東京都に次いで2番目に人口が多い神奈川県には900万人を超える方が生活しています。
人口が多い分、安全な生活に欠かせない医療機関も多く設置されており、そこで働く診療放射線技師も多く存在していると言えるでしょう。
この記事では、これからますます需要が高まる診療放射線技師の概要や、神奈川県で診療放射線技師として転職する際に抑えておきたい情報を網羅してお伝えしています。
神奈川県で診療放射線技師として転職しようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
1. 神奈川県の診療放射線技師求人の特徴は?
診療放射線技師は医療専門職の中でも「放射線」の利用が認められている稀有な職業です。
その希少性から、全国的に需要が高まっている職業でもあります。
まずは神奈川県の診療放射線技師に関する求人に焦点を当てながら、神奈川県の診療放射線技師が働くフィールドや必要な経験などをみていきましょう。
1-1. 神奈川県の診療放射線技師が働くフィールドは?
診療放射線技師とは、
- ・病院やクリニックなどの医療機関
- ・医療機器の販売などを行う医療関連企業
- ・放射線を取り扱う企業
で勤務する放射線のスペシャリストです。
一般的に思い浮かべるのは医療機関でレントゲン撮影などを手がけている姿ですが、実は医療機関以外にも活躍のフィールドは存在します。
そして、それぞれのフィールドごとに求められる知識や経験は異なってくるので、まずは自分がどのような形で診療放射線技師としての知識を活かしたいのか明確にしましょう。
まずはそれぞれの勤務先によってどのような職務を行うのか、詳しく解説します。
診療放射線技師にとってもっともポピュラーな勤務先が医療機関です。
医療機関で働く診療放射線技師は「検査」と「治療」という2つの職務を担当しますが、検査に分類される業務には先程紹介したレントゲン撮影やMRI撮影などが当てはまります。
対して治療とは、一般的に放射線治療を指したものです。
医療機関で診療放射線技師が担当する業務は、おおまかには医師の指示を受けて、放射線を使用した検査業務と治療を通して患者さんの治療をサポートすることです。
また、病院の規模や経験によっては放射線を扱わない仕事を兼任するケースも見られます。
放射線を利用しないMRI撮影については診療放射線技師でなくても担当できますが、先程も紹介したように、小規模な医療機関であれば臨床検査技師が在籍していない場合が多いので診療放射線技師が撮影や検査を全て任されるケースも少なくありません。
医療機器関連企業の営業職として勤務する場合は、放射線機器の説明や操作指導だけでなく、もしトラブルが起きた際にはすぐに駆けつけてサポートを行います。
一般的な営業職と異なるため、放射線に関する深い知識や、実際に医療機器を暑かった経験が必須となるでしょう。
また、営業相手となるのは医師や歯科医師なので、医療の知識がない方は担当するのが難しいという側面もあります。
放射線を取り扱う企業では、技術職という扱いで勤務し、放射線を扱って様々な検査・測定業務を担当します。
放射線に関する専門知識を活かして原子力発電所や電子機器のメーカーで働くケースも見られるので、様々なキャリアが描ける職種と言えるでしょう。
放射線に関する知識を通じてより大きな社会貢献に携わりたい、と考えている方にとっては非常にやりがいのある仕事です。
神奈川県では、医療機関の求人が多く見られました。
ここからは診療放射線技師の一般的な勤務先である医療機関に焦点を当て、医療機関への転職で求められる経験・スキルを見ていきましょう。
1-2. 神奈川県の診療放射線技師求人で求められている経験・スキル
医療専門職として勤務する場合であっても、医療機関の特色によって求められる経験やスキルには開きがあります。
急性期医療を扱う医療機関では急患が運び込まれることも多くありますが、整形外科などで勤務する場合はじっくりと経過を見守りながら治療を進めていくことになるでしょう。
神奈川県で診療放射線技師の求人を調べてみると、小・中規模の病院が出している求人が多く見つかりました。
このことから、神奈川県で診療放射線技師として転職するにはMRIやCTスキャンなど広い撮影経験が求められると予想されます。
しかし、診療放射線技師は全国的に人手不足な職業です。
そのため、経験がない場合でも応募できる求人が多く、実務経験が乏しいからといって転職できないわけではありません。
2. 【診療放射線技師の年収】全国と神奈川県の平均を比較!
神奈川県で診療放射線技師として働く際に気になるのが「待遇の違い」でしょう。
全国の診療放射線技師の待遇と神奈川県の診療放射線技師の待遇にはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの平均値を比較してみましょう。
まずは国立病院で診療放射線技師として勤務する場合を想定してみます。
国立病院で勤務する診療放射線技師の給与は、「独立行政法人国立病院機構職員給与規定」によって定められているので、基本給に差が生まれることはありません。
国立病院で働く診療放射線技師の平均年収は520万円、平均年齢は38歳程度です。
平成30年の賃金構造基本統計調査によると、38歳で大卒の方の平均年収は373万円なので、診療放射線技師そのものが日本の平均年収よりも高収入を得やすい職業であり、国立病院に勤務している30代の診療放射線技師は平均年収よりも150万円ほど高い賃金をもらっていることが分かります。
また、国立病院の初任給は学歴によって以下のように分かれています。
- ・大学院卒…19万7000円
- ・大卒…18万4400円
- ・短大卒…17万3200円
次に、国立病院ではなく医療法人で勤務する場合も見ていきましょう。
法人の規模によって給与額が大きく異なるので、日本診療放射線技師会のデータをもとに初任給を見比べてみます。
2019年の日本診療放射線技師会誌で発表された「診療放射線技師の需給現状と将来需要および処遇改善 に関する調査研究」によると、神奈川県の診療放射線技師の初任給平均額は2016年時点で211,305円とされています。
全国の診療放射線技師の初任給平均額は199,012円なので、全国の平均値と比較すると初任給ベースでも12,000円ほど給与が高いと言えます。
勤務先の規定や個人の能力によって昇給ペースは異なりますが、この初任給に昇給を重ねていけば、神奈川県で働く診療放射線技師には全国的にみても高水準の賃金が支払われていると言えるでしょう。
3. 【神奈川県の診療放射線技師】求人が多いエリアを調査
神奈川県は日本で2番目に人口が多い都道府県です。
人口密度や高齢者の割合も高いので医療機関が多数設置されています。
そのため求人を出している医療機関や求職者の母数も多くなっており、求人を探しやすいエリアと言えるでしょう。
そんな神奈川県の中でも特に求人が集中しているエリアは、以下の3つです。
神奈川県は900万人以上の人口を抱えていますが、その4割以上が横浜市に集中しています。
医療機関も多く存在しているため、診療放射線技師の求人を探しやすいと言えるでしょう。
川崎市、相模原市も神奈川県内で人口が集中しているエリアなので、求人を探す際にはぜひチェックしてみてください。
まとめ
診療放射線技師は放射線に関する専門知識をもとにして、様々な分野で活躍している専門職です。
医療職として勤務する場合も、医療機関の特徴によって求められる経験やスキルは異なるため、自分がどんな診療放射線技師として働きたいのかを明確にしてから転職先を選ぶようにすると、望んだキャリアを歩みやすくなるでしょう。
この記事を参考にして、スムーズに転職活動を進めていただければ幸いです。