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上腕三頭筋のダンベル筋トレメニュー5選!プロが効率的な鍛え方を紹介

公開日:2024.04.05

上腕三頭筋のダンベル筋トレメニュー5選!プロが効率的な鍛え方を紹介

文:織田 ユウヤ(トレーナー)

「二の腕をすっきりさせたい」「たくましい腕になりたい」というお悩みはありませんか?単にバーベルやマシンを使うだけでは、腕の筋肉を効率良く鍛えることは難しいものです。とくに腕の裏側にある上腕三頭筋は、機能解剖学を理解したうえで、個別のアプローチが必要です。

そこで今回は、プロのトレーナーが上腕三頭筋を効率良く鍛える方法を紹介します。ダンベルを使うと上腕三頭筋を効率良く鍛えることができ、誰でも理想的な二の腕を目指せます。

ダンベルの利点と具体的な筋トレメニューをわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

上腕三頭筋の筋トレでダンベルがおすすめな理由

上腕三頭筋のトレーニングには、ダンベルがおすすめです。
なぜなら、以下の4つのメリットがあるからです。

●上腕三頭筋の長頭にアプローチできる
●代謝ストレスを与えやすい
●負荷の微調整ができる
●左右の筋力のバランスを整えられる

ダンベルを使うことで上腕三頭筋の長頭に効果的にアプローチできます。長頭はほかの部位に比べて刺激を与えにくいため、成長が不十分になりがちです。しかし、ダンベルなら腕の角度を自由に変えられるので、長頭を効果的に鍛えられます。

また、ダンベルトレーニングは筋肉に代謝ストレスを与え、筋疲労を促進しやすい特徴があります。この代謝ストレスが筋肉の成長には不可欠です。さらに、ダンベルは負荷を微調整できるため、それぞれ個人のレベルに合わせた適切な重さを選べます。

左右の筋力のバランスを整えられることもメリットです。一方の筋肉が弱い場合は、片腕だけ集中してトレーニングができます。

以上の理由から、上腕三頭筋の筋トレにはダンベルがおすすめです。実際に多くのトレーニング上級者ほど、バーベルだけでなくダンベルも併用しています。

上腕三頭筋ダンベルトレーニング5選

上腕三頭筋の長頭、外側頭、内側頭をバランス良く鍛えられるダンベルトレーニングを紹介します。次の5つを実践すれば、誰でも引き締まった理想の腕が目指せます。

1.クローズグリップダンベルプレス
2.ワンアームダンベルキックバック
3.インクラインダンベルオーバーヘッドエクステンション
4.オーバーヘッドダンベルトライセプスエクステンション
5.クローズグリップダンベルプッシュアップ

それぞれ解説していきます。

クローズグリップダンベルプレス

クローズグリップダンベルプレスは上腕三頭筋すべての部位を鍛えられます。このエクササイズは重い重量を扱えるため、ワークアウトのはじめに実施するのがおすすめです。

体にエネルギーがあるうちに高重量のエクササイズを行うほうが、二の腕の引き締めにより効果的です。

手順は以下を参考にしてください。

はじめの姿勢

”クローズグリップダンベルプレス“/

1.ベンチに背中をつけて横になり、足は床にしっかりとつけて安定させます。
2.ダンベルをそれぞれの手にもち、肩の上にもち上げます。このとき、手のひらが互いに向き合うようにダンベルの角度を調整します。
3.運動中は肘を体の近くに保ち、全身を安定させてください。

トレーニング方法

”クローズグリップダンベルプレス“/

1.ゆっくりとダンベルを胸の方向に下ろします。肘は体の横に沿って動かし、ダンベルは胸の中央近くで床と平行になるように下ろします。
2.ダンベルが胸に軽く触れるか、胸に近づいたところで、ダンベルを押して元の位置に戻します。
3.8~12回を目安に動作を繰り返します。

呼吸

●ダンベルを下ろすときに息を吸い、押し上げるときに息を吐きます。
●運動中、呼吸を安定させて一貫性を保つようにしましょう。

注意点

●肘を体に近づけて動かしてください。
●背中はベンチの上で平らに保ち、腰を大きく反らさないようにします。
●トレーニング中は速度をコントロールしながら行い、とくに下ろす動きをゆっくりと行うことで上腕三頭筋への刺激を最大化できます。

