【管理栄養士座談会】福祉施設への転職で叶えた、わたしたちらしい働き方

最終更新日:2022年4月6日
 公開日:2022年3月27日

PR提供:公益社団法人 日本栄養士会

栄養と食事の専門職「管理栄養士・栄養士」。活躍の場は、病院などの医療施設や小中学校、行政機関、福祉施設など多岐にわたります。なかでも、少子高齢社会を背景に注目するのが「福祉分野」です。

そこで今回、他分野から福祉施設に転職した3名の管理栄養士さんに集まっていただき、オンライン座談会を開催しました。なぜ転職をしたのか、どうして福祉分野に決めたのか、転職してみてどうだったのか……気になるあれこれについて、本音で語っていただきました!

福祉施設の利用者とコミュニケーションをとる管理栄養士

\出演者のみなさま/
管理栄養士の中野さん

中野さん管理栄養士養成校を卒業後、受託給食会社に就職し、その間は病院にて勤務。現在は、福祉施設に転職して10年目。趣味は料理、お菓子作り、動画鑑賞。最近はもっぱら子育てに追われる毎日。

管理栄養士の横島さん

横島さん短大卒業後に、受託給食会社に栄養士として就職。高齢者施設へ配属となり、2年8ヶ月間勤務。その後、保育園に転職して4年ほど勤務。その後、管理栄養士の資格を取得。現福祉施設では8年目となる。趣味は旅行やフェス、カフェ探しなど。

管理栄養士の今井さん

今井さん大学卒業後に、400床弱の急性期病院でNST専従の管理栄養士として5年ほど勤務。その後2年間デイサービスで献立作成や調理を一人で行い、現在は離島にある福祉施設へ管理栄養士として転職し、1年経つ。釣りやキャンプ、YouTubeへ動画投稿を行なうなど、多趣味。

“わたし”が転職を決めた理由

――本日はありがとうございます。皆さんは他分野からの転職を経て、現在福祉施設の管理栄養士として活躍されていらっしゃいますが、もともと転職を考えたきっかけは何だったのでしょうか?

管理栄養士の皆さんとの座談会の様子1

中野:
私は、最初に就職したのが受託給食会社でした。受託給食会社は、病院から「こういう給食を作ってください」という依頼を受けて作るのが業務なので、なかなか主体的に動けません。将来的には、直営の施設で管理栄養士として働きたいと思っていたので、当初は転職先を福祉分野にこだわりながら探していた、というわけではありませんでした。

そんな折、学生時代にお世話になった実習先の栄養士さんからのご紹介で、直営の福祉施設で管理栄養士の募集があることを知ったのです。直営で働くことが希望でしたので、紹介いただいた施設に応募し、就職しました。

横島:
私も中野さんと近い理由です。受託給食会社だったときは調理業務が中心で、入居者の方の顔が見えにくかったのです。当時、クライアントだった直営の管理栄養士さんが入居者の方と親身に関わっている姿を見て、「自分も管理栄養士として主体性を持って、入居者の方と親身に関われる仕事がしたい!」と思うようになりました。

転職活動を始めた頃は、管理栄養士の資格を持っていなかったのですが、資格を取ることを約束して、現在の勤務先である福祉施設に就職しました。

――すごい! 有言実行ですね。今井さんの転職のきっかけは何ですか?

今井:
私は一言でいうと、ワーク・ライフ・バランスを求めての転職でした。それまで勤めていた病院はシフト制で、休日でも学会などがあるので、休みがあまり取れない状況だったのです。もともと多趣味で、仕事だけでなくプライベートも充実させたいという思いもあり、カレンダー通りに働ける分野を選びました。

複数の分野から福祉に決めたポイント

福祉施設で働く管理栄養士の仕事風景

――皆さんにとって、福祉施設で働く魅力を教えてください。

中野:
やはり「管理栄養士として働けること」ですね。栄養ケア・マネジメントなど管理栄養士の資格を生かせる仕事がしたかったので。

横島:
私も中野さんと同じで、管理栄養士ならではの業務があるかどうか重視しました。また、勤務時間や、早番・遅番などの勤務形態もポイントでした。それと、他に管理栄養士がいるかも重要でした。前職の保育園では栄養士が私だけで、他に相談できる人がいないのが不安だったので……。

今井:
私も就業時間を重視して、福祉施設を中心に転職活動を行いました。それ以外だと、給与はやはり外せない条件です。また、栄養科の雰囲気や、施設での立ち位置も気にしていました。というのも、施設によっては雰囲気が悪かったり、他の部署との関係性が良くなかったりすることもあるので、しっかりコミュニケーションがとれるかどうか重視しました。

中野:
わかります! 私も転職後の職場の雰囲気や人間関係には少し不安がありました。それで実際に施設に電話をして、施設長さんとお話させていただいたのですが、その電話で「すごくいい職場だな」と実感しました。今はすごく恵まれた人間関係のもと、楽しく働けています。

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実際に、福祉施設で働いてみてどうだった?

