理学療法士の給料は安い?PTが低年収の理由と給与を上げる方法

更新日 2022年11月11日 公開日 2022年07月14日

#年収・給料 #情報収集 #転職検討/準備

理学療法士(PT)は、病気、けが、老化などで運動機能が低下した患者さまにマッサージや体操などを行い、運動機能の回復を図る仕事です。病院で働く医療職は給料が高いイメージがありますが、理学療法士は医師や看護師と比べて給料が安いと言われています。

この記事では、「理学療法士の給料は安い」と言われる理由や実際の給料相場、会社員との比較などについて解説します。理学療法士として給料を上げる方法も紹介するため、転職を考えている方や理学療法士を目指している方は、ぜひ最後までお読みください。

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「理学療法士の給料は安い」と言われる理由

理学療法士は、さまざまな医療系専門職のなかでも「給料が安い」と言われています。同じ医療職であるにもかかわらず、給料に違いが出ることに疑問を感じる方もいると思いますが、そこには制度上の問題があります。

ここでは、理学療法士の給料が安い理由を2つ挙げて解説するので、理学療法士の給料の安さに不満を感じている方は、給料が安い背景を理解しておきましょう。

理学療法士の数が多く高給を設定できない

理学療法士の数が増える一方で、医療費の縮小が図られているため、理学療法士の給料を高く設定できないのが現状です。

現在、日本の医療費は増加の一途をたどっています。令和元年度には医療費が43.6兆円に達し、平成27年度と比べると約2兆円も増えました。その一方で、医療費の財源確保が難しくなっているため、国は医療費を抑制する取り組みを行っています。

(出典:厚生労働省「令和元年度 医療費の動向」/https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/iryou_doukou.html

しかし、理学療法士の数は年々増えており、令和3年度における理学療法士の資格取得者数は192,327人でした。

(出典:公益社団法人日本理学療法士協会「統計情報」/https://www.japanpt.or.jp/activity/data/

理学療法士の給料は診療報酬でまかなわれますが、近年は診療報酬がマイナス改定となることもありました。そうしたなか、限りある診療報酬から理学療法士の給与を捻出するには、人件費を抑えなければなりません。特に、複数人の理学療法士が在籍する病院やクリニックでは、診療報酬で得た収入をきちんと割り当てられるよう、理学療法士の給料が低めに設定されていると考えられます。

スキルを磨いても大幅な昇給は見込めない

理学療法士は、時間単位で診療報酬の点数が振り分けられるため、「早く施術を終えてより多くの点数(=利益)を稼ぐ」ということができない職種です。

医療行為の場合、処置ごとに診療報酬の点数が定められており、多くの処置をこなせば診療報酬の点数を増やすことが可能です。しかし、理学療法士によるリハビリは20分で1単位と算定され、一定時間拘束されるために、対応できる患者さまの数が限られます。

また、リハビリの種類によって1日の単位数に上限があり、際限なくリハビリを提供できるわけではありません。そのため、理学療法士が生み出せる売り上げは一定で、経験年数を経るごとにスキルを磨き、リハビリを効率的にこなしたとしても、給料にはさほど反映されない可能性が高いでしょう。

【関連リンク】理学療法士(PT)とは?
仕事内容や作業療法士との違いについて

理学療法士の給料が安いのは本当?実態を検証

「理学療法士の給料は安い」と言われているものの、「ほかの職場と比較して、本当に低いのだろうか」と気になる方も多いでしょう。現在の給与金額に疑問を感じている場合は、自分の給料と給料相場を照らし合わせて確認することも一つの方法です。

ここからは、年齢や職場の規模別に理学療法士の給料相場を紹介します。

【年齢別】理学療法士の給料相場

下記は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査に基づき、年齢ごとに理学療法士の給料相場をまとめた表です。

年齢 平均年収
20〜24歳 約330万円
25〜29歳 約378万円
30〜34歳 約409万円
35〜39歳 約454万円
40〜44歳 約485万円
45〜49歳 約513万円
50〜54歳 約573万円
55〜59歳 約566万円
60〜64歳 約445万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

20代の理学療法士の平均年収は300万円台で、年齢が上がるにつれて平均年収も増える傾向にあります。理学療法士の平均年収がもっとも高くなる年齢は50〜54歳で、約573万円です。50〜54歳のピークを迎えたあとの平均年収は徐々に下がります。

【職場別】理学療法士の給料相場

続いて、職場の規模ごとに理学療法士の給料相場がどのくらい変わるのかを比較してみましょう。

職場の規模 平均年収
10~99人 約409万円
100~999人 約414万円
1,000人以上 約436万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

上記の表を見ると、職員の人数が多いほど年収も高くなることがわかります。10~99人の小規模な職場の平均年収は約409万円、1,000人以上の大規模な職場の平均年収は約436万円で、その差は約27万円です。理学療法士として就職先を探すにあたって、給料の高さを重視するのであれば、規模の大きな施設を検討してみると良いでしょう。

ただし、上記はあくまでも平均的な金額であり、実際の給料は職場によって変わります。

【関連リンク】理学療法士の給料・都道府県別ランキング|
給料を上げる方法も解説

理学療法士の給料は会社員と比較すると安い?