ワンアームダンベルキックバック

ワンアームダンベルキックバックは、上腕三頭筋の長頭をターゲットにしたエクササイズです。片腕ずつ行うことで左右のバランスを整える効果も期待できます。

手順は以下を参考にしてください。

はじめの姿勢

”ワンアームダンベルキックバック“/

1.ベンチに片ひざをつけ、もう片方の足は床につけて立ちます。ベンチに置く手とは反対の手にダンベルをもちます。
2.体を前傾させ、背中は平らに保ちます。もっていない手はベンチにつけて体を支えます。
3.肘を曲げて、ダンベルをもつ腕を体の横に固定します。

トレーニング方法

”ワンアームダンベルキックバック“/

1.ダンベルをもつ腕を肘から伸ばして後ろにキックバックします。肘関節を伸ばし広げる動作を意識して、肩関節は動かさないようにします。
2.腕が伸び、上腕三頭筋が収縮した状態で約1秒間キープします。
3.ゆっくりと腕を元の曲げた位置に戻します。
4.10~15回を目安に動作を繰り返します。

呼吸

●肘を曲げるときに息を吸い、伸ばすときに吐きます。

注意点

●背中は常に平らに保ち、腰を反らさないようにします。体全体が安定していることが重要です。
●肘を体の側面に固定し、動きを肘の曲げ伸ばしに限定します。腕を振らないように注意しましょう。
●自分の力と能力に合った重さのダンベルを使っているか確認してください。

インクラインダンベルオーバーヘッドエクステンション

インクラインダンベルオーバーヘッドエクステンションも、上腕三頭筋の長頭を効果的に鍛えられます。

なぜなら肩と肘の関節を同時に曲げることで、上腕三頭筋の長頭を深くストレッチできるからです。これにより、二関節筋である上腕三頭筋の長頭に対して、強烈な刺激を与えられます。

手順は以下を参考にしてください。

はじめの姿勢

”インクラインダンベルオーバーヘッドエクステンション“/

1.インクラインベンチを約30~45°の角度に設定します。
2.自身に合った重さのダンベルを用意します。初めての場合は軽めの重量からスタートし、フォームに慣れてから徐々に重量を増やしていきましょう。
3.インクラインベンチに座り、背もたれに背中をしっかりとつけます。
4.ダンベルを両手でもち、頭の上にもち上げます。

トレーニング方法

”インクラインダンベルオーバーヘッドエクステンション“/

1.肘を曲げてダンベルを後頭部の方向にゆっくりと下ろします。
2.ダンベルが後頭部の近くまで下がったら、ダンベルを頭上に戻します。
3.8~12回を目安に動作を繰り返します。

呼吸

1.肘を曲げてダンベルを下ろすときに息を吸います。
2.ダンベルを頭上に戻すときに吐きます。

注意点

●肘をできるだけ固定し、上腕三頭筋を使うことに集中しましょう。
●背中はベンチにしっかりとつけて、背筋をまっすぐに保ちます。
●動作はゆっくりとコントロールしながら行い、急激な動きは避けてください。
●重量は自分がコントロールできる範囲内で選び、フォームがくずれないようにします。

オーバーヘッドダンベルトライセプスエクステンション

オーバーヘッドダンベルトライセプスエクステンションは、上腕三頭筋の長頭と体幹を同時に鍛えられる運動です。1つのダンベルを両手で扱うため、ある程度の高負荷をかけられます。

手順は以下を参考にしてください。

はじめの姿勢

”オーバーヘッドダンベルトライセプスエクステンション“/

1.足を肩幅に開き、ひざは軽く曲げて安定させます。
2.ダンベルを両手で頭の上にもち上げます。このとき、ダンベルは縦にもち、手は片方の端をもつ形になります。
3.腰が反らないように体幹に力を入れます。

トレーニング方法

”オーバーヘッドダンベルトライセプスエクステンション“/

1.肘を曲げてダンベルを後頭部の方向にゆっくりと下ろします。
2.ダンベルを最下点まで下ろしたら、肘を伸ばしてダンベルを頭上に戻します。
3.8~12回を目安に動作を繰り返します。

呼吸

●ダンベルを後方へ下ろすときに息を吸います。
●腕を伸ばしてダンベルを頭の上にもち上げるときに吐きます。

注意点

●肘を頭の両側に近づけ、できるだけ動かさないようにしましょう。動作中、肘が外側に開かないように注意が必要です。
●動作はゆっくりとコントロールしながら行い、とくにダンベルを下ろす動作では急激な動きは避けてください。
●背筋をまっすぐに保ち、体幹を安定させましょう。

