理学療法士におすすめの副業は?成功のポイントや注意点を解説
公開日:2019.09.09 更新日:2025.09.05

文:rana(理学療法士)
理学療法士として働くなかで、「もう少し収入を増やしたい」「スキルアップしたい」と考える方もいるかもしれません。最近では、副業をしている理学療法士も多く見かけるようになりましたが、それはなぜでしょうか。
この記事では、理学療法士におすすめの副業を具体的な仕事内容とともに解説します。副業を始める際の成功のポイントや注意点についても触れているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
副業をする理学療法士が増えている理由

近年、理学療法士の副業が注目を集めていますが、その背景には主に以下のような理由が挙げられます。
理学療法士の給料に不安がある
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士・作業療法士の平均年収は約444万円。これは日本の平均年収である460万円と比較してやや下回っており、将来に不安を感じる方も少なくありません。
特に若手や中堅の理学療法士にとっては、家庭の事情やライフスタイルの変化に伴い、収入を増やす必要性が生じることも多いでしょう。
その方法として、副業が選択肢の一つになっていると考えられます。
理学療法士が飽和状態になりつつある
厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会・理学療法士・作業療法士受給分科会」によると、2040年には理学療法士と作業療法士の供給数が需要数の約1.5倍になると推測されており、今後、飽和状態になっていくことが指摘されています。
これにより、就職先の競争が激化したり、給与の上昇が見込めなかったりする状況も予想されます。自身の市場価値を上げるための手段として、本業以外の場所でスキルを磨き、新たな収入源を確保しようとする動きが活発になっていると考えられます。
理学療法士におすすめの副業

ここからは、理学療法士におすすめの副業を具体的に紹介します。自身のスキルや興味に合わせて、副業選びの参考にしてください。
他施設での非常勤勤務
他施設の非常勤勤務は、理学療法士の知識とスキルを直接活かせるおすすめの副業です。
本業が病院勤務の場合、介護施設や訪問看護ステーションで勤務するなど、異なる分野での経験を積むことができます。リハビリテーションの人材が不足している施設では、重宝されるでしょう。
本業の延長線上で働くため、スキルチェンジの必要がなく、すぐに始めやすいのも魅力です。また、時給制で収入が安定しやすく、医療保険や介護保険制度の知識を深める良い機会にもなるでしょう。
スポーツトレーナー・パーソナルトレーナー
トレーナー業は、スポーツ分野に興味がある理学療法士に人気の副業です。
プロ・アマチュアのスポーツチームや個人のアスリートに対し、コンディショニングやパフォーマンス向上のためのトレーニング指導、怪我の予防やリハビリテーション指導を行います。
興味のある競技や分野に携われれば、本業では得られない専門性を高めることができます。アスリートやスポーツ愛好家と直接関わることで、新たなやりがいを見出せるでしょう。
セミナー講師
セミナー講師は、自身の専門知識を多くの人に伝えたいという理学療法士におすすめです。自身の得意分野(例:特定の疾患のリハビリテーション、徒手療法、スポーツ障害など)に関するセミナーを開催し、受講生に知識を共有します。専門家としてのブランディングに繋がり、自身の市場価値を高めることも可能です。
しかし、講義の準備や資料作成など、セミナー当日以外にも準備や作業が求められます。また、知名度がないと多くの集客は見込めません。安定的に収入を得るまでの道のりは簡単ではありませんが、受講者が増えるにつれて収入が上がっていくでしょう。
Webライター
Webライターは、文章を書くことが好きな理学療法士に向いている副業です。専門的な知識を活かして、医療・健康・介護系のWebサイトやブログ記事の執筆を行います。時間や場所に縛られず、自分のペースで仕事を進められるのも魅力の一つです。
初期のうちは実績やスキルがないと、案件を獲得するのが難しい場合や、単価が低い場合があるので、根気強く続けなければなりません。また、医療情報には正確性が求められるため、常に最新の情報を収集する姿勢も必要です。
ブログ運営
ブログ運営はWebライターと同様、文章を通して情報発信したい理学療法士におすすめです。自身の専門知識や経験をブログ記事として公開し、アフィリエイト広告やGoogleアドセンスなどを活用し、収益化を目指します。
自分の好きなテーマで自由に情報発信ができ、軌道に乗れば、広告収入を得られる可能性を秘めています。一方で、収益化までには長い時間と継続的な努力が必要です。また、SEO(検索エンジン最適化)など、ブログ運営に関する知識を学ぶ必要があります。
YouTubeやSNSでの情報発信
YouTubeやSNSは、動画やSNSで情報を発信したい理学療法士におすすめです。
YouTubeで運動指導動画を投稿したり、InstagramやX(旧Twitter)で健康情報を発信したりして、広告収入や企業とのタイアップで収益を得ます。
自分の人柄や専門性をより多くの人に知ってもらえるほか、視聴者やフォロワーとの交流を通じて、新たな仕事の機会が生まれることもあるでしょう。しかし、動画編集やSNSの運用に多くの時間と手間がかかります。また、炎上リスクや情報漏洩のリスクにも注意が必要です。
理学療法士が副業をする際の注意点

