栄養士・管理栄養士は年収1000万円を目指せる?収入アップの方法も

更新日 2024年05月08日 公開日 2024年05月08日

#年収・給料 #情報収集 #転職検討/準備

栄養士・管理栄養士は、乳幼児から高齢者まで幅広い層の栄養管理と栄養指導を担う、大切な職業です。また、栄養士・管理栄養士は、医療機関や福祉施設、教育機関、行政機関、企業、研究機関など、さまざまな職場で活躍できます。

一方で、栄養士・管理栄養士の平均年収は、看護師や保健師などの職種と比較してやや低い傾向にあります。栄養士・管理栄養士として、高収入を得たいと思っている方のなかには、「栄養士・管理栄養士として、年収1,000万円を目指すことはできないのだろうか?」と疑問を持っている方もいるでしょう。

当記事では、栄養士や管理栄養士の方が、現実的に年収1,000万円を得られるのかどうかや、年収をアップする方法について紹介します。

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栄養士・管理栄養士は年収1000万円を目指せる?収入アップの方法も

栄養士・管理栄養士の平均年収

厚生労働省の調査をもとにした、栄養士の平均年収・平均月収・平均賞与に関するデータは以下の通りです。

平均年収 約379万円
平均月収 約26.4万円
平均賞与 約62.0万円

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/index.html

同じ調査で他の医療・福祉系職種の平均年収を見ていると、看護師が約508万円、保健師約481万円、保育士約391万円、介護士約363万円となっており、栄養士・管理栄養士の平均年収はやや低めの水準です。

なお、このデータは栄養士と管理栄養士の平均値であり、管理栄養士の年収は栄養士よりも高めに設定されているのが一般的です。また、数値はあくまで平均であり、経験年数や職場の規模、業務内容によっては平均以上の月給・年収が期待できるでしょう。実際にマイナビコメディカルの求人を調査してみると、モデル年収が500万円を超えるような求人(例:管理栄養士も応募可能な治験コーディネーター求人など)もありました。

栄養士・管理栄養士が年収1,000万円を目指すことは可能か?

栄養士や管理栄養士として年収1,000万円を目指すのは、決して容易ではありません。平均年収から推測するなら、栄養士や管理栄養士の一般的な業務だけで、年収1,000万円を超える人はそこまで多くないでしょう。

しかし、年収1,000万円を得ている栄養士や管理栄養士がゼロというわけではありません。そのための主な方法としては、フリーランスとして活動の幅を広げることが考えられます。例えば、イベントやセミナーに講師として参加すれば、講演料としての収入が得られます。また、専門知識を生かして記事や書籍の執筆、広告の撮影協力などの業務をこなしていけば、それに伴って年収もアップするでしょう。

さらに、アメリカの管理栄養士の資格を取得するなどして、国際的なキャリアを築くという選択肢もあります。海外の資格を取得したからといって、必ずしも年収1,000万円につながるとは言い切れませんが、自身のキャリアアップにつながるのは間違いないでしょう。

【関連リンク】栄養士の年収はどのくらい?収入をアップさせるポイントも紹介!
【関連リンク】管理栄養士の年収はいくら?職場別の平均給与を公開

栄養士・管理栄養士がフリーランスとして働くには

前述したように、栄養士や管理栄養士はフリーランスとして幅広く活動することで、収入アップを目指せます。

栄養士や管理栄養士がフリーランスとして働く場合の一般的な仕事例は、次の通りです。

<生活習慣病の予防や管理に関わる仕事>

・特定保健指導や高齢者訪問、疾病管理指導などを行う
・健康保険組合などからの委託を受け、直接またはオンラインで指導する
・自治体の健康促進プログラムや飲食店のメニュー開発支援に携わる

(出典:公益社団法人 日本栄養士会「【フリーランスの現場】管理栄養士にステップアップして開けた、フリーランスの道」/https://www.dietitian.or.jp/students/worklife/6.html

<その他の仕事>

・飲食業界のメニュー開発に携わる
・食品・飲料メーカーの商品開発に携わる
・ウェブメディアや雑誌、書籍で記事執筆、レシピ紹介などを行う
・料理教室を運営する
・セミナーや勉強会で講演を行う
・広告やPRの案件を請け負う

栄養士・管理栄養士がフリーランスとして活躍するには、専門的な知識を磨き続けることが大事です。

フリーランスになるために必要なスキル

フリーランスとして働く栄養士や管理栄養士には、さまざまなスキルが求められます。

フリーランスとして活躍するためには、まず自身の専門性をアピールし、認知を得なければなりません。方法として挙げられるのは、キャリアやサービスを紹介するウェブサイト・ブログの開設、SNSの運営、スキルマーケットへの登録などです。そうした媒体を通じて、自身の活動や専門知識を積極的に発信しましょう。

また、専門知識を継続的にアップデートしていくことも重要です。栄養学の最新情報を学び、それを一般の方にも理解しやすい方法で提供する能力は、フリーランスとして働く際の大きな武器となるでしょう。

フリーランスは自分で仕事を獲得し、取引先と時間・予算の調整をしなければならないため、コミュニケーション能力や基本的なビジネスマナーも必要です。

【関連リンク】マイナビコメディカルで管理栄養士/栄養士の求人を探す

栄養士・管理栄養士が年収を上げるには?

