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自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

公開日:2024.03.11

自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

文:まさ(理学療法士)

近年、自宅で筋トレを行う方が増えています。自宅での筋トレは誰でも手軽に行えるメリットがある一方で、専門的な知識を持った指導者がいないため、ポイントや注意点がわかりません。そのため、思ったように筋肉がつかなかったり、場合によっては筋肉を傷めてしまうことがあります。

そこで今回は、自宅で筋トレを行う際のポイントと注意点のほか、主な筋トレ方法も紹介したいと思います。ぜひ最後までお読みいただけたら幸いです。

自宅での筋トレのポイント

自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

自宅で筋トレを行う場合は、次のポイントを押さえて実施することが大切です。

鍛える筋肉を意識する

まず大事なのは、鍛える筋肉を意識することです。筋トレは意識の持ち方によって効果が変わる「意識性の原則」があります。この原則は、「今ここの筋肉を鍛えている、動かしている」と意識すると、意識しないで漠然と筋トレをやっているときに比べて使われる筋肉が多くなることをいいます。

実際、胸の筋肉である大胸筋、腕の筋肉である上腕三頭筋を意識して筋トレすることで、筋の活動が増加したことがわかっています。

筋トレを行う場合は漠然とせずに、しっかりと目的を持って行うことが重要です。

負荷を意識する

私たちの日常生活では最大筋力(1回で持ち上げることのできる最大重量)の20%程度を使っているのですが、これくらいの負荷量では筋力アップは望めません。

体には、普段の生活よりも高い負荷をかけることで機能が向上する「過負荷(オーバーロード)の原理」があり、これを意識することが重要です。

最大筋力の30%程度を使用すれば筋力の維持ができ、最大筋力の40%を超える負荷量を与えることで筋肉が向上します。

ちなみに、筋トレの目的や筋力の違いによって負荷や回数は異なってきます。

なりたいボディ別の筋トレのポイント

自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

「鍛える筋肉を意識する」「普段の生活より負荷をかける」という基本がわかったら、次は応用編です。

一言で筋トレといっても、「体全体をムキムキにしたい」「細マッチョになりたい」など、望む体型は人によって違うと思います。そこでここからは、なりたいボディ別の筋トレ方法を見ていきます。

筋肉をたくさんつけたい

筋肉をたくさんつけたい、いわゆるムキムキになりたいのなら、限界(最大筋力)の80~90%で実施するトレーニングが効果的です。強い負荷でトレーニングするため、1セットの回数は8回以下と低い回数に設定して、その回数をギリギリ行えるくらいの負荷で行いましょう。

ただ、負荷量が重くなり、基本のフォームが崩れやすくなるため、初心者の方は、負荷を軽くし、セット数と回数を多く行ってまず筋肉をつけ、その後に強い負荷のトレーニングを行うといいでしょう。

一般的な筋肉ボディでいい

一般的な筋肉ボディを目指すなら、限界の70~80%で、1セットの回数は8~12回程度が理想的なため、同じ筋トレメニューを10回×3セットをギリギリ行える程度がポイントです。
感覚の目安としては、筋トレがつらすぎたり負荷が重すぎたりといった感覚がなく継続してトレーニングを行えるくらいと考えましょう。

持久力を高めたい

持久力を高めたい場合は、限界の50~60%で行います。1セットの回数は13~20回程度が理想的なため、基本的には15回程度を目安にするケースが多いです。

自宅での筋トレ時の注意点

自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

専門的な知識を持った指導者がいない自宅での筋トレは、次の点に注意して行ってください。

休息を入れる

筋肉を鍛えるためには、毎日トレーニングをしたほうが効果的と思っている方がいますが、実は筋トレで効率的に筋肉を鍛えるためには「十分な休息」が必要です。

その理由として、筋肉を構成している筋線維は、負荷がかかることで一部が破断され、その後修復されます。そして、この破断された筋線維が修復される過程を「超回復」といい、筋肉は「破壊」と「修復」を繰り返すことで強化されます。

そして、破壊された筋肉が回復するまでの時間は48~72時間程度といわれているため、十分な休息時間をとらないままトレーニングを続けると、オーバートレーニングとなりケガをしてしまう危険性があります。

