筋肉痛のときに筋トレはOK?避けるべき理由と痛みを軽減する方法を解説
公開日:2024.04.09 更新日:2025.01.16
文:内藤 かいせい (理学療法士)
前日の運動の影響で筋肉痛が残っているとき、このまま筋トレを行っても良いのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。筋肉痛は筋肉が損傷している状態で、筋トレで強い負荷をかけるとさらに痛みが強くなる恐れがあります。筋肉痛がある場合は、なるべく筋トレを避けて回復に専念することが大切です。
この記事では、筋肉痛のメカニズムや痛みをやわらげる方法についてご紹介します。筋肉痛になったときの対応を知ることで、より効率的に筋トレを進められるでしょう。
目次
筋肉痛のときに筋トレはして良い?
結論からいうと、筋肉痛のときに筋トレをするのは避けたほうが良いとされています。
筋肉痛とは、筋肉に負担がかかることで「筋線維(筋肉を構成する細胞)」が損傷し、炎症反応が起こっている状態です。筋肉痛の状態で筋トレをすると、筋肉の損傷がさらに進み、痛みの悪化につながる恐れがあります。
研究によっては「筋肉痛の状態で筋トレをしても悪影響はない」という報告もあります。しかし、筋肉痛の状態での筋トレは痛みをともなうので、いずれにせよ避けたほうが無難といえるでしょう。
筋肉が修復されるまで約2〜3日かかるとされているので、筋トレを再開する場合はこの期間を目安にしてみてください。
筋肉痛のときに筋トレを避けたほうが良い理由
筋肉痛のとき筋トレを避けたほうが良い理由は、痛みが悪化するだけではありません。ここでは、その他の避けるべき理由について解説します。
傷ついた筋肉の「超回復」を妨げてしまうから
筋肉痛のときに筋トレをすると、筋肉の「超回復」を妨げる原因となります。
超回復とは、損傷した筋肉が修復され、今までよりも筋線維が太くなることです。筋トレを繰り返すと筋肉が太くなる理由には、この超回復が関わっています。
筋肉の修復中に筋トレをすると超回復が起こりにくくなり、余計に筋肉痛を悪化させる恐れがあるのです。筋肉を太くしたい方は筋トレの最中だけでなく、休息する時間も重要であることをおさえておきましょう。
筋トレ時のケガの原因になるから
筋肉痛のときの筋トレは、ケガの原因にもなります。筋肉痛は痛みだけでなく、筋力や柔軟性の低下をともなうことも多いとされています。
筋肉痛になった方で、うまく力が入らなかったり、筋肉が固まったりした経験はあるのではないでしょうか。
普段よりも身体機能が低下している状態で筋トレをすると、思わぬケガや事故につながります。ムリに運動するのは控えて、焦らず筋肉痛が治ったタイミングで筋トレを再開しましょう。
筋肉痛をやわらげる方法
筋肉痛のときの筋トレはおすすめできないことを理解したとしても、トレーニング期間が空くのが気になる方もいるでしょう。ここでは筋肉痛をやわらげて、早期に筋トレを再開するための方法を解説します。
マッサージ・ストレッチ
マッサージやストレッチをすることで筋肉の血流が促され、疲労物質を取り除きやすくなります。さらにマッサージやストレッチにはリラックス効果もあり、精神的な疲労のケアにもおすすめです。
マッサージをする際は、「もみ返し」に注意しましょう。もみ返しとは、筋肉痛のある部分を強くマッサージして痛みが悪化することです。筋肉痛のある場所は、なるべく優しくケアするのを意識してみてください。ストレッチをする際は、反動をつけると筋肉が傷つきやすくなるので、ゆっくりと伸ばしましょう。
入浴
全身の血流を促す方法として、入浴もおすすめです。入浴の温熱効果で血流が良好になれば、筋肉痛の緩和や筋肉の柔軟性改善にもつながります。入浴時は肩まで浸かり、全身を温めることを意識してください。
また、入浴後の睡眠の質を高めるには、38℃程度のぬるめのお湯で約30分浸かるのが良いとされています。普段シャワーで済ませている方は、ぜひ湯船に浸かることを習慣にしてみましょう。
たんぱく質の摂取
筋肉痛をケアするためには、「たんぱく質」をはじめとした栄養の摂取も大切です。たんぱく質は「アミノ酸」で構成されている、筋肉を作るための重要な栄養素です。