クローズグリップダンベルプッシュアップ

クローズグリップダンベルプッシュアップは、通常のプッシュアップに比べて上腕三頭筋を鍛えやすい種目です。地面ではなくダンベルに手をおくため、肘を深く曲げることができ、可動域が広がります。

手順は以下を参考にしてください。

はじめの姿勢

”クローズグリップダンベルプッシュアップ“/

●適切な重さのフラットダンベルを用意します。このエクササイズには、安定したフラットな底面をもつダンベルが適しています。
●ダンベルを床に平行に置き、それらが肩幅よりやや狭い位置になるように調整します。
●ダンベルの上に手を置き、しっかりと握ります。
●体を一直線に保ち、腕を伸ばしてプッシュアップの位置に入ります。

トレーニング方法

”クローズグリップダンベルプッシュアップ“/

1.肘を曲げて体をゆっくりと床に近づけます。肘は体の側面に沿って動かし、できるだけ体に近づけるようにします。
2.体が床にほぼ触れるまで下ろしたら、腕を伸ばしてプッシュアップの位置に戻ります。

呼吸

1.地面に向かって体を下ろすときに息を吸います。
2.腕を伸ばし、プッシュアップの位置に戻るときに吐きます。

注意点

●体は頭からかかとまで一直線を保つように意識してください。腰が落ちたり、突き出たりしないようにします。
●ダンベルを使用することで手首への負担を軽減できますが、ダンベルの上でバランスを保つ必要があるため、初めて行う場合は慎重に行いましょう。

上腕三頭筋を効率良く鍛えるポイント

単に筋トレをするだけでは理想的な上腕三頭筋になりません。以下の3つは、筋肉を効率良く鍛えるために不可欠な重要ポイントです。

●適切な負荷を選ぶ
●たんぱく質を取る
●7~8時間の睡眠を確保する

それぞれ解説します。

適切な負荷を選ぶ

上腕三頭筋の発達において、適切な負荷を選ぶことが重要です。重すぎるとけがのリスクが増し、軽すぎると十分な効果が得られません。自分が快適に扱える重量で、最後の数回がやや苦しいと感じる重さを選んでください。

具体的には、努力すれば8~12回できるくらいの負荷を選びます。少し休憩をはさんみながら、2~3セット行うと効果的です。また、筋肉の成長にあわせて少しずつ負荷を増やしていくことも必要です。

たんぱく質を取る

トレーニングと並行して、たんぱく質の摂取も重要なポイントです。たんぱく質は筋肉の修復や成長に必要な栄養素であり、効果的なトレーニングをサポートします。とくにトレーニング直後や就寝前のたんぱく質摂取は、筋肉回復を促進できます。鶏の胸肉や魚、大豆製品などの良質なたんぱく質を意識して摂取しましょう。

7~8時間の睡眠を確保する

十分な睡眠は、上腕三頭筋の発達に不可欠です。なぜなら、深い睡眠中に成長ホルモンが分泌され、トレーニングによって疲労した筋肉の回復と強化を促進するからです。睡眠不足は、筋肉の回復と成長を妨げ、筋トレの成果を損なう原因となります。筋トレの効果を最大限に引き出すには、7~8時間の質の高い睡眠を取ることが大切だと覚えておきましょう。

まとめ

今回は上腕三頭筋のダンベル筋トレメニューを紹介しました。ダンベルを使うと上腕三頭筋の長頭、外側頭、内側頭すべてをバランス良く鍛えられます。紹介したエクササイズを実践して、引き締まった理想的な二の腕を目指しましょう。まずは軽い負荷から無理のないペースではじめてみましょう!

<参考文献>
・Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels in Young Healthy MenFREE
・Effect of the push-up exercise at different palmar width on muscle activities
・「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識」ジャレッド・W.コバーン (著)、モー・H.マレク (著)
・ヒューマン・アナトミー・アトラス2023
・Planfit

織田 ユウヤ

織田 ユウヤ

順天堂大学スポーツ科学部スポーツマーケティング学科卒業。スポーツショップやフィットネスメーカーの勤務を経て、スポーツジムやメディカルフィットネスジムでトレーナー兼マネージャーを務める。トレーナー歴は15年以上。
各種トレーナー資格、健康運動指導士、NSCA-CPTなどの資格を保有

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