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言語聴覚士に英語力は必要?英語を活かせる場面や知っておくべき英単語

公開日:2023.05.15

言語聴覚士に英語力は必要?英語を活かせる場面や知っておくべき英単語

文:tokoshi(言語聴覚士)

言語聴覚士のなかには「言語聴覚士に英語力が必要なのか」「どのくらい英語力が必要なのか、わからない」と疑問に思っている方もいるかもしれません。言語聴覚士が働く医療現場では、カルテに症状名や疾患名が英語表記されているケースがよくあります。

また、患者さんのなかには英語圏の方もいるため、英語でリハビリを行うことも。本記事では、言語聴覚士に必要な英語力と、臨床現場で英語が必要となる場面について解説するとともに、言語聴覚士が覚えておきたい英単語を紹介します。

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そもそも言語聴覚士に英語力は必要なのか?

結論からお伝えすると、言語聴覚士に、ある程度の英語力は必要です。とはいえ、流暢に会話するほどの英語力は必要なく、「言語聴覚士に必要な疾患や症状などの英単語」が分かるレベルの英語力があれば問題ありません。

言語聴覚士は、基本的にカルテや申し送り表から患者さんの疾患や症状を情報収集します。その際、カルテや申し送り表に、患者さんの疾患や症状が英語表記されていることがあるため、関連する英単語を理解できるスキルがあるとよいでしょう。

また、「言語聴覚士」の略称であるSTは、言語聴覚士を英語にした「Speech-Language–Hearing Therapist」の頭文字をとったものです。患者さんやご家族に「言語聴覚士とはどのような職種なのか」を説明する際に、STの略称を伝えることもあるかもしれません。

どんな意味があるのか説明できるよう、疾患名や症状といった英単語とあわせて覚えておくことをおすすめします。

言語聴覚士が英語力を必要とする3つの場面

言語聴覚士に英語力は必要?英語を活かせる場面や知っておくべき英単語

前述のとおり言語聴覚士には、疾患や症状といった「言語聴覚士に関連する英単語が分かるレベル」の英語力が必要です。

では、具体的にどのような場面で、英語力が必要となるのでしょうか。言語聴覚士が英語力を必要とする場面としては、主に下記の3つが考えられます。

1. カルテに疾患や症状が英語表記されているとき
2. 英語圏の患者さんのリハビリを担当するとき
3. 海外の医療論文や医療資料を読むとき

順に詳しく解説します。

1.カルテに疾患や症状が英語表記されているとき

医師や看護師が記載したカルテや、言語聴覚士が記載した申し送り表には、疾患名や症状が英語表記されているケースが多く見られます。

例えば、言語聴覚士のリハビリの対象となる「運動性構音障害」を持った患者さんがいた場合、医師や他の言語聴覚士によっては、「dysarthria」とカルテに記載することがあります。なかには、「dysarthria」を省略して「dys」のみ記載する場合もあるため、単語を見た際に患者さんの疾患がすぐに分かるようにしておく必要があるでしょう。

単語の意味を理解せずにそのまま読み飛ばしてしまうと、リハビリに支障をきたす可能性があるため、英語表記の意味がわからないときは、必ず確認しましょう。

2.英語圏の患者さんのリハビリを担当するとき

言語聴覚士が行うリハビリの対象者のほとんどは日本人ですが、稀に英語圏の患者さんのリハビリを担当するケースもあります。

言語聴覚士のメインとなるリハビリは「話すこと」「聞くこと」のため、言語の違いが障壁になるケースもあります。英語話者の患者さんに遭遇した場合は、簡単な英会話だけでなく、文字やイラスト、身振り手振りも活用して、こちらが伝えたい内容が伝わるように工夫できるとよいでしょう。

3.海外の医療論文や医療資料を読むとき

医療現場に勤めていると、患者さんの症例を院内や学会で発表する機会が多くなります。その際に、海外の論文や資料を参考にするケースが多いため、言語聴覚士に関与する単語を事前に覚えておくと資料が理解しやすくなります。

また、今後、大学院に進んで言語聴覚士の研究業をしたい方は、海外の論文を読めるレベルの英語スキルが求められます。キャリアアップを考えている人は、英語力を高めておく必要があるでしょう。

臨床現場で使える言語聴覚士が覚えておきたい英単語

言語聴覚士に英語力は必要?英語を活かせる場面や知っておくべき英単語

言語聴覚士が臨床現場で主に必要となるのは、カルテやカンファレンス時に出てくる英単語です。関連する英単語を覚えておけば円滑に業務を遂行できるでしょう。

本章では、言語聴覚士が臨床現場で使える英単語を「疾患名」と「症状名」に分けて紹介します。

言語聴覚士が覚えておきたい英単語|疾患名

言語聴覚士が覚えておきたい「疾患名の英単語」は、成人領域と小児領域によってそれぞれ異なります。成人領域の場合は、下記の英単語は覚えておくとよいでしょう。

意味 英単語
脳出血 cerebral hemorrhage
脳梗塞 cerebral infarction
認知症 dementia
運動性構音障害 dysarthria
失語症 aphasia
高次脳機能障害 higher brain dysfunction

一方で小児領域の場合は、下記のような英単語が良く見られます。

意味 英単語
発達障害 developmental disorders
自閉症 autism
ダウン症候群 Down’s syndrome
口唇口蓋裂 cleft lip and palate
脳性麻痺 cerebral palsy

上記は、実際に言語聴覚士が関わる患者さんの疾患名であり、カルテや申し送り表に書かれている可能性が高いものです。英語表記でも、すぐに理解できるよう覚えておくとよいでしょう。

言語聴覚士が覚えておきたい英単語|症状名

言語聴覚士が覚えておきたい「症状名の英単語」として、下記のような英単語が挙げられます。

意味 英単語
腹痛 stomach ache
めまい dizzy
炎症 inflammation
褥瘡 pressure ulcer
出血 bleeding
吐き気 inausea
嘔吐 inflammation

上記の英単語は、カルテによく記載がされているため、目にしたことがある方も多いかもしれません。リハビリに入る前の情報収集で、患者さんの状態を確認する際に必要な単語として、理解しておきましょう。

■関連記事
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スキル・キャリアアップを目指して英語力を高めよう

臨床現場で英語を活用する場面は、カルテやカンファレンスなど、患者さんの情報収集をするときがほとんどです。

必要な英単語を覚えておけば業務もスムーズになることでしょう。とはいえ、「学会で症例を発表したい」「大学院に入って言語聴覚士の研究がしたい」といったキャリアアップを目指している場合には、海外論文に触れる機会が多くなるため、より英語力を高める必要があります。

英語力があると、患者さんとのコミュニケーションの幅が広がったり、自分のスキル・キャリアアップにつながったりする可能性があります。英語が苦手という人は、まずは紹介した英単語から覚えてみてはいかがでしょうか。

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tokoshi

tokoshi

言語聴覚士
回復期で失語症と高次脳機能障害を中心としたリハビリ業務に携わる。その後転職し、看取り施設で「最期の食事」を言語聴覚士として支援。現在は訪問リハビリやデイサービスでリハビリをしながらライターとしても活動しています。

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