【管理栄養士向け】履歴書の書き方から提出するときの注意点まで

更新日 2024年03月06日 公開日 2021年11月01日

#書類準備 #応募 #面接・選考

管理栄養士として就職・転職を行う場合、履歴書は必ず提出しなければならない書類です。しかし、なかには「応募先に対して失礼がなく採用されやすい履歴書を作成したいけれど、書き方に自信がない」という方もいるでしょう。

そこで当記事では、管理栄養士の履歴書の書き方や志望動機の例文、履歴書を提出するときの注意点などを詳しく解説します。魅力的な履歴書を作成して、就職・転職を有利に進めたい方は、ぜひ当記事で紹介する内容を参考にしてください。

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【管理栄養士向け】履歴書の書き方から提出するときの注意点まで

【項目別】管理栄養士の履歴書の書き方

採用担当者の目にとまる履歴書を作成するには、正しい書き方を理解しておく必要があります。とはいえ、履歴書の書き方を学ぶ機会は意外に少ないので、「間違った書き方を覚えていた」「正しいマナーを知らなかった」ということもあるでしょう。

ここでは、管理栄養士の履歴書の書き方を項目別に解説します。

基本情報

履歴書の基本情報とは、日付や写真、氏名・年齢、住所、電話番号・メールアドレスを指します。それぞれ、以下の内容に従って記入しましょう。

日付 ・履歴書の提出日を記載する(郵送の場合は送付日、面接で持参する場合は面接日を記載)
・西暦・和暦はどちらでも可。ただし、履歴書全体で統一する
・アラビア数字で書く
写真 ・写真のサイズは「縦4cm×横3cm」が一般的
・3か月以内に撮影した写真を使用する
・服装はビジネススーツが基本
・乱れのない清潔な髪型に整える
・写真の裏には名前と撮影日を記載する
・写真館で撮影した写真がベスト
氏名・年齢 ・戸籍の字体で記載する
・姓と名の間に空白を入れる
・記載した時点での年齢を記載する
住所 ・都道府県から省略せずに記載する
・番地、アパート・マンション名まで住民票の通りに記載する
電話番号・
メールアドレス
・日中に連絡が取れやすい電話番号・メールアドレスを記載する
・携帯電話しかない場合は携帯番号のみで可
・個人のメールアドレスを記載する

学歴・職歴

学歴・経歴の欄には、学校名や会社名を省略せず記入します。短期間のみ勤務した職歴も省略せずに記載しましょう。

・学歴と職歴はわけて記載する
・時系列で古い経歴順から記載する
・義務教育の学歴は省略可
・学校名・会社名は正式名称で記載する
・年月の西暦・和暦は基本項目にそろえる
・退職は自己都合か会社都合かがわかるように記載し、理由も簡潔に示す
・在職中の場合は職歴の後に「現在に至る」「退職予定」と記載する
・職歴のいちばん下の行には「以上」と右寄せで記載する

免許・資格

免許・資格欄には、応募先の業務で生かせる資格を記載します。

・取得年月の西暦・和暦は他の項目にあわせる
・免許・資格は正式名称で記載する
・管理栄養士免許以外に、応募先の仕事内容に関係する免許・資格があれば必ず記載する
・業務で自動車の運転が必要な場合もあるため、取得していれば運転免許も記載する
・取得を目指しているものがあれば、「○○資格の取得に向けて勉強中」と記載する

志望動機

志望動機は、仕事に対する自分の考え方や姿勢をアピールする場です。「なぜ応募先で働きたいのか」という志望理由と、「どのように働いて、どのような管理栄養士を目指すのか」というキャリアビジョンを明確に示しましょう。

・志望するに至った経緯や思い、エピソードを盛り込む
・魅力的に感じた応募先の方針や業務内容を記載する
・どのような管理栄養士を目指しているかを示す
・これまでの学びや経験をどのように生かしたいかを記載する

