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現役理学療法士による仕事の本音~ポジティブ・ネガティブ・転職~

公開日:2022.05.13 更新日:2022.07.26

現役理学療法士による仕事の本音(ポジティブ・ネガティブ・転職)

文:rana(理学療法士)

これから理学療法士の資格取得を目指す人や、就職を考えている人は、先輩理学療法士がどんな思いを持ち、どんなことを考えているのかが気になるのではないでしょうか。とはいえ、よほど仲の良い先輩理学療法士が近くにいない限り、本音を聞く機会は少ないものです。

今回は、経験年数13年目を迎える現役理学療法士が仕事のポジティブな面やネガティブな面、転職体験談などについて本音でお伝えします。

理学療法士の仕事の本音〜ポジティブな面〜

筆者の経験から、理学療法士として仕事をしてきて良かったと思えるポジティブな面についてまとめました。

患者さんが回復して喜ぶ笑顔がみられる

理学療法士の仕事において、一番の魅力はなんといっても、患者さんが回復して喜ぶ姿がみられることです。

特に、悩んで試行錯誤しながら接していた患者さんが回復したときや、自分が評価をして実践してきた治療に結果が伴ってきたときは一番やりがいを感じる瞬間で、こうした機会があるからこそ楽しく仕事ができると感じています。

常に追求心を持って学んでいける

理学療法士の仕事は、単純作業を覚えるだけでは終わりません。常に学びがあり、常に新たな知識やスキルを身につけていくことが求められます。

つまり、仕事をしている限りずっと成長できるというわけです。ここまで習得したから終わり、ということはなく、新たな課題や悩みと向き合いながら追求心を持って仕事ができるのも魅力の1つです。

患者さん一人ひとりと深く関わることができる

リハビリは知識や技術だけで治療をするよりも、その患者さんに興味を持ち、一歩踏み込んで関わることを重視した方が、良い結果につながることが多いように感じます。一人ひとりの患者さんと、人間として深く関わり、その人の人生に携われるというのも仕事のやりがいを感じる瞬間です。

理学療法士の仕事の本音〜ネガティブな面〜

一方、理学療法士として仕事をするなかで、ネガティブに感じることもあります。筆者の経験から仕事のネガティブな面をお伝えしましょう。

思ったようにリハビリの結果が出ない

ポジティブな面で挙げた「患者さんが回復していく喜び」とは裏腹に、リハビリで思うように回復しない患者さんも少なくありません。試行錯誤していろいろとチャレンジしてもうまくいかないときには、自分の不甲斐なさを痛感し、心が折れそうになることがあります。

経験を重ねていくと、順調に回復した患者さんよりも、思うようにいかない患者さんのことが頭から離れなくなっていく感覚があり、悩んでしまうこともあります。

リハビリには正解がなく迷うこともしばしば

リハビリには正解がなく、特効薬のようなものはありません。例えば、車の修理のように部品を変えれば治るというわけではなく、常に試行錯誤が求められます。

特に、痛みや動作に対してのリハビリは数値化することが困難であったり、改善するまでに時間を要したりすることが多く、自分の治療方向が合っているのかどうかを迷うこともあります。

正解がないからこそやりがいもあるのですが、迷って悩みこんでしまうこともあります。

患者さんの希望と自分の考えの相違

患者さんのなかには、「理学療法士=マッサージをしてくれる人」という認識を持っている人もいます。これまでマッサージ中心のリハビリを受けていた患者さんに多く、筆者も思ったようなリハビリメニューを受け入れてくれない人を担当した経験があります。

自身の考えと異なる要望がある患者さんの対応は、大変に感じるかもしれません。

現役理学療法士の転職にまつわる本音

理学療法士は専門職として転職しやすい傾向にあり、実際に多くの現役理学療法士がキャリアのなかで職場を変えています。転職の理由は、給料アップや人間関係の解消などさまざまですが、筆者は職場環境に不満を抱いて転職をした経験があります。そのときの体験談を紹介します。

上司の圧力により、自分の治療ができずに転職を決める

以前働いていた整形クリニックでは、自分が新たに学び始めた、ある治療概念を元にリハビリを行っていました。動作を確認するため、歩行分析を頻回に行っていたのですが、上司はその治療方法を否定的にみていたようで、「そんなに歩かせる必要ある?」と指摘されたのです。

筆者自身は、目の前の患者さんを良くしたいという思いで評価していたこともあり、納得がいかず、上司に自分の考えを伝えました。しかし、あまり快く受け入れてはくれませんでした。その後、自分の思うような治療が進められなくなり、上司との関係も徐々に悪化していってしまいました。

当時は新たな治療概念を取り入れてモチベーションが高まっていた時期でもあり、環境を変えたいという気持ちが強くなり、思い切って転職を決意しました。

現在はさまざまな治療概念の理解が得られる職場に勤務し、自分の考えを開放して学びを深めつつ、やりがいを感じながら仕事をしています。

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理学療法士は難しさもあるが魅力も多い仕事

理学療法士は、医療従事者としての責任もあり、常に結果が求められます。そのため、決して簡単な仕事ではありません。多くのやりがいを感じられる一方、思ったように結果が出ずに、悩んで辛くなることがあるのも事実です。また、働く環境や、自分のモチベーションによってもやりがいや悩みは左右されることがあります。

ですが、常に学びを追求し続けて成長できる、そしてやりがいも感じられる魅力的な仕事であると筆者は考えています。

どんな仕事でも、全てがポジティブな面ばかりではないでしょう。うまくいかないことがあるからこそ、そこから成長できるのではないでしょうか。理学療法士として成長し、やりがいを感じながら、ともに仕事に尽力していきましょう。

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rana

rana(理学療法士)

総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

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