では、一般の会社員と比べると理学療法士の給料は安いのでしょうか。下記は、理学療法士と会社員の給料相場を比較した表です。

職業 平均年収
理学療法士(※1) 約418万円
会社員(※2) 約436万円

(※1 出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

(※2 出典:国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査」/https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/minkan.htm

理学療法士の平均年収は約418万円であるのに対し、会社員の平均年収は約436万円。つまり、理学療法士の給料は会社員よりも約18万円安いことになります。

ただし、国税庁の令和元年分民間給与実態統計調査によると、男性の会社員でもっとも多い給与階級は「400万円超500万円以下」であり、理学療法士の給料相場とそれほど違いはありません。そのため、理学療法士の給料は会社員よりも若干安いものの、大きくは変わらないと言えるでしょう。

【関連リンク】【決定版】理学療法士の給料・年収の実情|
高収入を狙うためにできること

理学療法士の給料を上げる3つの方法

理学療法士の給料は、会社員と比べて大きな差があるわけではありません。しかし、なかには医師や看護師よりも給料が安いことに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

もちろん、勤続年数を重ねれば給料も増えていきますが、それだと年に少額のアップしか見込めません。給料を大幅にアップさせるには、やはり個人としての努力が必要だと言えます。

最後に、給料アップにつながる3つの方法を紹介します。

管理職を目指す

理学療法士として経験や実績を積み、管理職へとステップアップすれば、給料アップが狙えます。

管理職になれば、基本給が上がるだけでなく役職手当も付きますが、実績を積みつつ経営側からの信頼を得るのは、決して簡単ではありません。管理職を目指すのであれば、上位資格を取るなど理学療法士としての技術やスキルを高め、周囲との差別化を図るのも良いでしょう。

理学療法士の上位資格には「認定理学療法士」「専門理学療法士」があります。ちなみに令和2年10月時点で、日本理学療法士協会の会員における認定理学療法士の取得者数は全体の約9%、専門理学療法士の取得者数は約1%。周囲との差別化には十分な数字です。上位資格を取得することで、資格手当の支給も期待できるでしょう。

関連資格を取得して独立する

理学療法士は医師の指示がなければ理学療法を行えないため、理学療法士として開業することはできません。しかし、別の資格を取得して独立することで、年収アップを目指すことは可能です。

理学療法士の仕事に近い資格として、柔道整復師とあん摩マッサージ指圧師が挙げられますが、この2つには開業権があり、自分で接骨院やマッサージ店を開くことができます。

ほかの方法では、民間資格を取得して、整体師やスポーツトレーナーとして活躍する道もあります。また、経営やマネジメントを学び、訪問看護ステーションやデイサービスなどの介護施設を立ち上げるのも選択肢の一つでしょう。

ただし、資格を取得したり事業を起こしたりするためには、相応の時間とお金が必要です。自分の適性や時間的・経済的な制約を踏まえて、資格を取得すべきか検討しましょう。

給料の高い職場に転職する

理学療法士の給料は職場によってさまざま。今働いている職場の月給や賞与が相場よりも安くて悩んでいるのであれば、より好条件の職場に転職するのが給料アップへの近道です。

給料アップを目的に転職する際は、病院だけでなく、製薬会社や医療機器メーカーなどにも目を向けてみるのも良いでしょう。幅広い勤務先を比較することで、自分が希望する給料に近い職場を見つけやすくなります。理学療法士の資格を生かせる職場がないか、転職サイトや求人サイトで探してみましょう。

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まとめ

理学療法士の給料が安いと言われる理由として、「理学療法士の数が増える一方で、医療費の縮小が図られていること」「診療報酬の点数が時間単位のため、スキルを上げても給与に反映されにくいこと」の2点が挙げられます。ただし、年齢や職場によって理学療法士の給料相場は異なるものの、会社員と比べてそれほど大きな差があるわけではありません。

理学療法士の給料を上げるには、管理職を目指す、関連資格を取得するといった方法があります。しかし、相応の時間や手間がかかることから、好条件の職場に転職することも一案です。理学療法士として転職する場合は、マイナビコメディカルをぜひご利用ください。

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