本人希望欄

本人希望欄は、特に希望がなければ記載する必要はありません。「勤務可能なシフト」「勤務開始可能日」など、どうしても譲れない条件がある場合のみ記載しましょう。

ただし、給与や残業、休暇などの希望を一方的に並べてしまうと、「自分本位な人」「わがままな人」だと思われかねません。給与・待遇については、面接時や内定後に交渉できるので、ここでは書かないようにしましょう。

・特に希望がない場合は「貴社(貴院)の規定に従います」と記載する
・配属先が複数ある場合は、希望の配属先や勤務地を記載する
・複数の職種で募集が出されていて希望職種がある場合は、希望する職種を記載する
【関連リンク】【管理栄養士の面接対策】回答例付き!よくある質問と対策

管理栄養士の志望動機の例文

採用担当者は、履歴書の志望動機から求職者の考えや人柄、スキルを読み取り、求める人物像にマッチしているかを判断します。履歴書の志望動機は、自分のやる気や能力が伝わる内容にまとめましょう。

志望動機の書き方は、経験や職歴によって異なるため、ここでは「未経験者」「経験者」「異業種からの転職」という3つのパターンにわけて、志望動機の例文を紹介します。

未経験者の場合

管理栄養士として働いた経験がない場合、志望動機には以下の内容を含めましょう。

・管理栄養士として働く熱意、将来のビジョン
・どういったことに興味を持ち、何を学んできたか
・なぜ応募先で働きたいのか

<未経験者が陥りがちなNG例文>

私が管理栄養士を目指した理由は、健康を維持するために欠かせない「食」を支える大切な仕事だと感じたためです。また、レストランで食べたものを家で再現するなど、日頃から料理に親しんでおり、常々食に関わる仕事をしたいと思っておりました。

貴院は地域に寄り添った病院として、地域医療を支えています。貴院で管理栄養士として働くことで、社会に貢献し、人々の役に立つ仕事に携わりたいです。未経験ですが、新しいことを覚えるのは得意なため、実務を通して学び成長していきたいと思います。

管理栄養士を目指した理由は述べているものの、管理栄養士としてのビジョンが伝わりません。

また、この例文では、自分だけの経験やエピソードがなく、誰でも書ける内容になっています。そのため「なぜ応募先で働きたいのか」「どんな管理栄養士になりたいのか」などが伝わらず、未経験であることだけが印象に残ってしまいます。

管理栄養士としての経験がない場合は、やる気や熱意を伝えことに重点を置きましょう。

<未経験者向けの志望動機の例文>

私は、子どもの頃に入院していた経験があります。そのとき、私の食事はほかの子と別メニューで、いつも食事の時間が憂うつでした。しかし、管理栄養士の方に「○○ちゃんの食事は病気をよくするための大切な治療でもあるんだよ」と言われたことで、「ちゃんと食べて、早く治そう」と前向きな気持ちになれました。

その後、栄養バランスなどに気をつかうようになり、「入院中の子どもたちにとって、食事は楽しい時間であると同時に治療の一環である」と再認識したことで、食を通じて子どもたちの力になりたいと思いはじめ、管理栄養士を志しました。

貴院には多くの子どもたちが入院しており、日々病気と闘っています。そうしたなかで食事の提供や栄養指導を行い、子どもたちの力になれるよう尽力したいと考えております。

経験者の場合

管理栄養士としての経験がある場合、志望動機には以下の内容を含めましょう。

・応募先で即戦力となる経験や取得したスキル
・応募先で達成したい目標

<未経験者が陥りがちなNG例文>

これまで総合病院に勤務し、多くの入院患者の方への食事提供や栄養指導を行ってきました。入れ替わりの多い病院だったため、目まぐるしく変わる業務を日々こなしてきました。しかし、担当業務の多さと経営体制に疑問を抱き、転職を考えるようになりました。

貴社は福利厚生が整っており、家族との時間も取りやすい勤務体制であるため、魅力を感じ応募いたしました。心のゆとりをもてる環境で、1人ひとりに寄り添った栄養管理を行っていきたいと思います。

