スポーツ栄養に関わる資格7選!資格別の学べる内容・取得方法
スポーツ選手のパフォーマンスや身体作り、毎日の健康を支えるのは、日々のトレーニングとバランスのよい食事です。スポーツと食事の関係について考えるスポーツ栄養は、プロ野球選手やオリンピック選手といったトップアスリートの間で積極的に取り入れられており、今後もニーズが高まっていくことが予想されます。
当記事では、スポーツ栄養分野における代表的な資格を7つ紹介します。詳しい内容や取得方法を比較して、ご自身に合った資格を見つけてください。
活躍できる!資格も併せて紹介
目次
スポーツ栄養とは?
スポーツ栄養とは、トップアスリートから実業団選手、学生選手、ジュニアアスリートまで、スポーツを行う人たちの「パフォーマンス向上」を目指した食事術のこと。競技特性や運動量、選手の状態に合わせて、どのような栄養素をいつ、どれくらい摂取すべきかを栄養学的な観点から判断するのが主な目的となります。
もちろん、栄養バランスのよい食事を食べたからといって、すぐにパフォーマンスがよくなるわけではありません。したがって、スポーツ栄養学に基づいた食事においては、「継続」が重要なポイントとなるでしょう。質のよい食事は競技力の向上だけでなく、健康な身体作りのためにも重要な役割を果たしています。
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スポーツ栄養に関わる資格7選
スポーツ栄養に関わる資格には、さまざまな種類があります。どの資格も、基本的にはスポーツ選手を支える食事術について学べる内容ですが、資格によってメインとなる分野や身に付けられるスキルが少しずつ違います。
スポーツ栄養に関わる代表的な資格には、以下の7つがあります。
- ●スポーツフードアドバイザー
- ●スポーツ栄養プランナー
- ●スポーツフードマイスター
- ●アスリートフードマイスター
- ●スポーツフードスペシャリスト
- ●アスリート栄養食インストラクター
- ●公認スポーツ栄養士
それぞれの資格の特徴を比較検討して、自分の目指す栄養士像や理想とする仕事内容に合うものを選択しましょう。
スポーツフードアドバイザー
スポーツフードアドバイザーは、日本能力開発推進協会が認定している資格で、スポーツ選手のパフォーマンスを食事の面からサポートするノウハウが学べます。
スポーツフードアドバイザーの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●競技・性別・年齢に合わせたレシピ
- ●ベストコンディションで試合に挑むための食事調整
- ●ケガ予防や疲労回復のための食事
試合に勝つための身体作りには、トレーニングと同様、適切な栄養摂取が不可欠です。スポーツ栄養の専門知識に基づいた正しい食生活は、トレーニング自体の質も向上させてくれるでしょう。
スポーツフードアドバイザーの資格を取得するには、協会の指定カリキュラムを修了して試験に合格する必要があります。資格取得後は、スポーツチームの食事サポートを行うだけでなく、スポーツ栄養を取り入れた料理教室などを開催することも可能です。
(出典:一般財団法人 日本能力開発推進協会「スポーツフードアドバイザー®」/https://www.jadp-society.or.jp/course/sports-food/)
スポーツ栄養プランナー
スポーツ栄養プランナーとは、OfficeLAC-Uが認定している資格のこと。身体の仕組みや栄養学に基づいた食事サポートについて学べます。
スポーツ栄養プランナーの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●身体の仕組みと栄養学の関係
- ●競技特性やトレーニング内容に合わせた食事提供
- ●スイーツ、補食(軽食)、作り置きなどの豊富なレシピ
パフォーマンス向上と「食べる楽しみ」の両方を大切にしたメニューに加えて、コンビニで食材を買う場合のメニューや、食事の時間がない場合のメニューなど、さまざまなシーンに合わせた実践的な献立・レシピについて学べるのが特徴です。
スポーツ栄養プランナーの資格を取得するには、指定されたカリキュラムを修了した上で、試験に合格する必要があります。スポーツ栄養プランナーの資格は、スポーツチームのマネージャーやスポーツクラブのインストラクターとして働く際に役立つでしょう。
(出典:ユーキャン「スポーツ栄養プランナーとは」/https://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1500/about/)
スポーツフードマイスター
スポーツフードマイスターは、日本安全食料料理協会が認定している資格で、スポーツ栄養の基礎知識から実践的な献立・レシピまでを総合的に学べます。
スポーツフードマイスターの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●トレーニング期・メンテナンス期・オフ期の食事
- ●試合前日・当日・試合後の食事
- ●練習中や試合中の適切な水分補給方法
さまざまなシーンや目的に合わせて必要な栄養素を取り入れた献立を考え、トレーニング期間から試合当日まで、アスリートをサポートできるようになるでしょう。
スポーツフードマイスターの資格を取得するには、在宅での認定試験に合格する必要があります。資格取得後は、アスリートを支えるマネージャーとして食事の管理・アドバイスをするなどの道が考えられます。
(出典:日本安全食料料理協会「スポーツフードマイスター資格認定試験」/https://www.asc-jp.com/diet/sportsfood/)
