理学療法士は文系でも目指せる!文系・理系で悩んだときの選び方
公開日:2022.04.22 更新日:2023.09.28

文:rana(理学療法士)
理学療法士は医療系の資格として、理系のイメージを持つ人が多いかもしれません。
養成校では人体の構造を学ぶ「解剖学」や、体の各器官の働きを学ぶ「生理学」、運動力学を学ぶ「運動学」といった専門科目の授業があり、文系からでは難しいように思われがちです。
では実際に理学療法士になるには、文系と理系、どちらが有利なのでしょうか。今回は、文系出身の経験年数13年目の理学療法士が、これから理学療法士を目指す学生に向けて、理系と文系どちらがよいのかについて解説します。
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目次
理学療法士は文系からでもなれる
結論からいうと、文系からでも理学療法士を目指すのは全く問題ありません。理学療法士はレポート作成やカルテ記載、論文読解などで国語力が求められる場面も多くあります。
また筋肉の起始停止や骨の名称を覚えるために暗記力も必要です。そのため、文系であっても理系であっても、学ぶことの基本が身に付いていれば問題ありません。
筆者自身も文系出身ですが、理学療法士養成校時代から現在まで、不利に感じたことはありません。あえていうなら、養成校時代にあった物理の授業で、最初は理解するのに苦戦したということくらいでしょうか。
その他、解剖学や生理学、運動学といった理学療法士の専門授業でも、文系だから苦労したことはほとんどなかったように思います。そのため、文系の人でも安心して理学療法士を目指していただいて大丈夫です。
理学療法士を目指すうえでの文系と理系の違い
理学療法士を目指すうえでは、文系と理系のどちらからでもかまいません。しかし、どちらからスタートするかによって、養成校の選択肢が異なります。
国公立の養成校の場合、受験科目に理数系が含まれていることがほとんどで、文系の人が受験をして合格するのは難しいかもしれません。しかし、私立大学や専門学校であれば受験科目に理数系が含まれないことも多く、文系からでも受験しやすい傾向にあります。
とはいえ、国公立の養成校の方が私立と比べて学費が安いことや、高学歴であるという印象があるのも事実です。事前にそれぞれの違いを確認しておくとよいでしょう。
「生物」と「物理」、選択科目を選ぶときのポイント
高校で理科を選択する際、理学療法士を目指すなら「生物」か「物理」のどちらがよいか迷う人もいるでしょう。結論からいうと、どちらも理学療法士にとって必要な知識であり、どちらを選んでもかまいません。
それぞれの科目と理学療法士の仕事との関係についてみてみましょう。
生物学
生物学は、理学療法士養成校で必須科目となる「生理学」と関わります。生理学は、生物学的な要素が多く、あらかじめ基礎知識があった方がスムーズに理解しやすいでしょう。特に人体や細胞に関する知識は、理学療法士になるうえでは必須です。高校時代から学んでおいて損はないでしょう。
筆者も、最初は生理学の授業が難解に感じたことを覚えています。ですが、養成校で生理学をしっかり学べば、事前の知識がなくてもそこまで不利になることはありません。
物理学
物理学で学ぶモーメントや重心、床半力などは、理学療法士として歩行分析や関節運動を考える際に必須の知識となります。また、理学療法の手段である物理療法は、物理的なエネルギーに基づいた治療方法であり、物理学の知識を活用します。
筆者自身、物理学を学ばずに養成校に入学しましたが、やはり理解するのには苦労をしました。正直、定期テストでは、なんとか基準に合格する程度しか点数を取ることができなかったように記憶しています。
ですが、臨床に出てからモーメントや床半力を再度勉強し、歩行分析や患者さんの現象を考察するようになってから、格段に治療効果が出せるようになりました。筆者は現在、整形分野で働いていますが、特に整形疾患の患者さんを診る際には、物理学の知識が重要であると考えています。
どちらも養成校では基礎から学べる
生物学と物理学、どちらも理学療法士にとっては重要な科目になりますが、養成校のカリキュラムで基礎からきちんと学べます。理学療法士を目指す準備として考えるなら、自分がより興味を持っている科目を選択しても差し支えないでしょう。
理学療法士になるために学んでおいた方がよいこと
文系と理系、生物学と物理学など、いずれも基本的な知識面で迷うことがあるかもしれませんが、理学療法士として働くうえでは専門知識に加えて「コミュニケーション能力」と「文章力」も大切です。
患者さんとの信頼関係を築くために、また、他職種と情報を共有するために、理学療法士にはコミュニケーション能力が求められます。また、自分の評価した結果や治療方針を、わかりやすく患者さんに伝えたり、カルテに記載したりするための文章力も必要です。
これから理学療法士を目指す人は、専門知識とともに、「コミュニケーション能力」と「文章力」を身につけるよう意識しておくとよいでしょう。
文系からでも理学療法士になれる!国公立を目指すなら理系を選択しよう
現在、文系を選択している人でも、理学療法士を目指すことは可能です。ただ、国公立の養成校を志望するなら理数系を選択しておいた方が、受験の際に有利になります。志望校の選択肢が広がるという点では、文系よりも理系の方にメリットがあることを覚えておきましょう。
ただし、いずれにしても養成校で組まれているカリキュラムをしっかりと修了して専門知識を得ること、理学療法士に必要となるコミュニケーション能力や文章力を養うことが大切です。
また理学療法士は臨床に出てからも、日々研鑽して知識、スキルを身につけていかなければなりません。理学療法士は常に向上心を持ち、学びを続けていけるという魅力ある職業です。目標とやりがいを持って、理学療法士を目指してみてはいかがでしょうか。

rana(理学療法士)
総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。
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