前職では、10年間の経験があり、そこで培った経験とスキルを生かしたいと考えております。

前職の退職理由を述べる際、職場を批判するような書き方はよい印象を与えません。また、応募先を選ぶ際に、勤務体制や待遇を重視していたとしても、志望理由として記入するのは避けたほうが無難です。「自分の利益ばかり考えている」「もっと待遇のいいところがあれば、すぐに転職するのでは?」などの印象を与えかねないので、注意しましょう。

仕事に対する姿勢や考え方、熱意についても書かれていないため、働いている姿がイメージしにくく、「戦力になる人材」と見てもらえない可能性があります。経験者という強みを生かすためにも、今までの業務経験やスキル、自分の強みは具体的に書きましょう。

経験者の転職では、管理栄養士として「どのような知識や経験を身につけたか」や、「それが応募先の業務にどう役立つか」をアピールすることが重要です。

<経験者向けの志望動機の例文>

私は子どもが生まれたことを機に、地域に関わる仕事がしたいと思うようになりました。子どもがすこやかに育つ環境を整えたい、そのためにもっと地域に貢献したいと考えたためです。

普段から貴社の薬局をよく利用しており、管理栄養士の方が食事や栄養管理に悩んでいる方たちをサポートする姿を見かけていました。そして、その姿を見るうちに、地域の方たちを支える仕事に魅力を感じるようになりました。

前職の総合病院では、さまざまな疾患に対する栄養指導や嚥下状態にあわせた食形態の提供、胃ろう・高齢者の低栄養に対するサポートを行ってまいりました。

そうした経験を生かして、在宅で療養されている方への訪問指導も含め、地域で生活する人々の食事・栄養面をサポートしたいと考えております。

異業種から転職の場合

異業種から管理栄養士に転職する場合、志望動機には以下の内容を含めましょう。

・別の業種からの転職を選択した理由
・管理栄養士の仕事に生かせる前職での経験やスキル

<未経験者が陥りがちなNG例文>

私は管理栄養士の資格を取得した後、食品メーカーに入社し、商品開発部にて市場調査や新商品の提案、既存商品の改良などを行ってきました。食品の栄養素について調査することも多く、栄養バランスの大切さを再認識できたと感じます。

そうしたなかで、直接的に人々の健康を支える仕事に魅力を感じるようになり、転職を決意しました。

栄養指導や栄養管理の経験がないため、すぐに活躍できる場面は多くありませんが、熱意だけは人一倍あります。足りない部分は入社してから学んでいきたいと思っております。

異業種からの転職では、「転職を決意した理由」を具体的に伝えることが大事です。しかし、この例文では、転職を決意したきっかけが簡単にしか書かれておらず、管理栄養士として働きたい理由があいまいです。

また、前職での業務内容や経験は書かれているものの、応募先での仕事にどのように生かせるのかが示されていません。貢献できる経験や知識、スキルに触れないまま熱意だけを強調すると、仕事内容への理解が低い印象を与えてしまうため注意してください。「すぐに活躍できる場面は多くない」など、ネガティブな印象を与える書き方も避けたほうがよいでしょう。

異業種からの転職を目指す場合は、業種を変えてでも転職したかった理由(思い)や、応募先で活用できる前職の知識・スキルを盛り込むことが大切です。

<異業種から転職する人向けの志望動機の例文>

私は大学で栄養士の資格を取得し、卒業後は食品メーカーの営業職としてクライアントとの商談や店舗の商品発注、売り場づくりなどに従事しておりました。

社会人2年目のときに親が病気にかかり、食事制限が必要となったため、病院で働く管理栄養士の方の指導や本などから知識を得て、介護食づくりを行うようになりました。また、親を介助した経験から、1人ひとりの病状や状態に合った食を提供することに興味を持つようになり、管理栄養士の資格も取得しました。

営業職で培ったコミュニケーションスキルは、貴施設の利用者様への栄養指導や他職種とのやりとりに生かせると考えております。また、そうした活動を通じて、多くの利用者様との信頼関係を構築し、お互いの理解を深めることで、「個人に合った食」を提供したいと考えております。

【関連リンク】管理栄養士・栄養士の給料事情は?年齢や施設ごとに総まとめ!