理学療法士が副業を始める前には、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。
職場が副業を許可しているかを確認する
最も重要なのは、職場が副業を許可しているかどうか、就業規則を確認することです。公務員や一部の医療機関では副業が禁止されている場合があります。
規則に反して副業を行うと、懲戒処分を受ける可能性もあるため、必ず事前に確認をしましょう。
税金・確定申告について学んでおく
副業で得た所得が年間20万円を超える場合、確定申告が義務付けられています。副業の所得や経費をしっかりと記録し、正しく税金を納めなければなりません。
確定申告の方法や経費として認められる範囲など、事前に税金に関する知識を身につけておくようにしましょう。
時間管理・体調管理に留意する
本業と副業の両立は、想像以上に体力と精神力を消耗します。無理なスケジュールを組んでしまうと、本業にも支障をきたす恐れがあります。
副業の時間を確保するためにも、効率的な時間管理を心がけ、十分な休息を取ることが重要です。
情報収集を図る
副業を始める際には、どのような仕事があるのか、どのようなスキルが求められるのか、情報収集を怠らないことが大切です。
インターネットやSNS、同志との情報交換などを通じて、自分に合った副業を見つけましょう。
理学療法士が副業を成功させるために大切なこと
副業を単なる収入源と捉えるだけでなく、自身のキャリアアップに繋げるための視点を持つことが成功の鍵となります。理学療法士が副業を成功させるために大切なことをまとめました。
目標設定
なんとなく副業を始めても継続するのは難しいでしょう。「なぜ副業をするのか」という明確な目標設定が重要です。
「月5万円収入を増やしたい」「将来的に独立したい」「新たな分野に挑戦したい」など、具体的な目標を持つことで、モチベーションを維持し、努力すべき方向を見失いにくくなります。
スキルアップと自己投資
副業で成功するためには、常に自身のスキルを磨き続けることが不可欠です。
本業での臨床経験に加え、副業に必要な知識や技術(Webマーケティング、動画編集、ライティングなど)を学ぶための自己投資も惜しまないようにしましょう。
アウトプットとPDCAサイクル
学んだ知識は、実際にアウトプットすることで定着します。副業を続けるためには常にスキルアップを図っていかなければなりません。
ブログやSNSで情報発信をしたり、セミナー講師として登壇したりするなど、積極的にアウトプットの場を設けることが大切です。そして、その結果を振り返り(Check)、改善策を立てる(Action)というPDCAサイクルを回すことで、より速く成長できるでしょう。
継続と忍耐
副業で成果が出るまでには、ある程度の時間がかかります。特にブログやYouTubeなどの情報発信系の副業は、すぐに収益化できるわけではありません。
また、セミナー講師やトレーナー業も、経験を積んでスキルが身についていくことが必須であるため、継続と忍耐が求められることがあります。
人脈形成
副業を成功させるためには、人脈形成が非常に重要です。同業者のコミュニティに参加したり、SNSで積極的に交流したりすることで、新たな仕事の機会や有益な情報を得ることができます。
先に副業をしている人や、自分の活動に興味を持ってくれる人など、積極的に関わりを持つように意識しましょう。
筆者の副業実体験
私自身、理学療法士として働きながらWebライター、非常勤勤務の副業を経験してきました。
Webライターとしては、初めは実績がなく、クラウドソーシングサイトで低単価の案件からスタートしました。
