を乗り越えられれば、今まで以上に熱意を持って仕事に取り組めるようになる場合もあります。

理学療法士の方が、仕事にやりがいを感じられなくなったときには、以下のような対処方法を試すのがおすすめです。

  • ①患者さまとの思い出を振り返る
  • ②誰かに相談する
  • ③転職する

①と②はすぐに実践できる方法ですが、それでもやりがいが感じられない場合は、理学療法士の仕事ではなく職場が合っていない可能性があります。前述したように、理学療法士は職場によって役割や魅力が異なるため、やりがいを感じられない原因が仕事内容や職場にある場合は、転職を視野に入れてもよいでしょう。

ただし、転職を検討するにあたっては、自分の気持ちを分析して、「なぜ辞めたいのか」「転職によって何をかなえたいのか」を明確にすることが大切です。自己分析を怠ると、次の職場でも同じような不満を抱えてしまう可能性があるので、注意してください。

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まとめ

理学療法士の仕事には、「患者さまの身体機能の回復に直接的に関われる」「スキルを磨くことで活躍の場を広げられる」などのやりがいがあります。理学療法士は働く施設によって仕事の魅力が異なるので、自身が目指す理学療法士像に応じた職場やキャリアプランを選びましょう。

ただし、理学療法士として働いていると、思うような成果があがらず、仕事にやりがいを感じられなくなることもあります。そのようなときは、これまでの仕事内容や自分の気持ちを分析してみてください。その結果、仕事そのものではなく職場が合っていないと感じるようなら、転職を検討してみるのもよいでしょう。

マイナビコメディカルでは、理学療法士の方がやりがいを持って働けるよう、キャリアアドバイザーがしっかりと転職活動をサポートいたします。転職を検討する際は、ぜひご活用ください。

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【関連リンク】マイナビコメディカルへのよくあるご質問

※当記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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