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アルツハイマー治療薬レカネマブ―今月20日から保険適用・発売2023.12.15

セラピストプラス編集部からのコメント

エーザイは、アルツハイマー病の治療薬レカネマブを12月20日に発売すると発表しました。薬価は、200mgバイアルが約4.6万円、500mgバイアルが約11.4万円と設定され、年間費用は約298万円になります。またレカネマブの投与は、特定の条件を満たした医療施設で、特定のガイドラインに基づいて要件を満たすことが必要となっています。エーザイの予測では、初年度の投与患者数は400人、2年目は7000人を見込んでいます。エーザイCEOの内藤晴夫氏は、「レカネマブが公的介護費用の低減や家族の介護負担の縮小などの社会的価値を創出する」と述べ、その有用性が薬価に十分反映されていないとの見解を示しました。

エーザイは12月13日、同日の中央社会保険医療協議会総会で薬価収載が承認されたアルツハイマー病(AD)治療薬レカネマブ(商品名:レケンビ点滴静注200mg、同500mg)を薬価収載予定日と同日の12月20日に発売すると発表した。

薬価は原価計算方式で算定され、200mgバイアル:4万5777円、500mgバイアル:11万4443円と設定された。体重50kgの患者の場合、年間費用は約298万円となる。

レカネマブは10mg/kgを2週間に1回、約1時間をかけて点滴静注する。投与対象患者、医師・医療施設の要件は最適使用推進ガイドライン(OUG)によって定められ、MRIの設置、ARIA(アミロイド関連画像異常)に関するMRI読影の研修を受講した該当4学会(日本神経学会・日本老年医学会・日本精神神経学会・日本脳神経外科学会)専門医の複数配置など多数の要件を満たすことが必要となる。

エーザイの予測によると、要件をクリアする施設は現時点で1000施設程度。既に投与の希望を出している施設も複数あり、初年度となる2023年度内の投与患者数は400人、2024年度は7000人を見込んでいる。

レカネマブは、可溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体(プロトフィブリル)に選択的に結合するとともに、Aβプラークの主要構成成分である不溶性Aβ凝集体(フィブリル)にも結合し、脳内のAβプロトフィブリルおよびAβプラークを減少させると考えられている。

エーザイ内藤晴夫CEOは同日、都内で会見し、「(レケンビは)臨床的意義に加え、公的介護費用の低減や家族の介護負担の縮小など社会的価値を創出する」とコメント。その有用性が十分に薬価に反映されていないとして、「介護部分については今後の中医協で議論されると理解している」との認識を示した。

エーザイは、皮下投与法の開発や、血液バイオマーカーの社会実装に注力することでレカネマブのさらなる普及を目指す方針だ。

「今のエーザイは世界で最も速く、最も安全にAD治療を進める能力を有している」と語る内藤CEO

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出典:Web医事新報

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