管理栄養士の仕事で怖いこと・困ることは何？｜トラブル回避のコツも紹介！

管理栄養士として働くなかで、「先輩が怖い」「職場の雰囲気が悪い」など、困った状況に遭遇したことがある方は、意外に多いのではないでしょうか。なかには、患者さまや利用者さまから「厳しい人」「怖い人」だと思われた経験を持つ方も、いらっしゃるかもしれません。

当記事では、管理栄養士の職場で起こりがちな人間関係のトラブルや、誤解によって管理栄養士が怖がられてしまうケースを紹介していきます。あわせて、管理栄養士に向いている方の特徴や、働きやすい職場の見つけ方も解説するので、管理栄養士の仕事で悩みを抱えている方はぜひ参考にしてください。

管理栄養士の仕事で「怖い」ことって？

管理栄養士の職場にも、人間関係による悩みやトラブルはあります。ここでは、実際に管理栄養士として働いている方が遭遇した「怖い場面」や「困った場面」をいくつか紹介してみましょう。

年上・経歴の長い栄養士さんが部下になる

管理栄養士として働いていると、自分より年上で経歴の長い方が部下になることもあります。その場合、部下のほうが現場に慣れているため、上司なのに管理栄養士としての能力を認めてもらえず、理不尽さを感じることもあるでしょう。なかには、部下からいじめを受けたなどの経験を持つ方もいらっしゃいます。

年上の部下を指導する際は、丁寧な言葉遣いで接することを心がけましょう。反抗的な態度には取り合わず、過度な干渉は避けるのがおすすめです。

調理員と上司の板挟みにあう

厨房を管理する管理栄養士は、献立の内容について施設の経営層と調理員との板挟みになりやすいポジションにいます。そのため、上から実現が難しいメニューを指示されたり、調理員から人員の増加を求められたりすることもあるでしょう。ときには、現場の状況を知る管理者として、上司と交渉しなければならない場面もあります。

板挟みにあった場合は、双方の意見を尊重しつつ、問題の本質を理解してもらうことから始めるとよいでしょう。

医療スタッフとの価値観の違い

管理栄養士が病院で働く場合、医師や看護師といった医療スタッフと意見が食い違い、ストレスを感じることがあります。チーム医療で他職種と協議する際に、自分の提案を前向きに受け取ってもらえず、管理栄養士の立場が低いと感じてしまう場面もあるかもしれません。

そうした場面で大事なのは、お互いの信頼関係です。他のスタッフとの信頼関係を築くためにも、管理栄養士として多くの臨床経験を積み、現場で役立つ知識・スキルを身につけるように努めましょう。食事と栄養のプロとして具体的な提案ができるようになれば、医療スタッフからも信頼される存在になるはずです。

施設ごとの配置人数が少なく孤独

職場で頼れる存在がいないのも、困った状況の1つです。管理栄養士の配置人数について、明確に決まっていない施設が多いため、中小規模の施設では「1人勤務」になることも珍しくありません。同じ立場で働くスタッフがいない現場では、業務の相談をしづらいなどの悩みを抱えることもあるでしょう。

このような問題を避けるためには、管理栄養士の配置人数が多い職場を選ぶのがおすすめです。大規模病院や学校給食センターでは、管理栄養士を複数名雇用することもあるため、募集要項などで確認するようにしましょう。

（出典：日本栄養士会「管理栄養士・栄養士配置規定」/https://www.dietitian.or.jp/data/link4/）

管理栄養士は怖がられる？誤解されやすい3つのケース

管理栄養士は仕事柄、職場やプライベートで周囲から怖がられることがあります。ささいな誤解が人間関係を悪化させる場合もあるので、「なぜ怖がられてしまうのか？」について、しっかり把握しておくとよいでしょう。

ここでは、管理栄養士が誤解されやすい3つのケースを紹介します。

後輩や職場の関係者から怖がられる

管理栄養士は、厨房などの現場を管理する責任上、口調がきつくなり、施設の同僚から怖がられることがあります。特に、勤務して間もない新人調理師は、完全に仕事を覚えていない状況で多くの指示を受けるため、管理栄養士に対して「怖い」というイメージを抱きやすい傾向です。