管理栄養士の皆さんとの座談会の様子2

――ここからは、現在の仕事内容について教えていただけますか。

中野:
まず、栄養ケア・マネジメントという仕事を行っています。栄養ケア・マネジメントは、入居者一人ひとりの栄養状態や食事状態などを調べて、栄養ケア計画書を作成します。その計画書を入居者ご本人や家族の方に確認いただき、同意を得たら、計画書に沿いながら食事の提供を行います。そのほか、外部の給食会社に委託している給食関連の調整業務も行っています。

また、現在の福祉施設には小規模の保育園が付属しているのですが、管理栄養士がいません。そのため、何かあったときの補助やアドバイスなど、保育園の栄養士業務も兼務しています。

横島:
私も中野さんと同じように栄養ケア・マネジメントや、厨房に入っていただいている給食会社の栄養士の方と食事の調整、食材発注業務等を行っています。また、入居者の方と一緒に行う、食に関する企画や実施も大事な仕事です。

例えば「おやつレク」は、入居者の方に簡単なおやつを作ってもらい、実際に食べて楽しんでいただく企画です。なかには作るのが難しい方もいるので、そういう場合は、その方ができる範囲で、企画を楽しんでいただきます。なかでも人気のおやつは、春を告げる“桜もち”ですね。香りや見た目で季節を感じることができるのでとても好評です。

今井:
私が勤務している福祉施設は、朝食以外の給食を外部の業者へ完全に委託しているので、私の仕事は、主にお二人と同じように栄養ケアプランの作成と、朝食の管理になります。なぜ食事を完全に委託しないのかというと、実は施設が離島にありまして……。船の時間といった、島ならではの事情で朝食を委託することが難しいため、自分が管理しています。

それから、横島さんのおやつレクと同じで「食レク」を企画、開催するのも仕事です。施設にいる方にとって、食事というのは本当に大きな楽しみなのですよね。その楽しみを提供するのが私の仕事だと思っています。

福祉施設で楽しく働く管理栄養士

――福祉分野への転職前後で、待遇だったり自分自身の内面だったり、変わったことはありますか。

中野:
前職はどんな状況でもスケジュール厳守だったので、常に時間に追われていました。現在働く福祉施設ではそういった制限がないため、前職と比べて時間にゆとりを持って仕事ができるようになりました。

また、施設内のさまざまな部署とのやりとりが増えました。委託給食会社の頃は、直営の管理栄養士とはやりとりしますが、その他の部署と関わることはなかったので、大きな変化です。

入居者の方と直接話す機会も増えて、「ありがとう」や「おいしかった」などの言葉を直接いただけるようになったのも、福祉分野への転職で得た喜びです。

横島:
今の職場への転職を機に、管理栄養士の資格が取得できたことです。また、保育園で栄養士として働いた経験を考慮していただき、施設内の託児所の献立作成なども任せていただけるようになりました。

今井:
食事という行為への認識が変わりました。食事には、医療としての食事と、生活の楽しみとしての継続的な食事があります。食事を医療の観点のみで捉えるのではなく、楽しみという観点からも考えることで、トータルとして「医療」と「楽しみ」を両立する食事を提供すること。それは管理栄養士にしかできない仕事だと思っています。

――今後、お仕事で挑戦したいことはありますか?

中野:
今の職場が10年目なので、目の前の仕事にしっかりと向き合いながら、もっとよくできることはないか、日々模索しながらアップデートしていきたいです。

横島:
施設に来ている歯科衛生士の方が在宅訪問をされていて、そのお話を聞いて在宅訪問に興味を持ち、昨年12月に「在宅訪問管理栄養士(※1)」の試験を受けて、筆記に合格しました。この後はレポートの提出などありますが、今の仕事をしながら、引き続き在宅訪問の分野にも関わっていけたらと考えています。

(※1)在宅訪問管理栄養士は、公益社団法人 日本栄養士会の認定制度です。

今井:
デジタルの活用をもっと進めたいと考えています。さらに将来の目標としては、スポーツ栄養学を学んだり、管理栄養士・栄養士のコンサルタントのような仕事もしてみたいです。

――最後に、転職を考えている、福祉分野も候補としたい管理栄養士・栄養士の方へメッセージをお願いします!

管理栄養士の皆さんとの座談会の様子3

中野:
管理栄養士といえば、病院や給食というイメージを持っていました。ですが、いざ転職してみると、福祉施設の中で管理栄養士はとても重宝していただいています。

転職を考えたとき、福祉分野の内情がわかりにくくてためらうかもしれませんが、自身の管理栄養士としての経験を積むという想いで飛び込んでみるのも良いと思います。

横島:
実を言うと、給食会社に勤めていた頃は、認知症の方に対しての関わり方がわからなかったこともあり、福祉施設で働くことについて少し苦手意識を持っていました。でも、実際に入居者の方と接する機会が増えたことで理解が深まり、今では福祉施設で働くことがとても楽しくなりました!

最初は苦手意識があっても、私のように入居者の方と関わるうちに、いつのまにか仕事が楽しくなってくるはずです。ぜひ、挑戦してみてほしいです。

今井:
福祉分野は入居者の方に向き合う時間が長く、いい意味で家族のような関係になれる職域です。特に福祉施設は目まぐるしく状況が変化する職場ではないため、心身ともにゆとりができます。ワーク・ライフ・バランスを重視される方には良い環境だと思いますね。

――みなさん、ありがとうございました!

***

福祉分野への転職を経て、生き生きと働いていらっしゃる様子が伝わってきました。やりがいや自己成長、待遇、ワーク・ライフ・バランスなど、福祉分野は管理栄養士にとって、多くの面で魅力的な環境といえます。

福祉分野への転職を検討されている方は、ぜひ、今回の座談会を参考にしてみてくださいね。

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