履歴書の書き方についてのよくある質問

履歴書を準備していると、細かい部分の書き方やマナーがわからなくなり、手がとまってしまうことがあります。ここでは、履歴書作成についてのよくある疑問と回答を3つ紹介します。

パソコンで履歴書を作るのはNG?

履歴書は、手書きとパソコンのどちらで作成しても問題ありません。ただし、就職先から指定される場合もあるため、応募要項をきちんとチェックしましょう。

パソコン作成の履歴書は見やすく、基本的なパソコンスキルが身についていることを示せます。一方、手書きは文字から感じられる人柄や熱意をアピールできるでしょう。とはいえ、どちらを選んでも選考に大きな影響を与えることはありません。「どう作成するか」よりも「どのような内容にするか」「どのように経験やスキルとアピールするか」を重視してください。

社名や学校名が変わった場合はどう書くべき?

職歴・学歴を書く際、現在の会社名・学校名が所属していた当時と変わっているケースがあります。

名称変更があった場合は、入社もしくは入学時の名称を書いた後に、かっこ書きで現在の正式名称を書きましょう。学部・学科名の変更についても同様です。

<例>

・株式会社○○(現・△△株式会社)入社
・○○大学△△学部△△学科(現・□□大学)入学
・○○大学△△学部△△学科(現・□□学部□□学科)入学

ただし、名称変更から時間が経過し、現在の名称のほうが知名度が高いケースでは、現在の名称を先に書いても問題ありません。

<例>

・△△株式会社(旧・株式会社○○)

履歴書と職務経歴書の違いは?

応募書類のなかで、履歴書と混同しやすいのが職務経歴書です。

履歴書は名前や住所、連絡先、経歴など、応募者のプロフィールを記した書類で、大まかな人物像を把握したり、志望動機・意欲を見極めたりする助けとなります。

一方の職務経歴書は、応募者の職歴に焦点を当てた書類です。これまでの実績や培ったスキル、資格が詳しく記載されているため、応募者が採用ニーズとマッチする人材かを判断するために用いられます。なお、新卒の場合は職務経験がないため、一般的に職務経歴書は不要です。

書類選考で両方の提出が求められた際は、内容に齟齬が生じないように注意する必要があります。書類を記載した後は、内容を見比べながら最終チェックを行いましょう。

【関連リンク】管理栄養士の職務経歴書の書き方!
好印象を与える作成ポイント

管理栄養士が履歴書を提出するときの注意点

管理栄養士として就職・転職する場合は、履歴書の提出方法にも配慮しなければなりません。履歴書の提出方法に不備があると、履歴書に目を通す前から採用担当者にマイナスのイメージを与えてしまうため注意しましょう。

以下では、管理栄養士の履歴書を提出するときの注意点を紹介します。

<郵送で提出する場合>

・履歴書は2つ折りの状態でクリアファイルにはさむ
・角形A4号または角形A2号の封筒を使用する(色は白色が無難)
・封筒表側の左下に「履歴書在中」と記載する
・封筒裏側の左下に郵便番号・住所・氏名を記載する
・郵送時は「送付状」を同封する
・基本的には普通郵便で問題ないが、急ぎの場合は速達で出す

<メールで履歴書を提出する場合>

・履歴書をメール送付するように指示があったら、すぐに送る
・セキュリティ対策に配慮し、先方に指定の送付方法があるかを確認する
・PDF形式に変換し、履歴書であることがわかるファイル名にする
・新規メールで送付する場合は、件名に用件と名前を入れる
・メール本文には、宛名・あいさつ・自分の名前・メールをした目的・結びのあいさつを記載する
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まとめ

管理栄養士の履歴書は、採用担当者が知りたい情報を正しく書くことが大切です。履歴書の志望動機には、今までの学びや経験を応募先でどのように生かせるのか、自分がどのように働きたいのかを明確に記載しましょう。

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※当記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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