理学療法士を目指すきっかけは?理学療法士の強みや将来性も解説
更新日 2025年12月04日 公開日 2025年12月07日

文:内藤 かいせい(理学療法士)
理学療法士を目指すきっかけには、どのようなものがあるのか知りたい方はいませんか?スポーツでのケガや家族の入院など、理学療法士を目指すきっかけは人によってさまざまです。
この記事では、理学療法士を目指すこととなった理由や、この職種の強みをご紹介します。きっかけについて知りつつ、理学療法士の魅力を再確認してみましょう。
目次
理学療法士を目指すきっかけとは?

理学療法士を目指すきっかけには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、理学療法士を目指すきっかけとなる例について解説します。
スポーツでケガをしてリハビリを受けた
スポーツでケガをした際にリハビリを受けたことがきっかけで、理学療法士を目指す方は多い傾向にあります。ケガをして思うように身体が動かなくなったとき、理学療法士のサポートによって回復できた経験は、大きな印象となるでしょう。
ケガをしたときに理学療法士が寄り添い、リハビリをしてくれる姿を見て「自分も同じように困っている人を助けたい」と思うようになるのです。このように、患者として理学療法士の仕事を間近で見た経験が、この職業への強い憧れとなります。
親や祖父母の入院がきっかけで理学療法士の仕事を知った
親や祖父母が病気やケガで入院した際、理学療法士のリハビリを受ける姿を見たことがきっかけとなる方もいます。理学療法士が根気よく励ましながらリハビリを進めてくれる経験は、忘れられない思い出となるでしょう。
その結果、理学療法士の姿に憧れて「自分も同じように人を支えたい」と考えるようになるのです。
もともと筋肉や身体の仕組みに興味があった
もともと筋肉や身体の仕組みに興味を持っていた方も、理学療法士を目指すきっかけとなります。理学療法士はリハビリを提供する職種のため、人体に関する豊富な知識・技術を持っています。
人体の構造や動きのメカニズムに関心がある方にとって、理学療法士は運動機能の専門家として魅力的な職業に映るでしょう。理学療法士として働くことで、こうした知識を実際の患者さんの回復に活かせる点が大きなやりがいとなり、この道を選ぶ決め手になるのです。
学生時代の仕事に関する説明会で理学療法士を知った
学生時代に開催される職業説明会がきっかけで、理学療法士に興味を持つ方もいるでしょう。中学校や高校では、さまざまな職業について学ぶ機会が設けられており、そこで初めて理学療法士の仕事を知る学生も多いです。
説明会では、現役の理学療法士が実際の仕事内容ややりがいについて話してくれることがあります。患者さんが少しずつ回復していく様子や、感謝の言葉をもらえる喜びなど、具体的なエピソードを聞くことで、この仕事の魅力を実感できます。こうした説明会での出会いにより、理学療法士に興味を持つきっかけとなり、将来の進路として考えるようになるのです。
親が理学療法士だった
親が理学療法士として働いていたことが、この職業を目指すきっかけとなる方もいます。医療従事者である親の働く姿を身近で見て育つことで、自然とその仕事に興味や憧れを持つようになります。また、親から医療現場の仕事について具体的なアドバイスを受けられることも、この道を選ぶうえでの後押しにもなるでしょう。
身近なロールモデルがいることで、理学療法士という職業をより現実的な選択肢として考えられるのです。
理学療法士として働く強み

