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骨盤を正しい位置に戻すストレッチ3選!骨盤の歪みを整えるメリットも解説

公開日:2024.06.08

骨盤を正しい位置に戻すストレッチ3選!骨盤の歪みを整えるメリットも解説

文:加藤 小百合(自律神経専門パーソナルトレーナー)

「整体で骨盤矯正をしてもすぐに元に戻ってしまった」「股関節や腰に痛みがある」「ぽっこりおなかが気になる」といったお悩みはありませんか?これらの原因は、偏った姿勢や運動不足からおこる「骨盤の歪み」にあるかもしれません。

この記事では、骨盤の歪みを整える簡単なストレッチを3つ紹介します。自宅でできる骨盤の歪みチェック方法も解説しますので、ぜひ実践してみてください。

骨盤の歪みを放置するとどうなる?

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骨盤は、2つの寛骨(かんこつ:腸骨+恥骨+坐骨)と仙骨、尾骨で構成されており、それぞれの骨は強靭な靭帯で結合されています。

仙腸関節は約3~5㎜しか動かないと言われており、骨盤自体が大きく歪むわけではありません。しかし日頃の姿勢や歩き方のくせにより、骨盤周りの筋力に偏りが生じ、仙腸関節や股関節の位置がずれることで骨盤が歪んだように見えてしまいます。

この歪みを放置すると、反り腰や猫背など姿勢が悪化するほか、次のような症状があらわれる可能性があります。

・腰痛
・肩こり
・便秘
・冷え
・むくみ
・尿漏れ
・下半身太り
・下腹ぽっこり
・生理痛や生理不順

また骨盤の歪みによって、内臓機能が低下することもあるため、注意が必要です。

骨盤が歪む理由

骨盤が歪む原因はさまざまで、妊娠や出産により骨盤にずれを生じることもあります。また競技スポーツなどで特定の動きを行ったり、ハイヒールを履く機会が多かったり、運動不足による筋力低下でも歪みやすくなります。

私が産前産後女性の整体施術や運動指導を行うなかで、骨盤を整えてもすぐに元に戻ってしまう方には、ある共通点がありました。赤ちゃんを抱くときにいつも同じ側の腰で支えたり、お腹を突き出して腰を反らせて立ったり、いつも同じ側で横座りをしたり……。日常生活の姿勢や体の使い方に偏りがあるのです。産後の女性でなくても、次のようなくせがある方は要注意です

・頬杖をつく側がいつも同じ
・荷物を持つ側がいつも同じ
・立つときに片側の足に体重をかけている
・床に座るとき片側だけで横座りをしている
・椅子に座るときに片側だけで脚を組んでいる