そのため、同じ筋肉を連日鍛えるのは控えて、「上半身の日」「下半身の日」というように、鍛える筋肉を変えて計画的に行いましょう。

筋トレ後にしっかり栄養補給する

損傷した筋肉を回復させるためには、トレーニング後の栄養補給も重要です。先に伝えたように、筋トレは一度筋肉を損傷させ、回復したときにより強い筋肉がつくられます。しかし、その回復過程で、筋肉の材料となる栄養素が不足していると、筋肉をスムーズにつくることができないため、栄養補給が重要になります。

さまざまな栄養素のなかでも、最も重要なのは肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品などに多く含まれている「タンパク質」ですが、その他にも、タンパク質と同じ5大栄養素である「炭水化物」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」もあわせて補給しましょう。

正しいフォームで行う

筋トレでもう1つ忘れてならないのが、正しいフォームで行うことです。筋トレを間違ったフォームで行うと、筋肉がつかないばかりか、ケガの原因になります。そのため、常に正しいフォームで行うように注意しましょう。

自宅でできる筋トレメニュー

自宅で行う筋トレメニュー筋トレを行う際のポイント・注意点などを紹介

ここでは、自宅でできる筋トレメニューとして、「腕立て伏せ」と「スクワット」を紹介します。
実はこれら2つの筋トレは、少しやり方工夫することで多くの筋肉を鍛えられます。

腕立て伏せ

腕立て伏せは主に、胸の筋肉である大胸筋、肩の筋肉である三角筋、腕の筋肉である上腕二頭筋や上腕三頭筋などが鍛えられますが、実は腹筋・背筋などの体幹の筋肉も鍛えられます。
一般的なやり方は次のとおりです。

1.手と足を地面について、膝・腰・背中・肘をまっすぐに伸ばす。
2.膝と腰を伸ばしたまま、ゆっくり体を落とす。
*肘を曲げてしっかり胸を張る意識をする。
3. 胸が地面につくぎりぎりまで下げたら、ゆっくり体を持ち上げる。

これが一般的なやり方ですが、両手をつく位置によって大きく筋活動が変わることがわかっています。
大胸筋と上腕三頭筋の筋肉を鍛えたい場合は、肩幅を狭くして腕立て伏せを行いましょう。腹筋と背筋を鍛えたい場合は、両手を前方につくようにしましょう。

なお、ゆっくり行うことで、大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができるため、速度も意識してみてください。

スクワット

スクワットをすると、主に、太もも前の大腿四頭筋、太もも裏のハムストリングス、お尻の大殿筋、さらに腹筋と背筋も鍛えられます。
一般的なやり方は次のとおりです。

1.足を肩幅くらいに開いて、つま先は少し外側に向ける。
2.お尻を突き出すようにしてゆっくりと腰を落とす。
3.膝が90度に曲がったところで姿勢をキープする。
*膝がつま先より前に出る・膝が内側に入ると膝に負担がかかるため注意が必要。
4.息を吐きながら、ゆっくり膝を軽く曲げた状態まで立ち上がる。

同じスクワットでも、通常のスクワットよりも両足の幅を広げて、つま先を外側に向けたスモウスクワットは、一般的なスクワットより太ももの内側の筋肉をより効果的に鍛えられることがわかっています。
このように、同じトレーニング方法でも少し工夫するだけで、大きく効果が異なります。

まとめ 自分が求める理想の体をつくってみよう

近年は自宅で筋トレをする方が増えています。筋トレを行う際は、鍛える筋肉を意識し、負荷と回数を調整し、休息をしっかり入れ、栄養補給を行うことなどが重要となります。
また、今回紹介したようにバリエーションを少し加えるだけで大きく筋活動が異なるため、実際にトレーニングを行う場合は1つひとつの姿勢を意識して行うようにしましょう。
ここで紹介したポイントを押さえて、ぜひご自分が求める理想の体をつくってみてください。

まさ

まさ(理学療法士)

2010年頃に理学療法士の国家資格を取得してから10年以上病院で勤務している。また理学療法士の資格だけでなく、ケアマネジャーの資格も取得しているため、医療・介護系の知識に精通している。それ以外にも、現在は管理職として在籍しているため、体のことだけでなく、医療・介護にかかわる制度など幅広い分野において情報を発信できる。

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