フレンチプレスで上腕を鍛えよう!正しいやり方と効果を高めるコツをご紹介
公開日:2024.08.23 更新日:2024.08.30
文:内藤 かいせい(理学療法士)
フレンチプレスを行ってみたいものの、具体的な方法がよくわからない方もいるのではないでしょうか。フレンチプレスは上腕三頭筋を鍛えるトレーニングであり、両手を後ろに回しながら行うのが特徴です。
この記事では、フレンチプレスのやり方や重量・回数の目安についてご紹介します。正しい方法を知ることで、効率的に腕の筋肉を鍛えられるようになるでしょう。
目次
フレンチプレスで鍛えられる筋肉
フレンチプレスで鍛えられるメインの筋肉は、上腕三頭筋です。上腕三頭筋は肘を伸ばす作用があり、「長頭・外側頭・内側頭」の3つの筋肉から構成されています。
フレンチプレスはそのなかでも大きい「長頭」に効率的に刺激を入れられます。そのため、フレンチプレスをすることで、引き締まった二の腕を作ることが可能です。
上腕三頭筋は腕のなかでも大きな筋肉であり、これを強化することで腕全体のボリュームアップにもつながるでしょう。
ダンベルフレンチプレスのやり方
ここでは、ダンベルを使用したフレンチプレスのやり方についてみていきましょう。両手で行うやり方と、片手で行う場合のやり方に分けて解説します。
両手で行う場合のやり方
ここでは、両手で行う場合のダンベルフレンチプレスのやり方についてみていきましょう。両手の場合は重いダンベルも扱えるようになるので、筋肉をつけたい方におすすめです。
1. ベンチやイスに座って姿勢を伸ばす
2. ダンベルを両手で持って頭の後上方に持っていく
3. ゆっくりと肘を曲げる
4. 肘を伸ばしてダンベルを持ち上げる
5. 3〜4の手順を繰り返す
曲げ伸ばしをする際は、肘を広げすぎないように注意しましょう。
片手で行う場合のやり方
ここでは、片手で行う場合のダンベルフレンチプレスのやり方についてみていきましょう。
1. ベンチやイスに座って姿勢を伸ばす
2. ダンベルを片手で持って頭の後上方に持っていく
3. ゆっくりと肘を曲げる
4. 肘を伸ばしてダンベルを持ち上げる
5. 3〜4の手順を左右の手で繰り返す
片手でのダンベルフレンチプレスは腕がブレやすくなるので、もう片方の手で固定して行いましょう。
ダンベルフレンチプレスの重量や回数の目安
ダンベルフレンチプレスで適切な重量や回数を設定することは、効果的なトレーニングを行うための重要な要素です。上腕三頭筋を太くしたい場合は、10〜12回が限界と感じるくらいの重量を1セット以上行うのを目指すと良いでしょう。
初心者の場合は、まず軽めの重量からはじめるのがおすすめです。回数や重量も少なく設定し、無理のない範囲で行うことが重要です。少しずつフォームに慣れてきたら、適切な回数と重量で行ってみましょう。
フレンチプレスの効果を高める3つのコツ
フレンチプレスの効果を高めるには、以下の3つのコツをおさえておくことが大切です。
2. メリハリのあるスピードで行う
3. 姿勢をまっすぐにキープする
ここでは、それぞれのコツについて詳しく解説します。
1.肘と肩を固定する
1つ目は、肘と肩を固定することです。肘や肩が動いてしまうと上腕三頭筋にかかる負荷が分散し、トレーニングの効果が減少します。
とくにダンベルの重量が重くなると肘や肩がブレやすくなるので、最初のうちは軽めのものを使用して、正しいフォームを身につけることが大切です。肘と肩を固定することで、上腕三頭筋にしっかりと負荷をかけられるので、効果的に鍛えられます。
2.ゆっくりとしたスピードで行う
2つ目は、ゆっくりとしたスピードで行うことです。肘の曲げ伸ばしの際はゆっくりと行い、筋肉に持続的に刺激を入れることを意識しましょう。
反動をつけて行ったり、重力に負けてガクッと肘を曲げたりすると、筋肉にかかる負荷が下がってしまいます。疲れたときでもゆっくりとしたスピードを意識して、トレーニングの質を高めていきましょう。
3.姿勢をまっすぐにキープする
3つ目は、姿勢をまっすぐキープして行うことです。姿勢が崩れた状態で行うと上腕三頭筋に十分な力が入らず、トレーニング効果が半減してしまいます。また、姿勢が崩れていると、肩こりや腰痛の原因にもなるでしょう。
フレンチプレスをする際は、なるべく背筋を伸ばし、体幹をしっかりと安定させることを意識しましょう。座った状態で姿勢が崩れやすい場合は、立って行うのもおすすめです。
フレンチプレスを行う際の注意点
ここでは、フレンチプレスを行う際の注意点について解説します。
トレーニング前後にストレッチをする
フレンチプレスを行う前後はストレッチをしましょう。トレーニング前にストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性が高まり、ケガの予防につながります。また、ストレッチによって血流が良くなるので、筋肉も温まりやすくなります。
トレーニング後のストレッチは、疲労回復を促進し、筋肉痛を軽減する効果も期待できるでしょう。上腕三頭筋のストレッチの方法は、以下のとおりです。
1. 右腕を頭の後ろに回して、肘を曲げる
2. 左手で右肘をつかみ、左方向に引き寄せる
3. その状態を20秒以上キープする
4. 元に戻り、反対の手で行う
痛みが出たら中止する
フレンチプレスを行う際に痛みを感じた場合は、無理をせずに中止しましょう。痛みがある状態でトレーニングすると、余計に症状が悪化してしまいます。重量を重くしたり回数を多くしたりすると、筋肉や関節に過度な負担がかかり、痛みが出やすくなります。
筋肉痛になったときも同じように、無理にトレーニングせずに適切なケアに専念しましょう。安全にフレンチプレスを継続するためには、身体のサインをしっかりと読み取り、無理のない範囲で行うことが重要です。
フレンチプレスの種類
フレンチプレスにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここではフレンチプレスの種類について解説します。
ライイングフレンチプレス
ライイングフレンチプレスとは、あお向けになった状態で行うトレーニングです。体幹をまっすぐになった状態をキープできるため、正しいフォームで行えるメリットがあります。
1. ベンチやベッドにあお向けになる
2. ダンベルを持って頭の後側方に持っていく
3. 天井方向に向かってゆっくりとダンベルを伸ばす
4. ゆっくりと肘を曲げて頭の後側方に持っていく
5. 3〜4の手順を繰り返す
チューブフレンチプレス
チューブフレンチプレスは、チューブを活用したトレーニングです。チューブを張った状態でフレンチプレスをすることで、持続的に上腕三頭筋に刺激が入るのが特徴です。
1. 立った状態でチューブを踏み、両端を持つ
2. 両肘を曲げて頭の後ろに持っていく
3. 肘をゆっくり伸ばす
4. 元に戻る
5. 2〜4の手順を繰り返す
フレンチプレスで引き締まった二の腕を作ろう!
フレンチプレスは上腕三頭筋を効率的に鍛えられ、引き締まった二の腕を作れるメリットがあります。さらに効果的に行うためには、重量や回数を工夫しつつ、関節や姿勢を固定しながらゆっくり行うことが重要です。
また、筋肉や関節に痛みが出た場合は、無理に行わずケアに専念するようにしましょう。今回の記事を参考にして、フレンチプレスを実践してみてください。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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