指導の際は口調に配慮し、丁寧に伝えることを意識しましょう。経験の浅い方にはいきなり高度なレベルを求めず、時間をかけて確実に覚えてもらうことが大切です。また、仕事が多忙なときでも、周囲が不快に感じるような言動は避けてください。管理者である管理栄養士が協調性を発揮すれば、雰囲気が明るくなり、働きやすい環境が実現できるはずです。

患者さまや利用者さまから怖がられる

患者さまや利用者さまは、「管理栄養士に相談すると厳しい食事制限を強いられる」というイメージから、管理栄養士を怖いと思い込んでいる場合があります。なかには、食事の量を減らされるかもしれない、普段の食事内容について注意されるかもしれないなどと考えて、管理栄養士とのコミュニケーションを避ける方もいらっしゃるでしょう。

患者さまや利用者さまとは、日々のあいさつや会話で信頼関係を築くことが大切です。また、一方的に考えを押しつけるのではなく、相手の意見に耳を傾けながら納得できる形で栄養指導を行うと、「相談してよかった」と思ってもらえるでしょう。

家族や恋人から怖がられる

管理栄養士は食事・栄養管理のプロフェッショナルであるため、プライベートでも栄養バランスを考えてしまい、家族や恋人から怖いと思われることがあります。栄養バランスに配慮するあまり、「揚げ物は絶対にNG」などの極端な食生活を強いると、相手にストレスを与えかねません。健康のためとはいえ、プライベートで過度な食事管理を押し付けるのは控えましょう。

プライベートでは、健康管理に気を配りつつも、家族や恋人、友人と「楽しく食卓を囲むこと」を心がけるのがおすすめです。

管理栄養士に向いている方の3つの特徴

ここでは管理栄養士に向いている方の特徴のなかから、組織で働くことを前提にしたものを3つ紹介します。なお、以下の特徴に当てはまらない場合でも、管理栄養士として経験を積むうちに適性が身に付くこともあるので、諦めずに挑戦してみましょう。

・コミュニケーション能力が高い
管理栄養士は、子どもから高齢者までさまざまな層と関わるため、コミュニケーション能力が高い方に向いている仕事です。栄養指導を行うにあたっては、相談者の気持ちに共感するだけでなく、性格や環境を考慮して、指導内容をわかりやすく伝えることが大切です。

・協調性がありチームワークを大切にできる
管理栄養士の仕事では、保健師や看護師、保育士といった他職種と協働する機会も多く、チームワークが要求されます。そうした場面では、管理栄養士としての意見を伝えるだけでなく、他の専門職の状況や希望にもきちんと配慮し、臨機応変に対応することが大切です。

・リーダーシップがあり責任感も強い
管理栄養士は、栄養士や調理師などを統率する立場に就くこともあるため、リーダーシップが必要です。責任感を持って現場を切り盛りできる方は、管理栄養士に向いているでしょう。リーダーシップは徐々に身に付くスキルでもあるため、最初は難しいと感じても努力を続けることが大事です。

管理栄養士が働きやすい転職・就職先の見つけ方

管理栄養士として働きやすい転職・就職先を選ぶためには、職場に関するリアルな情報を得られる転職エージェントの利用がおすすめです。さまざまな条件の職場を比較検討できるように、求人の取り扱い件数が多いエージェントを選びましょう。

マイナビコメディカルでは、管理栄養士の公開・非公開求人を豊富に取り扱っています。また、キャリアアドバイザーが人材を募集する企業・施設と直接やりとりし、現場の雰囲気やスタッフの人柄などの情報まで収集しているため、求職者の希望通りの職場をご紹介できます。

まとめ

管理栄養士として働く際は、「困った状況」に陥らないように、患者さまや同僚との接し方に十分配慮する必要があります。ちょっとした誤解から管理栄養士を「怖い」と思っている方がいたら、相手の気持ちに寄り添うことを心がけ、偏見を捨ててもらうように努めましょう。

なお、コミュニケーション能力が高く、責任感のある方は、管理栄養士に向いていると言えます。

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監修者プロフィール

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