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理学療法士は年収1000万円を目指せる?年収の現状と収入アップの方法

公開日:2022.06.08 更新日:2024.01.11

理学療法士は年収1000万円を目指せるのか?収入アップのためにできることについて

文:rana(理学療法士)

年収1000万円を超える人に対して高給取りで裕福なイメージがあり、その状態を目指して年収を増やしたいと考える人もいるかもしれません。では、理学療法士として働きながら、年収1000万円に到達することは可能なのでしょうか。今回は、理学療法士の給料事情や将来性などから、年収1000万円が目指せるのか、また目指すためにできることについて解説します。

理学療法士の平均年収と現状

年収アップを目指すうえで、まずは理学療法士の平均年収や現状について考えてみましょう。

理学療法士の平均年収

厚生労働省が発表した「2020年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士(作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を含む)の平均年収は418.9万円(平均年齢33.9歳)※とされています。
国税庁が発表した「2020年分 民間給与実態統計調査」において、給与所得者の平均年収433万円(平均年齢46.8歳)※※となっています。調査方法や算出方法が違うデータ同士であるため、あくまで参考としての比較ですが、理学療法士の平均年収の方がわずかながら低い金額となっています。
また、施設にもよりますが、理学療法士によるリハビリは、新人が行っても20年目のベテランが行っても医療点数は変わらないため、一般の会社と比べて昇給しにくい傾向があります。

参照:
※ 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)|令和2年賃金構造基本統計調査
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を含む
平均年収=きまって支給する現金給与額×12ヵ月+年間賞与その他特別給与額 で算出
※※ 令和2年分 民間給与実態統計調査|国税庁

理学療法士は徐々に飽和している

厚生労働省が公表している「医療従事者の需給に関する検討会・理学療法士・作業療法士需給分科会」によると、理学療法士と作業療法士の供給数は、2040年には需要数の約1.5倍になると予測されています。

求人に対して理学療法士の数が多くなり過ぎる可能性があり、将来的に就職先を見つけるのが困難になってくることが示唆されているのです。また、需要と供給が合わなくなってくれば、理学療法士の初任給も徐々に下がる可能性も考えらえます。

役職に就ける人が限られる

理学療法士の人数が増えるほど、今後ますます、昇進して役職に就く人は限られます。役職に就けば、手当による給料アップが見込めますが、自分より経験年数上の人が多く所属している施設では、そう簡単に昇進することはできません。

日本理学療法士協会のデータによると、2021年3月末の時点で理学療法士は26歳から35歳までの年齢層が最も多くなっています。特にこうした年代の人たちが役職に就くためには、かなりの激戦になることが予想されます。

ここまで、理学療法士の給与事情と現状をお伝えしました。理学療法士の平均年収をみると、年収1000万円を超えることはかなり困難なのが現状です。

実際に年収1000万円の理学療法士はいるのか?

”実際に年収1000万円の理学療法士はいるのか?“/

では、実際はどうでしょうか。理学療法士のなかには、病院の副院長といった役職に就いている人もおり、その場合は年収1000万円を超える可能性が考えられます。

また、厚生労働省の「2020年度賃金構造基本統計調査」によると、大学教授(高専含む)の平均年収は1,073.3万(平均年齢57.6歳)となっており、教員として大学教授になることができれば年収1000万円を超えることは不可能ではありません。しかし、一般の病院や施設で雇用されている理学療法士が年収1000万円を超えるケースはほとんど見られないのが現状でしょう。

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理学療法士が給料をアップするためにできること

”理学療法士が給料をアップするためにできること“/

年収1000万円は困難でも、理学療法士が給料をアップするための方法がないわけではありません。具体的な方法についてまとめました。

転職する

給料アップを目指す場合、検討しやすいのが転職ではないでしょうか。実際に、私も含め、多くの人が結婚やマイホーム購入のタイミングで給料アップが目指せる職場に転職をしています。最近では、訪問リハビリでは歩合制になっている施設もあるため、働き方によっては大幅な給料アップも不可能ではありません。

▶▶【毎月更新】理学療法士(PT)の転職市場・求人動向を見てみる

副業する

休日に訪問リハビリでバイトをしたり、セミナー講師をしたりなど、副業で給料アップを図ることも可能です。また、最近ではパーソナルトレーナーやwebライター、自費での週末整体など、理学療法士のスキルを活かした副業の幅が広がっています。ただし、副業を禁止している職場もあるため、始める前に確認しておいたほうが良いでしょう。

▶▶理学療法士におすすめの副業8選!収入とやりがいがアップする働き方とは?/p>

起業する

理学療法士には開業権がなく、独立して理学療法を提供することはできません。しかし、民間療法として整体院やボディサロンといった名称で開業することは可能です。ただし、開業する場合には施術以外にも集客や事務作業などもすべて行う必要があり、大変な面もあります、とはいえ、軌道に乗れば大幅に給料アップすることも不可能ではありません。

また、最近では、自身でセミナー開催を行う団体やデイサービスを立ち上げて運営している理学療法士も増えています。決して簡単ではないですが、独立して起業することも給料アップする方法の1つに挙げられます。

海外で働く

海外で理学療法士として働くことで、給料アップを図ることも可能です。特にアメリカやオーストラリアでは、日本と比べて理学療法士の社会的地位が高く、開業権もあり、日本で働くよりも高収入を得られやすい傾向にあります。

ただし、海外で理学療法士として働くには、働き先の国での資格を取得しなければいけません。日常会話以上の英語力も求められるでしょう。少々ハードルが高いかもしれませんが、高収入を目指すなら挑戦してみるのも良いかもしれません。

理学療法士として年収1000万円超えは、かなり難しい

理学療法士として年収1000万円を超えるのは、かなりハードルが高いのが事実です。1000万は難しくても、現状より年収アップを図る方法はあります。起業や海外就労などで上手く軌道に乗れば、理学療法士でも年収1000万円を叶えられるかもしれません。リスクも伴いますが、年収1000万円を目指したい人は、給料アップの方法にチャレンジみてはいかがでしょうか。

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参考

令和2年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
令和2年分民間給与実態統計調査|国税庁
理学療法士・作業療法士の需給推計について|厚生労働省
統計情報|公益社団法人日本理学療法士協会

rana

rana(理学療法士)

総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

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