ここまで「栄養士・管理栄養士は年収1,000万円を目指せるか」について解説してきました。しかし、なかには「1,000万円とは言わないまでも、栄養士・管理栄養士として施設や企業に所属しながら、少しでも年収を上げたい」という方もいるでしょう。その場合は、スキルアップ・キャリアアップを目指して、キャリアプランを検討する必要があります。

以下では、施設や企業に所属しながら年収を上げるために、意識したいポイントを紹介します。

資格を取得する

資格はその人のスキルや知識を証明する手段であり、資格を持っていると手当が支給される場合もあります。栄養士・管理栄養士が取得できる資格は複数ありますが、栄養士であれば管理栄養士の資格、管理栄養士であれば日本栄養士会認定の専門資格を取得して、専門性を高めるのがよいでしょう。

日本栄養士会認定の専門資格としては、以下のような資格が挙げられます。

【認定管理栄養士、認定栄養士 認定制度】
・認定管理栄養士
・認定栄簑士
【特定分野別 認定制度】
・特定保健指導担当管理栄養士
・静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士
・在宅訪問管理栄養士
・公認スポーツ栄養士
・食物アレルギー分野管理栄養士・栄養士
・小児栄養分野管理栄養士・栄養士
【専門分野別 認定制度】
・がん病態栄養専門管理栄養士
・腎臓病病態栄養専門管理栄養士
・糖尿病病態栄養専門管理栄養士
・摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
・在宅栄養専門管理栄養士

(出典:公益社団法人 日本栄養士会「キャリアアップ」/https://www.dietitian.or.jp/career/

日本栄養士会が認定している資格のほかに、民間資格も多数あります。民間資格の取得もキャリアアップの一助となるので、興味のある方は挑戦してみてください。

公務員になる

公務員として働く利点として挙げられるのは、安定した雇用形態と収入です。年収1,000万円は難しいかもしれませんが、公務員は経験年数に応じて昇給するため、着実に年収を上げていけるでしょう。

公務員として働く場合の業務内容は、民間の医療機関や福祉施設などと同じく、食や栄養の知識を使って人々の健康を支援することです。主に、自治体が運営する病院や介護施設、教育機関、保健所などで働き、地域住民の健康促進に貢献します。

なお、栄養士・管理栄養士が公務員として働くためには、都道府県や市区町村の公務員試験を受験し、合格する必要があります。

【関連リンク】公務員管理栄養士とは?なるための方法・仕事内容や給料相場も

給与水準の高い職場に転職する

栄養士や管理栄養士が年収を上げる方法の1つに、給与水準が高い職場への転職があります。年収アップを目指して転職することは、企業で働くビジネスパーソンにとって一般的な方法ですが、それは栄養士や管理栄養士であっても同じです。なかには、転職によって数十万円の給料アップをかなえる方もいます。

ただし、転職活動で年収にこだわりすぎると、ミスマッチにつながるケースもあるので注意してください。転職を検討する際は、自身が希望する仕事内容と、応募先が求めている人物像が一致しているかを確認することが大事です。例えば、栄養指導がしたいのに、年収を重視して調理業務が中心の職場に転職した場合、理想と異なる業務内容に不満を感じる場面が多くなるでしょう。

また、転職を検討する際には、応募先の労働環境や福利厚生に関する情報収集も大切です。具体的には、職場の人員体制、部署間のコミュニケーション、休日出勤や残業の有無、キャリアパス、給与体系などを把握しておくと安心でしょう。

そうした情報は、職場見学や面接で教えてもらえますが、直接は聞きにくいケースもあるかもしれません。そのような場合は、転職エージェントを活用し、キャリアアドバイザーを通じて確認するのがおすすめです。

【関連リンク】管理栄養士の主な働く場所10選|将来性や転職時のポイントも

まとめ

栄養士・管理栄養士が一般的な働き方をしながら年収1,000万を目指すのは、なかなか難しいのが実情です。年収1,000万円を目指すなら、フリーランスなども視野に入れて、キャリアプランを構築する必要があります。施設や企業に所属しながら、少しでも年収を上げたいと考えている方は、「資格を取得する」「給与の高い職場に転職する」など、自分に合った方法で収入アップを目指しましょう。

マイナビコメディカルでは、栄養士・管理栄養士の求人を多数取り扱っております。年収アップを目指す栄養士・管理栄養士の方のために、経験豊富なキャリアアドバイザーがしっかりとサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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※当記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

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