栄養士は仕事と子育てを両立可能?育児に向いている働き方や職場も

更新日 2024年04月16日 公開日 2024年04月16日

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管理栄養士・栄養士なかには、「出産後に仕事に復帰したいけれど、うまくやれるか不安」という方や、「子どもを育てながら仕事を続けるのが大変で悩んでいる」という方も多くいらっしゃいます。管理栄養士・栄養士の活躍の場は幅広く、求人も多く見られますが、子育てとの両立を考えると「希望に合った職場を見つけるのが難しい」というケースもあるのではないでしょうか?

この記事では、子育てと仕事の両立を目指す管理栄養士・栄養士が抱える不安について解説するともに、両立しやすい働き方の事例を3つ紹介します。子育てと仕事を両立しやすい職場の特徴も3つ挙げておくので、仕事選びに迷っている管理栄養士・栄養士の方はぜひご一読ください。

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栄養士は仕事と子育てを両立可能?育児に向いている働き方や職場も

子育てと仕事を両立したい管理栄養士・栄養士が抱える不安は?

子育てと仕事を両立したいと考える管理栄養士・栄養士の方は、少なくありません。しかし、2つを両立するにあたって、以下のような「不安」を抱えてしまうケースが多いのも事実です。

仕事と家庭のバランス
どんな職業であれ、家族や周囲の人に負担を強いてまで仕事を優先するのは、おすすめできません。ただし、仕事と家庭の「最適なバランス」を見つけるのは簡単ではなく、多くの方が調整の難しさに不安を抱えています。
子どもの急病
子育てと仕事を両立する場合、子どもの病気やけがで仕事を休まなければならないこともあります。そうした場合、夫婦で協力し合って対応するのが理想ですが、片方だけが対応する家庭も多く見られます。自分ばかりが仕事を休むことになると、「子育てと仕事の両立ができていない」と不安になることもあるでしょう。
子どもの行事による欠勤
子どもの保育園や幼稚園では、さまざまな行事があります。大切な子どもの行事には、親としてできるだけ参加したいことでしょう。しかし、行事で早上がりや遅出、欠勤が続いたりすると、「職場の人間関係に悪影響を与えるかもしれない」という不安を感じがちになってしまいます。

このような事例を見ていくと、子育てと仕事の両立にはかなりエネルギーが必要なことがわかります。そのため、「自分は子育てと仕事の両立を実践できるのだろうか」と不安に感じてしまうのも、仕方のないことかもしれません。しかし、職場や働き方を選ぶことで、不安は解消できます。

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子育てと両立させやすい管理栄養士・栄養士の働き方は?

管理栄養士・栄養士が子育てと仕事を両立させるにあたっては、自分に合った勤務形態を選ぶことが重要なポイントになるでしょう。

前述したように、管理栄養士・栄養士が活躍できる場は幅広いため、シフト制の職場や土日休みの職場など、さまざまな勤務形態が見られます。ここからは、子育てと仕事を両立させやすい働き方について、詳しく説明します。

パートとして働く

管理栄養士・栄養士は、パートでも働くことが可能です。「正社員だと子育てとの両立が難しい」という方は、時間の融通がききやすいパートの求人を探してみるのもよいでしょう。仕事と家事・育児の時間配分がしやすくなれば、自分のスタイルに合ったバランスで働けるはずです。

以下は、管理栄養士・栄養士がパートで働ける職場と、主な仕事内容です。

・病院やクリニック
医療機関では、外来患者さまの栄養指導、相談、入院患者さまの栄養管理、栄養指導、献立作成、調理などを行います。
・保育園や幼稚園
園児の給食、おやつの献立作成、調理、発注、食育計画などがメイン業務です。パートの場合は、調理がメインになるケースもあるので、事前に仕事内容を確認しましょう。
・介護福祉施設
入居者さまや利用者さまの栄養管理、栄養指導、献立作成、調理などを行います。
・給食管理や調理
学校内の給食室、地域の給食センターでの調理、栄養食事指導、食材管理、衛生管理などを行います。
・給食管理や調理
学校内の給食室、地域の給食センターでの調理、栄養食事指導、食材管理、衛生管理などを行います。