アスリートフードマイスター
アスリートフードマイスターとは、株式会社アスリートフードマイスターが認定している資格のこと。ここでは、スポーツ選手のパフォーマンス維持や身体作りを支える食事学について学べます。
アスリートフードマイスターの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●試合に向けた適切な献立
- ●減量・増量・筋力アップなどの目的別の食事提供
- ●食材の持つ役割と選び方、食べ方
食材の栄養価や選び方や、効率よく栄養を吸収する食べ方を学ぶことで、選手のコンディションを整えるための適切な食事管理術が分かるようになるでしょう。
アスリートフードマイスターの資格を取得するには、指定されたカリキュラムを修了して試験に合格する必要があります。アスリートたちの栄養管理やパフォーマンス向上をサポートするマネージャーやトレーナー、管理栄養士などにお勧めの資格と言えるでしょう。
(出典:一般社団法人 日本アスリートフード協会「アスリートフードマイスター」/ https://athlete-food.jp/)
スポーツフードスペシャリスト
スポーツフードスペシャリストは、日本能力教育促進協会が認定している資格で、栄養学と生体理論に基づいた食事指導について学べます。
スポーツフードスペシャリストの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●質の高いパフォーマンスを支える毎日の食事
- ●スポーツ選手の年代別の栄養素・サプリメントなどの適切な摂取量
- ●疲労回復のための食事提供
プロのスポーツ選手から部活動に励む子どもたちまで、それぞれの身体に合わせた最適な食事・栄養について学べるのが特徴です。
スポーツフードスペシャリストの資格を取得するには、協会の指定カリキュラムを修了して試験に合格する必要があります。資格取得後は、スポーツフードに関するプロフェッショナルとして、幅広い層に向けた食事・栄養の指導やアドバイスができるようになるでしょう。
(出典:一般社団法人 日本能力教育促進協会(JAFA)「スポーツフードスペシャリスト」/https://jafa.jp/スポーツフードスペシャリスト)
アスリート栄養食インストラクター
アスリート栄養食インストラクターとは、日本インストラクター技術協会が認定している民間資格です。ここでは、競技特性・目的ごとに必要な栄養素や食事の考え方について学べます。
アスリート栄養食インストラクターの資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●各栄養素の働き
- ●球技系・技術系などそれぞれのスポーツに合わせた食事提供
- ●かぜや夏バテ、貧血、骨折を予防するために必要な栄養素
競技の特性に応じた食事の知識はもちろん、疲労回復のための食事や、かぜを予防する食事など、健康な身体を維持するための知識も身に付くのが特徴です。
アスリート栄養食インストラクターの資格を取得するには、在宅で行われる試験に合格する必要があります。資格取得後は、アスリート栄養食インストラクターとして、自宅やカルチャースクールで講師活動を行うケースが多いようです。
(出典:日本インストラクター技術協会「アスリート栄養食インストラクター」/https://www.jpinstructor.org/shikaku/sportsfood/)
公認スポーツ栄養士
公認スポーツ栄養士とは、日本栄養士会と日本スポーツ協会が共同認定している資格のこと。スポーツ選手に向けた栄養教育や食環境の整備について学べます。
公認スポーツ栄養士の資格を取得すると、以下のような知識・スキルが身に付きます。
- ●スポーツ選手の自己管理能力を高めるための教育
- ●パフォーマンス向上や健康増進のための食事
- ●スポーツ医学における各分野の専門家と連携した栄養面でのサポート
トップアスリートやスポーツ愛好家、部活動に励む学生、ジュニアアスリートなど、幅広い年齢に合わせた専門性の高い栄養ケアについて学べるのが特徴です。
公認スポーツ栄養士の資格を取得するには、講習会の受講と試験合格が必要です。また、受験資格として、管理栄養士資格の保有者であること、スポーツ指導の経験または予定があることなどが挙げられます。
資格取得後は、選手たちの食事管理・栄養指導などを担当する専門スタッフとして、プロチームや社会人チームなどに所属できる可能性もあります。
(出典:特定非営利活動法人 日本スポーツ栄養学会「公認スポーツ栄養士とは」/https://www.jsna.org/about/)
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まとめ
スポーツ栄養に基づいた食事は、スポーツ選手のパフォーマンス向上や健康管理に欠かせない要素です。
スポーツ栄養の資格にはさまざまな種類がありますが、内容や得意とする分野が少しずつ違います。「スポーツの分野で活躍したい」と考えている方は、自分が身に付けたい知識・スキルと照らし合わせて、最適な資格を見つけてください。
なお、「管理栄養士・栄養士の資格を生かして、スポーツ栄養の仕事に就きたい」という方は、マイナビコメディカルを活用してみてはいかがでしょう。専門のキャリアアドバイザーによる書類作成のアドバイスや面接練習に加え、非公開求人の紹介も可能なので、転職を考えている方は、お気軽にご相談ください!
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