しかし、理学療法士としての専門知識を活かして質の高い記事を目指し続けることで、だんだんと執筆スキルが向上していき、徐々に単価が上がっていきました。今では複数案件をこなし、安定した収入源の一つになっています。
非常勤勤務では、本業とは異なる分野の施設で働くことで、新たな治療法や考え方を学ぶことができました。これは、本業での臨床や患者さんの接し方にも大いに役立っています。
しかし、当初は失敗もありました。以前勤めていた職場は「副業禁止」だったのですが、就業規則を確認しなかったばかりに、減給処分を受けてしまったことがあります。
また、副業を始めたばかりの頃は、スケジュール管理がおろそかで、休日を丸々作業で潰してしまい、ワークライフバランスが崩れてしまったこともありました。
この経験から、副業はきちんとスケジュール管理をし、本業の就業規則を確認したうえで続けることが大切だと学びました。
副業以外で収入アップを狙うなら転職も選択肢に
副業は魅力的な選択肢ですが、「副業をする時間がない」「副業するのはハードルが高い」と考える方もいるでしょう。
そのような場合は、転職も視野に入れることをおすすめします。今よりも給料の高い施設や、自身のスキルを正当に評価してくれる職場に転職すれば、収入アップを実現できる可能性があります。
また、将来的なキャリアアップを望める職場に出会えることもあるでしょう。キャリアの選択肢を広げるためにも、副業と転職の両方を検討してみるのもよいかもしれません。
副業は理学療法士の可能性を広げるための選択肢
今回は、理学療法士におすすめの副業や、成功させるためのポイント、注意点について解説しました。
理学療法士の専門知識やスキルは、医療機関だけでなく、多岐にわたる分野で活かすことができます。副業は、自身の収入を増やすだけでなく、新たなスキルを習得したり、人脈を広げたり、理学療法士としてのキャリアの可能性を広げるための大きな一歩となるでしょう。
収入を増やしたいのであれば、転職を検討するのも選択肢の一つです。本業との両立を意識し、無理のない範囲で、自分に合った挑戦をしてみてはいかがでしょうか。
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参考
令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働量
令和5年分 民間給与実態統計調査|国税庁
参考
理学療法士・作業療法士の需給推計について|医療従事者の需給に関する検討会 第3回 理学療法士・作業療法士需給分科会

rana(理学療法士)
総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

監修:寺澤 慶大(てらさわ よしひろ)
2007年に長野医療技術専門学校(現在の長野医療大学)を卒業。
長野県松本市にある一之瀬脳神経外科で10年、長野県松本市にある武内整形外科クリニックで5年勤務。
また、介護分野領域でも4年程度の経験あり。
その他、自費診療での施術やスポーツトレーナー等もおこなう。
現在は前述した武内整形外科クリニックでリハビリ科科長として勤務している。
理学療法士として働く中で、将来の収入やキャリアに不安を感じるという声は多く耳にします。その解決策として、副業という選択肢は、単なる収入の補填にとどまらず、新しいスキルや経験を得られる大きなチャンスにもなります。 職場の就業規則や自身のライフワークバランスに配慮しながら自身にあった副業を見つけることができれば、その経験はきっと理学療法士としての未来を前向きで豊かなものにしてくれるはずです。この記事を参考に、あなたもご自身にあった副業を探してみてください。
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