食品保健指導士とは?資格取得の流れ・健康食品管理士の違いも

更新日 2023年09月21日 公開日 2023年09月21日

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人々の健康志向が高まるなか、いろいろなところで健康食品やサプリメントが販売されるようになりました。健康食品を日常的に利用する方も増えていますが、なかには「何をどのくらい取ると効果があるのか、よく分からない」「取りすぎていないか不安」と感じている方もいらっしゃるでしょう。

そうした方たちの不安を解消し、的確な助言を行えるスペシャリストが「食品保健指導士」です。

この記事では、食品保健指導士の概要や活躍状況、資格取得の方法などを解説します。食品保健指導士は、栄養士と相性のよい資格です。栄養士としてのスキルアップを検討している方は、ぜひチェックしてくださいね。

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食品保健指導士とは?資格取得の流れ・健康食品管理士の違いも

食品保健指導士とは?

食品保健指導士は、健康食品についての正確な知識・情報を持ち、消費者が適切に使用できるように指導・助言を行うアドバイザリースタッフです。「公益財団法人 日本健康・栄養食品協会」が認定する民間資格で、講習会を受講後に認定試験に合格すれば食品保健指導士の資格を取得できます。

食品保健指導士は、下記の能力があると認定された方が取得できる資格です。

【食品保健指導士に求められる能力】

●健康食品(健康補助食品・保健機能食品なども含む)を正しく理解している
●消費者に対して正しい知識や利用方法などの情報を提供できる
●消費者からの相談に的確なアドバイスができる
●企業に対して法律に則った消費者対応を要求する知識がある

栄養士の方が食品保健指導士の資格を取得すれば、普段の食事に健康食品をプラスしたり、置き換えたりして栄養バランスを整えたい場面でも、提案の信頼性が高まるでしょう。

食品保健指導士が生まれた経緯

食品保健指導士は、厚生労働大臣の認可を受けた「公益財団法人 日本健康・栄養食品協会」が創設した、民間の認定資格です。

以前から、食品における健康強調表示や、栄養強調表示の適正な使われ方についてのさまざまな議論が進められていましたが、厚生労働省は、2002年2月に「保健機能食品等に係わるアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について」という報告書を発表。アドバイザリースタッフの必要性について取りまとめました。

(出典:厚生労働省「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について」/https://www.mhlw.go.jp/topics/2002/03/tp0313-1.html

その後、日本健康・栄養食品協会は、厚生労働省から委託された研究の成果を実現する取り組みとして、食品保健指導士の認定制度を創設し、2001年10月には最初の養成講習会が開講されるに至りました。

(出典:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「2021年度 食品保健師指導士養成講習会 募集要項」/https://www.jhnfa.org/52-boshyu.pdf

食品保健指導士と健康食品管理士の違い

食品保健指導士とよく似た資格に、「一般社団法人 日本食品安全協会」が認定する健康食品管理士という資格があります。どちらも、健康食品や保健機能食品に関する正確な知識と、消費者や企業へ指導・助言する能力を認定する資格ですが、この2つにはどういった違いがあるのでしょうか。

食品保健指導士の資格では、「健康食品などの食品や栄養素が身体におよぼす影響」に重点を置いた知識が求められます。一方、健康食品管理士の資格では、食品保健指導士と同様の知識に加えて、健康食品などを医療と組み合わせて判断する能力も必要とされます。

つまり、ある程度健康な方を対象にするか、健康に不安を抱えた方を対象とするかという役割の差が、2つの資格の違いと言えるでしょう。

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食品保健指導士の主な活躍の場

以下に、食品保健指導士の資格を生かせる職場や業務をご紹介します。

【職場】

●食品関連企業
●美容関連企業
●保健センター
●老人保健施設
●薬局・ドラッグストア など

【業務】

●商品開発担当業務
●健康食品・保健機能食品に関する情報の収集・提供
●食品関連法規の周知・啓発業務
●法令に則った表示事項などの点検・適正化
●消費者に対する健康食品関連の説明・相談
●社員研修の担当講師
●地域住民への健康補助食品セミナーの講師 など

健康食品に関する知識を身に付けると、自身の視野が広がるだけでなく、活躍のフィールドを広げられる可能性もあります。特に、食に関する相談・指導や、食品の開発に携わることの多い栄養士は、より幅広い業務に対応できるようになるでしょう。

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食品保健指導士として専業で活躍する方はいる?

食品保健指導士を本業・専業として活動している方はほぼおらず、もともと持っていた資格や就いていた職業と、食品保健指導士の資格を組み合わせることで、活躍の場を広げているケースがほとんどです。

食品保健指導士の資格を取得すると、健康食品の知識に対する信頼性が高まります。そのため、食品関連の商品開発で担当する業務の種類が増えたり、指導を任されたりする機会も増えるでしょう。また、協会や行政機関から、健康食品に関するセミナーの講師を依頼されたり、市場調査のモニターやアンケートの調査員を任されたりといったケースも見られます。

食品保健指導士の資格を取得する方法は?