筋トレ後のたんぱく質の摂取によって、筋肉の機能改善や筋肥大につながるとされています。反対に、たんぱく質を十分に摂取できていないと、筋肉量が低下する恐れがあります。たんぱく質が豊富に含まれている食材は、以下のとおりです。
・魚介類
・卵類
・大豆製品
・乳製品
超回復の効果を高めたい場合は、このような良質なたんぱく質の摂取も意識してみてください。
筋肉痛があるときに筋トレをする際のポイント
筋肉痛がある状態で筋トレを継続したい場合は、以下のポイントをおさえておきましょう。
・負荷の軽いトレーニングに切り替える
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
筋肉痛のある部位を避けて筋トレをする
筋トレをする場合、筋肉痛のある部位を避けながら行いましょう。先述したとおり、筋肉痛のある部位は効率的に筋トレができない状態です。どの筋肉が筋肉痛になっているのかをチェックしつつ、痛みが出ないように筋トレをしてください。
筋トレ内容を「下半身」や「上半身」など、部位ごとに日替わりで分けておくのもおすすめです。日によって部位が分かれていれば、筋肉痛が現れても効率的に筋トレを進められます。筋肉痛をケアしながら筋トレしたい方は、各部位を鍛えられるようなスケジュールを立ててみましょう。
負荷の軽いトレーニングに切り替える
筋トレではなく、なるべく負荷の軽いトレーニングに切り替えるのもおすすめです。負荷の軽いトレーニングであれば、筋肉痛のある部位に大きな負担はかからないでしょう。
負荷の軽いトレーニングでおすすめなのが、「有酸素運動」です。有酸素運動は低負荷で行う運動で、脂肪燃焼や心肺機能改善などの効果が期待できます。有酸素運動でおすすめの内容は、以下のとおりです。
・ジョギング
・サイクリング
筋トレと有酸素運動を組み合わせて行えば、筋肉痛がある状態でも効率的にトレーニングができます。
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筋肉痛を予防するためのポイント
筋肉痛になったときの対策だけでなく、予防することも大切です。ここでは筋肉痛を予防するためのポイントについて解説します。
運動前のウォーミングアップを念入りに行う
運動前は、ウォーミングアップを念入りに行いましょう。ウォーミングアップをして筋肉を温めておくことで、筋肉痛やケガの予防につながります。実際に運動前のストレッチは筋肉の柔軟性や緊張を改善し、パフォーマンスの向上、ケガの予防効果があるとされています。
ストレッチだけでなく、ウォーキングや軽いジョギングなどもおすすめです。いきなり筋トレを行うのではなく、必ずウォーミングアップするのを心がけましょう。
運動後のクールダウンをする
運動前のウォーミングアップだけでなく、その後のクールダウンも重要です。運動後は、筋肉に疲労物質が溜まっている状態です。疲労物質を素早く取り除くには、筋トレ後に軽い有酸素運動を行い、全身の血流を促す方法がおすすめとされています。実際に運動後に軽いジョギングをすることで、早期から筋機能の回復がみられたという報告もあります。
有酸素運動ができない場合は、マッサージやストレッチで血流の循環を高めていきましょう。また、アイシングはわずかに損傷した筋肉の再生を促進するとされています。筋トレ後に筋肉の軽い痛みが現れている場合は、アイシングも検討してみてください。
筋肉痛があるときは負荷の強い運動は避けよう
筋肉痛は筋線維が損傷している状態のことで、修復には2〜3日かかるといわれています。筋肉痛のある筋肉に負荷をかけると損傷が悪化する恐れがあるため、筋トレはなるべく避けましょう。
それでもトレーニングをしたい場合は、筋肉痛のある部位を避けて筋トレしたり、軽い負荷の運動に切り替えたりすることをおすすめします。また、筋肉痛を予防するためには、事前のウォーミングアップと運動後のクールダウンも大切です。
今回の記事を参考にして、効率的に筋トレを行っていきましょう。

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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