歪みは誰にでもありますが、体の片側を使って特定の動作を行うくせがある場合は、偏りのない正しい姿勢を意識するだけでも歪みが改善する可能性があります。

骨盤の歪みセルフチェック

骨盤は前や後ろに傾いているだけでなく、左右のずれや捻れなど、歪み方は人それぞれです。

次の3つのテストで、あなたの歪みの傾向をチェックしてみてください。

①壁に背中をつけてチェック
②お尻歩きチェック
③靴底チェック

①壁に背中をつけてチェック

壁に背中をつけて立ち、壁と腰の間に、手のひら1枚入るか入らないかくらいの隙間があるのが理想です。

手のひらが楽に入る場合は骨盤が前に傾いている「前傾タイプ」、狭すぎると後ろに傾いている「後傾タイプ」となります。

骨盤を正しい位置に戻すストレッチ3選!骨盤の歪みを整えるメリットも解説

②お尻歩きチェック

お尻歩きチェック

足を前に伸ばして長座で座り、お尻を浮かせながら左右に移動してみてください。

極端に片方だけ進みづらかったり、左右どちらかに進もうとすると捻れたりする場合は、左右差や捻れが大きいと言えます。

③靴底チェック

普段履いている靴底の減り具合をチェックしてみてください。内側がすり減っている場合や、片側だけ極端にすり減っている場合は要注意です。

歩くときはかかとのやや外側から着地し、親指側で地面を蹴るため、下の①のようにかかとの外側が均等にすり減っているのが正常と言えます。

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骨盤の歪みを整えるメリット

骨盤の歪みを整える主なメリットは、以下の3つです。

・姿勢が良くなり、疲れにくくなる
・腰痛、生理痛、肩こりが改善する
・尿漏れや便秘、産後の不調が改善する

順に解説します。

姿勢が良くなり、疲れにくくなる

骨盤の歪みが整うと背骨が安定し、正しい姿勢を楽に保ちやすくなったり、疲れにくくなるメリットが期待できます。

また、内臓を本来の位置に導くことで、ぽっこりおなかや下半身太りの解消につながる可能性もあります。

腰痛、生理痛、肩こりが改善する

骨盤が歪むと周辺の筋肉が硬直して、血液やリンパの流れが滞り、生理痛や生理不順などの不調が起こりやすくなります。さらに骨盤の歪みは背骨の歪みにつながるため、肩や首のこり、頭痛や腰痛の原因となることも珍しくありません。骨盤の歪みを整えることは、そのような問題を解決に導くでしょう。

尿漏れや便秘、産後の不調が改善する

骨盤の歪みを改善することで、周辺の筋肉や腹筋などのインナーマッスルの働きを高め、尿漏れや便秘の改善が期待できます。

妊娠中の急激な体型変化による重心のずれやホルモンの影響で、骨盤が歪みやすくなりますが、正しい対策を行うことで整いやすい時期でもあります。

骨盤の歪みを整えるストレッチを取り入れて、改善していきましょう。

骨盤の歪みを整える簡単ストレッチ3選

骨盤の歪みを整えるためには、骨盤や股関節周りの筋肉のアンバランスを解消することが大切です。今回は、寝たまま簡単にできるストレッチを3つ紹介します。

①うつ伏せストレッチ
②両ひざ抱えストレッチ
③体側ストレッチ

リラックス効果もありますので、ぜひ疲れたときや寝る前などに行ってみてください。

①うつ伏せストレッチ

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1. うつ伏せで、両手の上におでこを乗せて両ひざを90度曲げ、ひざを肩幅程度に開きます。片方の足裏は天井に向けたまま、反対の足を内側に倒します。左右倒す動きを1回として、10回行いましょう

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2.両ひざと内くるぶしを閉じたまま、腰から下をゆっくりひねり、左右10回ずつ倒します。両肘が浮かないようにして、痛みのない範囲で行いましょう。

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3.うつ伏せのまま一旦両ひざを伸ばし、気持ちよいと感じる範囲で片足を斜め後ろへ伸ばします。ひざを曲げると腿の前側がより伸びます。両肘が浮かないようにして、片足10回ずつ行いましょう。

②両ひざ抱えストレッチ

”両ひざ抱えストレッチ“/

1.両ひざを抱えてあおむけになります。
2.左右対称の円をイメージしながら、股関節をゆっくりと回します。
3.10回行ったら、反対回りも同様に行いましょう。

※体勢が辛い場合は、頭の下に枕を入れてください。

③体側ストレッチ

”体側ストレッチ“/

1.あおむけで両手を組んでバンザイし、背中が浮かない範囲で両手と両足を近づけて、30秒間呼吸を続けます。
2.さらに伸ばしたい場合は、伸ばす側の手を反対側の手で引き、伸ばす側の足を反対の足の上に乗せます。きつい場合はひじを曲げてもOKです。

3.反対側も同様に行いましょう。

注意事項
・①~③を1セットとして、余裕があれば2~3セット繰り返してください。
・呼吸を止めずに、ゆっくり息を吐くようにしましょう。
・痛みがある動きは中止する、または痛みのない範囲で行ってください。

まとめ

今回は、骨盤の歪みを整える簡単ストレッチを3つ紹介しました。骨盤の歪みは誰にでもありますが、体を支える筋力が弱まったり、アンバランスになったりすると全身の不調につながりやすくなります。

しかし骨盤の位置が整うと、姿勢を支えることが楽になり、疲れにくくなるメリットが期待できます。また生理痛や肩こり、頭痛、腰痛、尿漏れ、便秘、産後の不調などが改善に向かう可能性もあります。

普段の姿勢や動作のくせを意識しながら、ストレッチを継続して、歪みを整えていきましょう。

加藤 小百合

加藤 小百合

フィットネスクラブ、カルチャーセンター、医療機関などでピラティス、ヨガ、気功、ウォーキング指導など運動指導歴20年以上。鍼灸整骨院と産前産後の整体施術もあわせ、のべ3万人以上をサポート。パーソナル指導のほか企業研修講師として目の疲れ、首・肩こり、腰痛改善セミナーも行う。体も心も整うセルフケアを中心にWebライターとしても活動中。

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