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【現役セラピスト執筆】セラピストに向いている人の特徴と適性の考え方

公開日:2022.01.24

【現役セラピスト執筆】セラピストに向いている人の特徴と適性の考え方

文:中山 奈保子
作業療法士(教育学修士)

さまざまな手段を介して、病や障害を抱える人々の心と身体に働きかけ、癒しや行動変容を導くセラピスト。医療や福祉の領域では、投薬や手術にかわる治療法のひとつとして重要な役割を担っています。

これからセラピストを目指そうと考えている人にとっては、本当に自分に向いている仕事なのかどうか、不安に感じている方も少なくないのではないでしょうか。

すでにセラピストとして働いている人にとっても、ますます複雑化する社会背景のもと、一筋縄では解決に至らない問題も増えているのではないかと思います。対象者と約束した成果を出せず、自分は本当にセラピストに向いているのか…と悩んでしまうこともしばしばでしょう。

そこで今回は「セラピストに向いている人」について取り上げたいと思います。筆者がセラピストとして現場で悩んだことや、セラピストを目指す学生さんの言葉を思い出しつつ、セラピストとして求められる「心のあり方」についても考えていきましょう。

セラピストに向いている人の特徴(1)【誠実さ】

「セラピストに向いている人」のひとつめは、決められた仕事だけではなく、相手の思いに応えようとする気持ちを持てることです。もちろん、処方された内容や対象者と約束された内容以上のことを何でも引き受けることや、公私混同するような行動は職務上許されません。

しかし、仕事に関係ない部分で、ちょっとした思いやりや心遣いができるかどうかは、とても重要です。「対象者に寄り添う気持ち」と言い換えられるかもしれません。

例えば、対象者が好きな色の花を用意して机に飾っておいたり、休日に対象者が好きだといっていた本や映画を眺めたり。対象者のために「ちょっと特別な時間」を作ることができるのも”誠実に向き合い、寄り添おうという気持ちの表れ”なのだと思います。

時間の作り方は人それぞれかもしれませんが、「休日はいっさい仕事のことを考えない!」とはいかないのが、セラピストの現実。日常のふとしたところで対象者の言葉を思い出してしまうこともしばしばです。そこからセラピーのヒントを得ることも多々あります。

対象者に寄り添う思いや行動が課題解決につながる

「対象者の思いに応えよう」「とことん寄り添おう」という気持ちは、相手にもきっと伝わっています。信頼関係が深まれば、課題も見つけやすくなるでしょう。

ときには、自分の知識や技術だけでは、課題を解決できないこともあります。そんなときも「対象者の思いに誠実に応える」という気持ちがあれば、謙虚に先輩や同僚の知識や経験を頼ることもできるのではないでしょうか。

対象者に尽くす気持ちを持ち、周囲との協調性のなかで最大の成果を目指していくことが、セラピストとして求められる姿勢なのだと思います。

セラピストに向いている人の特徴(2)【聞く力】

【現役セラピスト執筆】セラピストに向いている人の特徴と適性の考え方
セラピストは病気や障害そのものではなく、「病気や障害を抱える○○さん」を理解しようと努めます。

病気や障害によって、どんな苦労をしているのか、どんな気持ちで日々を過ごしているのか、どうすれば前向きな気持ちになれるのかなど、身体と心、そして暮らしや人間関係にまで目を向けて、セラピーのヒントを見つけなければなりません。そのため、どのような相手でも、どのような話でも、フラットな気持ちで耳を傾けることが大切です。

しかしだれにでも、無意識のうちに培われた偏見や先入観はあるもの。そのことに自分が気づいているかいないかで、相手の話の受け止め方も変わってきます。

普段の会話のなかでも、「相手に対して先入観はないだろうか?」と自問自答してみましょう。相手に対する思い込みを捨て、素直な感覚で対話すること。相手を尊重し、そこから新しい学びや感覚を得ようとする姿勢は、対象者との治療的な関係性を築くうえでも重要です。

どのような背景をもつ相手に対しても、同じように向き合う。ありのままを受け止めることができる、しなやかな心の持ち主ならセラピストの適性があると言えるでしょう。

対象者と真剣に向き合うほど、自分の弱さに気づき心が折れそうになることもしばしばですが、逆境にこそ新しい気づきや学びが多いもの。仕事を通して自分が成長できていることに喜びを感じられれば、仕事のやりがいにもつながっていきます。

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セラピストとして、患者さんの気持ちを受け止めきれない。
患者さんに良かれと思ってやったけれど、ひとりよがりだったかも…

こんなことを考えて悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。筆者が「セラピストに向いていない」という思いが頭をよぎるのは、こんなときです。

セラピストとしての資質は生まれ持ったものではなく、経験によって培われ養われていくものです。反省から生まれる気づきも大切ですが、「自分はセラピストに向いていない」と決めつけてしまうのは尚早でしょう。

ネガティブな感情が続ときは「自分らしさ」を見つめ直してみる

どんな職業にも適性があるかもしれませんが、セラピストに関しては相手の身になって考えることができる方ならば、決して「不向き」ではないと思います。

「自分は向いていない」「辞めたい」と考えてしまうのは、往々にして心にゆとりがないとき。周囲からの要請が多く、忙しくて自分らしさを見失っていたり、うまく行かないことがたまたま重なってしまったり。

公私ともに時間と気持ちの余裕がないと、エネルギーが十分に満たされていない可能性もあります。あるいは、いまの職場環境が自分とは合わないのかもしれません。

自分がどのようなセラピストになりたかったのか見つめ直して、自分らしさを発揮できる環境に移るのもひとつの方法と考えます。

行き詰まっていると、目の前の世界がすべてであるかのように閉塞的な気分になりがちですが、思い切って飛び出すと、世の中にはいろいろな現場があることがわかると思います。患者さんとおしゃべりする時間を持てる職場、チームワークを重視している職場、休日を取得しやすい職場などなど。

私自身もそうでしたが、職場を変えることでセラピストとしてのやりがいや自信を取り戻せることもあるものです。

セラピストとして新しい環境や働き方にも目を向けよう

転職先のあてなんてない…と躊躇してしまう方は、いつもとは違う場所に足を運んでみてはいかがでしょうか。久しぶりに出向いた研修会でたまたま出会った同業者が良い情報を持っているかもしれませんし、異業種との交流会で自分の興味を再発見できる可能性もあります。

自分のセラピストの適性に思い悩むことがあったら、まずはゆっくり体を休めてエネルギーをチャージ。それから、いつもとちょっと違うアクションを起こしてみてくださいね。

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中山 奈保子

中山 奈保子

作業療法士(教育学修士)。1998年作業療法士免許取得後、宮城・福島県内の医療施設(主に身体障害・老年期障害)に勤務。
現職は作業療法士養成校専任教員。2011年東日本大震災で被災したことを期に、災害を乗り越える親子の暮らしを記録・発信する団体「三陸こざかなネット」を発足し、被災後の日常や幼くして被災した子どもによる「災害の伝承」をテーマに執筆・講演活動を行っている。

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