理学療法士として働く強みには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、理学療法士の強みについて詳しく解説します。
リハビリによる達成感を得られやすい
理学療法士として働く大きな強みの一つは、リハビリを通じて達成感を得やすいことです。理学療法士は患者さんの身体機能が少しずつ改善する様子を間近で見守れるため、自分の仕事が役に立っている実感を持ちやすい職業といえます。リハビリをした結果歩けるようになる、腕が動くようになるなどの変化を見られることは、理学療法士ならではの喜びといえるでしょう。
さらに、身体機能の回復にともなって患者さんから感謝の言葉をいただく機会も多くあります。このように、リハビリの成果と直接的な感謝の言葉によって、理学療法士は日々の仕事に達成感を得やすくなるのです。
国家資格だから給料が安定している
理学療法士は国家資格のため、給料が安定していることも大きな強みです。理学療法士は国が認めた専門的な資格であり、一度取得すれば更新の必要がありません。そのため、資格を持っていればどこでも理学療法士として働けます。転職時も職に困りにくいので、生活の基盤を保ちやすいといえるでしょう。
また、医療職は景気の影響を受けにくく、将来的にも安定した収入を得られる可能性が高い職業です。生活の安定を求めながら、人の役に立つ仕事をしたいと考える方にとって、理学療法士は魅力的な選択肢といえるでしょう。
さまざまなキャリアを目指せる
理学療法士は、さまざまなキャリアを目指せるのも強みです。理学療法士のおもな就職先としては、以下のように幅広いのが特徴です。
・介護・福祉施設
・訪問リハビリ
・教育機関
・研究機関
・行政機関
・スポーツ分野
このような多くの選択肢があるので、自分の興味があるキャリアを目指しやすいといえるでしょう。柔軟にキャリアを築いていけることは、理学療法士ならではの強みです。
理学療法士は今後将来性がある?
結論からいうと、理学療法士は今後将来性のある職種といえます。ここでは、理学療法士が将来性のある職種である理由について解説します。
高齢化にともなって需要が増える可能性がある
日本の高齢化にともない、理学療法士の需要は今後さらに増加すると考えられています。高齢になると筋力や柔軟性が低下しやすく、転倒によるケガや脳卒中などで身体機能が衰える可能性が高まります。こうした方々の日常生活を取り戻すため、理学療法士によるリハビリは欠かせません。
令和6年の時点で65歳以上の方は約3,600万人を超えており、全人口の約3割を占めています。高齢者が増えるほど、歩行訓練や筋力回復などのリハビリを必要とする方も増えるため、理学療法士の活躍の場は広がっていくでしょう。
平均年収が増加傾向にある
理学療法士の平均年収は、近年増加傾向にあることも将来性が高いといえる要素の一つです。令和6年から直近5年の平均年収の変化について、以下の表にまとめました。
| 年度 | 平均年収 |
|---|---|
| 令和6年度 | 約444万円 |
| 令和5年度 | 約433万円 |
| 令和4年度 | 約430万円 |
| 令和3年度 | 約427万円 |
| 令和2年度 | 約419万円 |
このように、理学療法士の平均年収が年々増加していることがわかるでしょう。すべての職場に当てはまるわけではありませんが、理学療法士として働くことで今後も給料の増加が期待できます。
理学療法士を目指すきっかけは人によってさまざま
理学療法士を目指すきっかけとして代表的なのが、ケガをしてリハビリを受けたことがあげられます。そのほかにも、家族の入院や学校の職場説明会で理学療法士の仕事を知り、興味を持つ方もいるでしょう。
理学療法士はリハビリによる達成感を得られやすく、国家資格なので職に困りにくいメリットもあります。ぜひ今回の記事を参考にして、理学療法士のきっかけや強みに関して再確認してみましょう。
参考
内閣府|高齢化の状況
政府統計の総合窓口|令和6年賃金構造基本統計調査
政府統計の総合窓口|令和5年賃金構造基本統計調査
政府統計の総合窓口|令和4年賃金構造基本統計調査
政府統計の総合窓口|令和3年賃金構造基本統計調査
政府統計の総合窓口|令和2年賃金構造基本統計調査
高齢化が進行する現在、介護予防や地域包括ケアの分野でも理学療法士の関与が求められており、医療機関だけでなく在宅や地域支援の場での活躍も広がっています。また、近年ではスポーツ領域や職場復帰支援、さらには小児分野など、多様な対象に対して支援を行う機会も増えています。
理学療法士は身体機能に関する専門的知識をもとに、科学的根拠に基づいた評価と介入を行う職業であり、社会のニーズに応じてその役割も広がり続けています。将来の進路を検討する際には、こうした専門性と多様性にも目を向けてみてください。
著者プロフィール

内藤 かいせい
理学療法士
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
監修者プロフィール

関 勇宇大
理学療法士
2014年、理学療法士免許を取得。回復期リハビリテーション病院にて、脳血管障害患者を中心にリハビリテーション計画を立案し、早期社会復帰を支援。訪問リハビリでは、在宅療養者とその家族に対し、生活環境に即した個別支援を提供。臨床経験で培った専門的知見をもとに、現在は医療ライターとして活動。運動療法クラウドサービス『リハサク』では、運動メニューの解説・動画制作も担当し、医療と表現の両面から、実用性と信頼性の高い情報発信を行っている。