※上記のなかで、傷病者や食事に配慮が必要な高齢者への栄養管理、栄養指導は管理栄養士の業務となります。

「パートだと働き口が少ないのでは?」と思われがちですが、そんなことはありません。パートでもさまざまな働き口があるため、希望に合った働き方を探すことができるでしょう。

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公的機関・大企業で働く

公的機関や大企業の場合、福利厚生が充実した職場が多い傾向にあります。就職はけっして簡単ではありませんが、キャリアアップを目指せる職場も少なくないため、専門性を高めたい方にはおすすめです。

なお、ここでいう公的機関とは、公立の学校や自治体が運営する病院、施設、都道府県が設置する保健所などで、管理栄養士・栄養士も公務員として働くことになります。

公的機関や大企業以外では、委託給食会社も働きやすい職場の1つです。委託給食会社は栄養士を多く採用しているため、子育てに理解があり、人員や体制が整っているところも多く見られます。

ちなみに、「1歳未満の子を養育する男女労働者」は、国が定める「育児・介護休業法」によって育児休業などが取得できるので、そちらも覚えておくとよいでしょう。厚生労働省が発表している「育児・介護休業法」の概要は次の通りです。

・育児休業:育児のために仕事を休める
・短時間勤務制度:1日6時間勤務が可能になる
・所定外労働の制限:残業が免除される
・子の看護休暇:子どもが病・けがの際、看護のために仕事を休める
・法定時間外労働の制限:残業時間に一定の制限が設けられる
・深夜業の制限:22時から5時の就労を制限する

(出典:厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」/https://jsite.mhlw.go.jp/yamanashi-roudoukyoku/library/yamanashi-roudoukyoku/kintoushitsu/kintousekoujoukyou6.pdf

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フリーランスとして働く

栄養士はフリーランスとしても働くことが可能です。フリーランスは、企業や施設からの依頼を受けて栄養指導を行ったり、メニューを開発したりする働き方で、比較的自由に時間を使える点に特徴があります。

フリーランスとして働く管理栄養士・栄養士の主な仕事内容は以下の通りです。

・メニューの開発
栄養に関する知識を生かして、メニューの開発を行います。企業や施設だけでなく、宿泊施設、飲食店などのメニューをプロデュースする栄養士の方もいます。
・メディアで原稿執筆
情報誌やWEBメディアなどで、栄養・調理に関する記事を執筆します。専門知識にもとづいた正しい情報の発信(栄養の知識や調理の仕方、商品の解説など)が求められます。
・フリーの食事指導
介護福祉施設の入居者さまに食事指導を行い、健康面をサポートする仕事です。食事指導にあたっては、入居者さまとコミュニケーションをとって、それぞれの情報を引き出す能力も必要です。
・料理教室を開く
独自で料理教室を開催する管理栄養士・栄養士の方も少なくありません。この場合、教室で教えるレシピを考案したうえで、開催場所の手配や集客などを行います。

フリーランスであれば、自分でスケジュール管理ができるため、子育てと仕事の両立はしやすいでしょう。ただし、自分で営業をして仕事をとってくる必要があります。

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子育てと栄養士の仕事を両立しやすい職場の特徴は?

