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老健から介護医療院への転換認めよ、日慢協が要望2018.11.12

セラピストプラス編集部からのコメント

日本慢性期医療協会(日慢協)の武久洋三会長が介護老人保健施設(老健)の将来に危惧を示し、介護医療院への転換も認めるよう提案しました。2018年介護報酬改定後、超強化型の老健は半数以上が増収と答えましたが、一部稼働率が低くなっているのを指摘しました。

老健から介護医療院への転換認めよ、日慢協が要望

会見に臨む武久洋三会長(8日、東京都内)

日本慢性期医療協会(日慢協)の武久洋三会長は8日の定例記者会見で、介護老人保健施設(老健)から介護医療院への転換を認めることを提案した。日慢協の調査結果によると、2018年度の介護報酬改定前後で老健の稼働率低下が見られたという。地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟入院料の要件となる在宅復帰率の計算対象から外されるなど、役割が問われる老健の今後の運営を危惧した。【吉木ちひろ】

武久会長は会見で、日慢協が18年7月に実施した「平成30年度介護⽼⼈保健施設の運営状況に関するアンケート」(会員および会員病院関連の老健150施設が回答)の集計結果について説明。それによると、18年度介護報酬改定前後の施設類型別ベッド稼働率の比較では、「超強化型」老健の20.0%が「ベッド稼働率80%未満」だった。「在宅強化型」老健でも58.3%が「稼働率90%未満」となっており、老健全体で見ると15年時点と比較して39.8%の施設が「稼働率が低くなっている」と答えた。

武久会長は福祉医療機構が5日に公表した「平成30年度介護報酬改定等の影響に関するアンケート結果」にも言及。福祉医療機構の分析では「超強化型老健のうち報酬改定後『増収』となった施設は半数を超えていた」としていた一方で、在宅強化型や超強化型のうち、1割あった「減収」した老健では、稼働率が前年度と比較して低下していたことから、「(施設類型の選択と)利用率とのバランスをとりながらの老健運営が引き続き求められる状況は変わりない」とした点を強調した。

日慢協では老健を、(1)病院併設老健(2)福祉施設併設老健(3)単独老健(4)都市型、地方型-に分類。武久会長は「現在約37万床ある老健の全てを同一機能に集約するのは難しい」とし、さらに18年度改定で介護医療院が創設されたことにより、老健は病院の在宅復帰先の計算対象から外れることになったことにも触れ、「老健では医師は週3日出勤の非常勤で十分。さらには特定看護師が施設長になる可能性も出てくるかもしれない」との見通しを示した。その上で、「老健が今後、どうなっていくのか心配している。老健からも介護医療院へ転換できるようにしてほしい」と要望した。

会見では、「極端に狭い病床は役割を終えた。治療環境を向上させるべき」として、「1床あたり面積が4.3平方メートル以下の一般病床の6年以内の廃止」を併せて提案した。

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出典:医療介護CBnews

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