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クレーム応対に役立つクッション言葉【第78回】

公開日:2023.04.26

文:村尾 孝子
薬剤師/医療接遇コミュニケーションコンサルタント

クッション言葉は患者さんとのコミュニケーションを円滑にする効果的な言葉で、クレーム応対の場面でも非常に役立ちます。

今回はクレーム応対に役立つクッション言葉について詳しく解説します。

言いにくいことを切り出しやすくするクッション言葉

会話をスムーズに進めるためにクッション言葉は効果的ですが、クレーム応対の場面でもとても役立ちます。

クレーム応対は、患者さん・セラピスト双方にとって緊張や不安が強く、堅苦しい印象になりがちですが、クッション言葉を使うことで会話が柔らかい印象になります。最も効果的なのは、断りや謝罪といった言いにくいことを言う場面。クッション言葉をひと言添えるだけで、言いにくいことを切り出しやすくするメリットがあります。

さらに、クレーム応対中にクッション言葉を用いることで、自分自身も冷静に落ち着いて話せるようになったり、患者さんへの心遣いを伝えたりもできます。

クレーム応対が苦手な人は、状況に応じてクッション言葉を使い分けられるようにバリエーションを身につけて、苦手意識の払拭に役立てましょう。

謝罪の場面でよく使われるクッション言葉

・恐れ入りますが
・失礼ですが
・申し訳ございませんが
・あいにくではございますが
・お差し支えなければ
・お手数をおかけいたしますが

状況別・クッション言葉の使い方

クッション言葉は使い慣れるととても便利な言葉ですが、日常業務の中で使う機会が少ないセラピストもいると思います。クレーム応対だけでなく、患者さんとのコミュニケーションを円滑にする効果もありますので、どんな場面でもすらすらと言葉が出てくるよう積極的に日常会話に取り入れてほしいと思います。

以下に、状況に合わせたクッション言葉の使い方をまとめました。

詳細をたずねたいとき

「もしよろしければ、もう少し詳しくお伺いできますでしょうか?」
「お差し支えなければ、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?」

お願いするとき

「恐れ入りますが、もう一度ご確認いただけますでしょうか。」
「お手数ですが、今一度ご確認いただいてもよろしいでしょうか?」
「大変恐縮ですが、こちらにご記入いただけませんでしょうか」

担当者が不在の場合

「あいにくですが、担当の者が席を外しております」
「申し訳ございません、ただいま担当の者が席を外しております。」

患者さんの意に沿えない場合

「誠に申し上げにくいことではございますが、本日中のご対応は難しい状況です」
「誠に申し訳ございませんが、書類のご用意は明日以降になります」
「誠に勝手ながら、今回はこちらにご変更いただけませんでしょうか」

場面ごとのクッション言葉の使い方が身につくと、クレームを受けたときも落ち着いて対応できるようになります。自分が使いやすい言葉を複数身につけて、いろいろな場面で積極的に活用しましょう。

村尾 孝子(むらお たかこ)

薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。

マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。

株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/

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