ここからは、子育てと栄養士の仕事を両立しやすい職場とは、どのような環境なのかを考察していきます。

子育てと仕事を両立しやすい職場の特徴としては、子育てへの理解がある、勤務時間の調整が可能、緊急時の協力体制が整っているなどが挙げられます。

子育てに理解のある職場か

子育てと仕事の両立を目指す方が、まず確認すべきなのは「子育てに理解がある職場かどうか」です。先に紹介したように、管理栄養士・栄養士が多く活躍している職場であれば、経営陣が子育てについての理解があったり、人員配置や福利厚生が整備されていたりする可能性が高いでしょう。

近年は、託児所・保育施設やベビーシッターの利用に対して、金銭的なサポートをする会社も増えているので、事前に確認してみるのがおすすめです。

勤務時間を調整できるか

子育てと仕事を両立させるには、勤務時間が調整しやすい職場を探すことも大事です。例えば「短時間勤務制度」という制度が利用できれば、フルタイムの勤務時間を原則6時間に短縮できるため、子育てと仕事の両立が容易になります。

なお、短時間勤務制度の対象となるのは、「以下のすべてに該当する3歳に満たない子を養育する男女労働者」です。

<対象労働者>

(1) 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
(2) 日々雇用される者でないこと
(3) 短時間勤務が適用される期間に現に育児休業をしていないこと
(4) 労使協定により適用除外とされた以下の労働者でないこと

ア 勤続1年未満の労働者
イ 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
ウ 業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者(★)

(★) 業務の性質又は実施体制に照らして短時間勤務制度を講ずることが困難な業務とは〈指針〉
例えば、次に掲げるものが該当する場合があること。なお、次に掲げる業務は例示です。

イ 業務の性質に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務
→国際路線等に就航する航空機において従事する客室乗務員等の業務
ロ 業務の実施体制に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務
→労働者数が少ない事業所において、当該業務に従事しうる労働者数が著しく少ない業務
ハ 業務の性質及び実施体制に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務

(イ) 流れ作業方式による製造業務であって、短時間勤務の者を勤務体制に組み込むことが困難な業務
(ロ) 交替制勤務による製造業務であって、短時間勤務の者を勤務体制に組み込むことが困難な業務
(ハ) 個人ごとに担当する企業、地域等が厳密に分担されていて、他の労働者では代替が困難な営業業務

(出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト「短時間勤務制度」/https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/glossary/returntowork02.html

また、「フレックスタイム制」を採用している職場であれば、家庭や仕事の状況に応じて勤務時間を柔軟に設定することが可能です。

割り振り単位期間(育児中の職員は1~4週間)のなかで、1週間当たりの勤務時間数が38時間45分となるように調整できるほか、育児中であれば日曜日、土曜日にプラスして週休日を1日設けられるので、より自由度の高い働き方ができるでしょう。

テレワークと併用することもできるため、この制度を活用して子育て中にフルタイム勤務を実現している人もいます。

(出典:内閣官房内閣人事局「フレックスタイム制を活用しよう」/https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/w_lifebalance/dai18/sankou4.pdf

緊急時の協力体制が整っているか

子どもの急な病気・けがに対応するためには、緊急時の協力体制が整っているかどうかも大事なポイントとなります。職場を探す際は、スタッフの数に余裕があるか、休暇がとりやすいかどうかなどもきちんと確認しましょう。

一般的に有給休暇の取得率が高い会社は、サポート体制が整っている傾向にあります。面接時には、「緊急時の家族間の協力体制」を説明したうえで、「会社の協力も得たい」という旨を伝えるとよいでしょう。

あわせて、職場の「年間休日数」を確認することも大事です。職場によっては、年間で約30日も差が出ることがあり、仕事のモチベーションに影響しかねません。

年間休日130日ほど 週休2日、祝日休み、GW休暇、夏休み、年末年始休暇がある場合
年間休日100日ほど 隔週の週休2日や、日曜日と祝日のみ休みの場合
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まとめ

子育てをしながら働く栄養士の方は、さまざまな不安を抱えています。子育てと仕事の両立を目指す場合、「パートで働く」「公的機関や大企業で働く」「フリーランスとして働く」などの方法をとることで、負担が軽減される可能性があります。ぜひ検討してみてください。

職場選びをする際は、子育てへの理解や勤務時間調整の可否、緊急時の協力体制などを確認することも大事です。

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※当記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

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