理学療法士は子育てしながら働ける!子育てしやすい職場も紹介
理学療法士を目指している方、あるいはこれから出産を予定している理学療法士のなかには、「子育てと仕事を両立できるのか?」が気になっている方もいることでしょう。結論からいえば、勤務時間や福利厚生などのポイントを押さえて職場を選ぶことで、理学療法士が子育てしながら働くことは可能です。
当記事では、子育てしながらでも働きやすい職場の特徴とチェックポイント、理学療法士におすすめの職場について解説します。子育てしながら働く理学療法士の割合についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
子育てしながら理学療法士の仕事はできる?
理学療法士は女性が多く活躍している職業であり、子育てとの両立は十分に可能です。
厚生労働省の資料によると、日本理学療法士協会に加入している女性理学療法士は、理学療法士全体の約40%を占めています(2015年時点)。また、就業率は20代前半から30代前半にかけてやや低下するものの、30代から60歳までは各年代で約80%を維持しています。
以上のデータから、女性理学療法士の多くは30代以降も現場で活躍していることがわかります。さらに、2022年における「第1子出生時の母親の平均年齢」が30.9歳であることを踏まえれば、子育てと両立しながら仕事をしている方も多いと考えられるでしょう。
理学療法士は安心して出産・復職ができる職業といえますが、その一方で、育休から復職するにあたって、次のような不安を抱えてしまう方も少なくありません。
●産前産後休業・育児休業後に復職する女性理学療法士に多い悩み
- ・体力がもつかどうか
- ・制度などの変更点に対応できるか
- ・知識をすぐにアップデートできるか
- ・職場に迷惑をかけないか
- ・同僚にしわ寄せがいかないか
これらの不安は、復職セミナーや女性理学療法士の会への参加、職場のサポート制度の利用といった方法で、ある程度解消することが可能です。また、理学療法士のリハビリは日中に行われるため、夜勤や急患の対応がほとんどありません。他の医療職と比べてライフワークバランスが取りやすい点も、子育てと仕事を両立する際のメリットになるでしょう。
(出典:厚生労働省「理学療法士を取り巻く状況について」/https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000122672.pdf)
(出典:厚生労働省「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/index.html)
理学療法士の仕事と子育てを両立しやすい職場のチェックポイントは?
理学療法士は子育てしながら働きやすい職業ではあるものの、両立のしやすさは職場によって異なります。理学療法士の仕事と子育てをうまく両立させたい方は、次のポイントに注目して職場を選ぶとよいでしょう。
●子育てとの両立がしやすい職場を選ぶ際に注目すべきポイント
- ・勤務時間
- ・休みの取りやすさ
- ・福利厚生
- ・子育てへの理解
以下では、上記の4つのポイントについて詳しく解説します。
勤務時間
理学療法士の勤務先には、病院やクリニック、高齢者福祉施設、身体障害者福祉施設、児童福祉施設、訪問看護ステーション、訪問リハビリテーション事業所などがあります。勤務形態や勤務時間は職場によって異なるので、事前に詳細をチェックしましょう。「予定が立てやすい環境で働きたい」「ワークライフバランスを大切にしたい」という方は、勤務する曜日や時間帯がある程度決まっている職場がおすすめです。
また、職場と自宅・保育園の距離や移動時間、子どもの登園・お迎えの時間を考慮し、余裕をもって出勤できる勤務先を選ぶことも大事です。あわせて、平均的な残業時間や休日出勤の有無などもチェックしておいてください。
休みの取りやすさ
急な子どもの病気やけが、保育園・幼稚園の行事などにも対応できるように、休みの取りやすさについては必ず確認しましょう。
確認すべきポイントの1つ目は、年間休日数です。理学療法士の平均的な年間休日数は110日程度ですが、土日祝日休み・完全週休2日制で年間120日以上の休日が設定されている職場も少なくありません。プライベートの時間をしっかり確保したい方は、年間休日数が120日以上の職場を検討するとよいでしょう。
2つ目のポイントは、有給休暇の取得率です。有給休暇取得率が高い職場を探すとともに、面接では「仕事と子育てを両立したいこと」や、「子どもの体調不良などで有給休暇を取得する可能性があること」をきちんと伝えましょう。
福利厚生
福利厚生が充実しているかどうかも、職場選びにおける注目ポイントです。時短勤務制度やフレックス制などを活用して柔軟な働き方ができるか、子どもの看護休暇をはじめとする有給の休暇制度が整っているかを中心に確認してみましょう。
●育児中に活用したい主な福利厚生制度
概要 | |
---|---|
時短勤務 | 正規の時間よりも勤務時間を短縮して働ける制度 |
フレックス制 | 一定の期間において、全体の勤務時間数を変更することなく、勤務時間帯や1日の勤務時間を柔軟に変更できる制度 |
子どもの看護休暇 | 子どもが病気やけがをした際に取得できる、有給の特別休暇(年次有給休暇とは別に付与) |
(出典:人事院「妊娠・出産・育児・介護と仕事の両立支援のページ」/https://www.jinji.go.jp/seisaku/kinmu/ryouritu.html)
子育てへの理解
時短勤務、子どもの看護休暇といった制度がある職場でも、子育てに対する理解が十分でないと、制度が利用しにくくなるかもしれません。「職場の上司や同僚に子育てへの理解があり、快くサポートしてもらえる雰囲気か」なども、事前に確認しておきましょう。子育て中の女性スタッフが働いている職場であれば、お互いに助け合えるのでおすすめです。
理学療法士が子育てしやすい職場は?
