仕事中にスマホを触るのはOK?知っておきたい携帯マナー【第52回】
公開日:2021.01.29 更新日:2023.09.04
文:村尾 孝子
薬剤師/医療接遇コミュニケーションコンサルタント
もはや生活に欠かせなくなったスマホ(携帯電話)。仕事内容によっては仕事にスマホが必要という方もいるかもしれませんね。
しかし「どんなときにスマホを使用していいか」の判断は職場や人によって異なります。仕事中に何気なくスマホを使っている人は要注意!同僚や上司にはよく思われていないかもしれませんよ。
今回は社会人が知っておくべき「仕事中のスマホマナー」について詳しく解説していきます。
Q:仕事中にスマホを触るのはOK?
A:仕事に必要であればOK
仕事に必要であればもちろん触るのはOKですが、本来私用のスマホを仕事中に触る必要はないはずです。
訪問リハビリ等で職場との連絡が必要な場合や、家族の病気等で緊急の連絡が入る場合など、やむを得ない状況であれば許されることもありますが、一般的には許されないと考えるのが無難です。
特にゲームやWebサイトの閲覧、SNSなどは、仕事とまったく関係ありませんから、仕事中に使うのは許されないと考えた方がいいでしょう。仕事中は業務に専念してくださいね。
Q:職場で充電するのはOK?
A:職場や上司に確認をしましょう
スマホはバッテリーの持ちが悪いため、出勤前にフル充電して出かけても帰宅時まで持たないということがあります。
私物のスマホとはいえ仕事に使うのであれば、職場での充電が必要なときもあるかもしれません。しかし、プライベートでしか使わないスマホを職場で充電するのはマナー違反。
職場のルールを確認した上で、どうしても充電が必要なときは職場や上司に許可をもらいましょう。
Q:メールやLINEなどで、当日の欠勤連絡は許される?
A:職場の電話にかけるのが基本マナーです
メールやLINEは、相手にいつ読まれるかわかりません。たとえ、LINEでいつも連絡を取っている上司であっても、欠勤や遅刻といった業務連絡をLINEでおこなうのは避けましょう。
休みの連絡は上司の携帯に直接電話するのも控えた方が無難です。業務連絡は職場の電話にかけるのが基本マナーと心得ましょう。
どうしてもLINEなどで業務連絡したい場合は、あらかじめ職場のルールを決めておくことが大切です。
Q:一緒に撮影した患者さんの写真をSNSにアップしてもいい?
A:無許可でSNSへ投稿するのはNG
患者さんとの良好なコミュニケーションがうかがえますが、仕事の内容や職場の情報といった仕事に関することを許可なくSNSに投稿するのはNGです。
職場で撮影した写真の場合、背景に患者さんの個人情報が写っていた、などということもあり得ます。ほかにも位置情報などを使って悪用されたり、職場の信用に傷が付いたりする原因にもなりかねません。
患者さんに限らず、職場のスタッフの写真を許可なく投稿したりタグ付けしたりするのもマナー違反。職場ではSNS投稿を控えましょう。
Q:訪問リハのときなど外出先で電話を受けるときの会話で気をつけることは?
A:個人情報など守秘義務に違反する話は避けましょう
訪問リハビリなどの外出先で携帯電話を受けるときは、誰かに聞かれている可能性を常に意識してください。
守秘義務などのコンプライアンスに違反することにもなりかねませんので、患者さんの個人情報を含め、業務に関する重要な話は避けましょう。緊急時等でスタッフの携帯番号を尋ねられることがあっても、本人の許可を得ない限り教えるのはマナー違反です。
訪問先などでどうしても業務に関する話をする必要があるときは、周囲の人に会話が聞こえない場所に移動し、声のトーンやボリュームを落として話しましょう。
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村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
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