食品保健指導士の資格は、下記の流れで取得できます。

(1)受講申し込み書類提出
●必要書類:受講願書/証明写真
書類は、郵送・インターネット・直接提出のいずれかで提出しましょう。

(2)受講資格審査・受講許可
●受講料:会員79,530円/一般96,360円
受講許可がおりると、受講票とテキスト・参考資料が送られてきます。受講料の振り込み期限に注意しましょう。

(3)オンライン講習会受講
ズームを使用したオンラインライブによる講習会を、4日間かけて受講します。

(4)修了評価認定試験
●受験料:8,360円
認定試験は在宅のままで実施されます。

(5)認定試験合格・認定登録
●認定登録料:2,200円
不合格の場合は、再試験が可能です。合格の方には、認定証書と認定証が交付されます。

(出典:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「2021年度 食品保健師指導士養成講習会 募集要項」https://www.jhnfa.org/52-boshyu.pdf

受講資格

食品保健指導士の講習会を受講するためには、下記のいずれかの要件を満たす必要があります。栄養士・管理栄養士の方であれば、(2)にあてはまります。

(1)高等学校以上の卒業者
健康食品の製造・販売・相談の業務に2年以上従事している方(過去の期間も加算可能)
(2)資格保有者
以下の資格を保有している方
●医師
●歯科医師
●獣医師
●薬剤師
●管理栄養士
●栄養士
●看護師
●保健師
●助産師
●臨床検査技師
●登録販売者
(3)上記(1)(2)に相当する資格・能力の保有者
日本健康・栄養食品協会の理事長が、食品保健指導士講習会の受講能力があると認めた方

(出典:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「2021年度 食品保健師指導士養成講習会 募集要項」https://www.jhnfa.org/52-boshyu.pdf

講習内容

食品保健指導士講習会は、4日間(29時間)にわたりオンラインで開催されます。ズームを使って行われるため、事前にスマホやパソコンにツールをインストールしておきましょう。講習開始前に操作方法や動作確認、接続テストを済ませておくと安心です。なお、受講後に2週間のオンデマンド配信が視聴できるので、途中で接続が切れたり読み込みが遅くなったりした場合も焦る必要はありません。

オンライン講習会では、下記の20科目を受講します。

講習内容

Ⅰ.オリエンテーション
・健康食品とは?
Ⅱ.食品保健の科学
・食品成分の機能性
・健康増進・免疫能の獲得と健康食品の活用
・栄養アセスメントとは
・食事摂取基準と栄養補給
・臨床栄養学・病態栄養学
・食品成分の利用効率と体内代謝
Ⅲ.食品保健関係法規
・医薬品医療機器等法、健康増進法
・食品衛生法、食品衛生管理、製造・品質管理
・消費者安全法、消費者契約法、景表法、特定商取引法、製造物責任法
・食品表示法
Ⅳ.食品保健のリスク・アナリシス
・リスク・アナリシスによる食品の安全性確保
・リスク・コミュニケーションの理論と実際
・健康食品の相互作用
Ⅴ.食品保健指導の実際
・食品の健康強調表示と科学的根拠
・健康食品の企画、開発、流通
・生活習慣病予備軍における健康食品の活用
・保健機能食品(栄養機能食品)、特別用途食品の活用
・食品保健の概念と、健康増進への健康補助食品の利用
・健康食品の安全性(安全・安心な製品の提供)

(出典:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「2021年度 食品保健師指導士養成講習会 募集要項」https://www.jhnfa.org/52-boshyu.pdf

配布されるテキストや参考資料には、オンライン講習会で触れられない内容も含まれています。講義で説明がなかったとしても、重要な内容であることには変わりないため、必ず目を通しておきましょう。

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資格取得者は「更新手続き」が必要!

食品保健指導士の資格は、5年ごとの更新が必要です。

食品の安全性や食品に含まれる栄養素の機能性や有用性、それらに対する評価は、各種研究や加工・科学技術の発展に伴って、変化する場合があります。また、そうした知識の正確性や正当性を揺るぎないものとするには、常に最新の知識を学び続けることが必要です。

そのため、「健康食品や保健機能食品に関する正しい情報を提供し、適切な指導・助言を行う知識がある」と証明する食品保健指導士の資格には、定期的な更新が求められています。

資格の更新に必要な単位は、5年間で10単位です。単位は、日本健康栄養食品協会や日本食品保健指導士会が主催・指定する講習会、学会などに参加する、あるいは食品保健指導士としての社会的な活動が認められることで得られます。

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まとめ

食品保健指導士は、健康食品に関する正しい知識を持ち、消費者や企業に適切なサポートができると認定された方が取得できる、栄養系の資格です。栄養士・管理栄養士の方が食品保健指導士の資格を取得すると、普段の食生活に健康食品などを絡めようとする際に、アドバイスの信頼性が高まるでしょう。

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