先に紹介したように、理学療法士が活躍できる職場は幅広く、正職員、契約職員、パート・アルバイトなどさまざまな働き方があります。子育てをしながら理学療法士の仕事を続けたい方に向いているのは、次のような職場です。
●理学療法士が子育てしやすい職場3選
- ・回復期リハビリテーション病棟(医療機関)
- ・訪問リハビリテーション事業所
- ・高齢者福祉施設
ここでは、上記の3つの職場について詳しく解説します。
回復期リハビリテーション病棟(医療機関)
病院やクリニックで理学療法士として働きたい方には、回復期リハビリテーション病棟がおすすめです。回復期リハビリテーションでは、病気やけがの状態が安定した患者さまに、基本的な生活動作のための訓練や社会復帰に向けた訓練を行います。急患対応が少なく自分のペースで働きやすいため、家庭との両立もしやすいでしょう。
また、規模の大きな施設の場合、同僚に子育て中の女性理学療法士がいるケースも少なくありません。そうした場合、自身のキャリアプランを考える上での参考になるほか、助け合いながら働けるので、安心して勤務できるでしょう。医療機関には、時短勤務制度や託児所などの環境が整っている施設も多く見られます。
訪問リハビリテーションを行う事業所
訪問リハビリテーションとは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった専門職が利用者さまの自宅や施設を訪問し、リハビリテーションを提供するサービスです。その際、理学療法士は訪問リハビリテーション事業所や、訪問看護ステーションのスタッフとして活動します。
訪問リハビリテーションでは、訪問の予定が事前に決まっているため、スケジュールの調整がしやすい傾向にあります。また、「週3日・1日2件まで」といった働き方も可能なので、プライベートの時間をしっかりキープしたい方にもおすすめです。
訪問リハビリテーションは基本的に1人で行いますが、ほとんどの施設では、仕事に慣れるまで先輩が同行して指導するなどのフォロー体制が整っています。そのため、訪問リハビリテーションの知識やスキルに自信がない方やブランクのある方でも、安心して働くことができるでしょう。
高齢者福祉施設
高齢者福祉施設に勤務する理学療法士は、主に高齢者に向けて、身体機能の維持・向上を目的としたリハビリテーションを行います。入居型・通所型を問わず、多くの施設では利用者さまの人数がある程度決まっているので、仕事の流れやスケジュールが決めやすいでしょう。
高齢者福祉施設でのリハビリテーションは主に日中に行われており、夜勤や残業はほとんどありません。デイケアやデイサービスは土日休みの施設も多いため、家庭とのバランスも取りやすい傾向にあります。また介護施設には、子育て中の介護職やスタッフも多く在籍しています。そのため、子ども関連の急な欠勤・早退に対する理解も得やすいでしょう。
まとめ
理学療法士は、仕事と子育ての両立がしやすい職業です。勤務時間や休みの取りやすさ、福利厚生、子育てへの理解などのポイントをきちんとチェックすることで、働きやすい職場を探すことができるでしょう。
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※当記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています
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