自費リハビリは違法?正しい選び方や料金や効果について解説
公開日:2024.05.13 更新日:2025.03.28

文:加藤真太郎(理学療法士)
自費リハビリは、「保険が利かないから違法なの?」と思われる方もいるでしょう。多くの方は「自費リハビリ」という言葉をこれまであまり耳にしたことがないと思います。
自費リハビリ自体は違法ではありませんが、広告の表現や内容によっては違法となる場合があります。
この記事では、自費リハビリがどのようなものなのか、違法となるケース、施設選びのポイントなどをわかりやすく解説していきます。
最後までご一読いただければ、安心して自費リハビリ施設が選べるようになるはずです。
おすすめ特集
目次
自費リハビリとは
自費リハビリとは、保険適応外で行われる施術のことをいいます。
病院で受けるリハビリテーションは、医療保険や介護保険が利用できますが、時間や期間に制限があります。そのため、身体機能の向上・改善が見込める場合であっても、制度上の理由から十分なリハビリテーションが受けられない可能性があるのです。
しかし、自費リハビリは保険適応外のサービスであるため、利用回数、期限の制限がありません。また、身体機能向上に特化しているのも魅力です。
自費リハビリは違法なのか

自費リハビリは、施術内容や広告の仕方に問題がなければ違法ではありません。ここでは、「違法とされるケース」と「違法行為を見抜くポイント」をそれぞれ解説します。
違法とされるケース
自費リハビリで、違法とされるケースは次のとおりです。
| 違法ケース | 理由 |
|---|---|
| 「リハビリテーション」や「理学療法・作業療法」を提供していると広告を出している | 「リハビリテーション」や「理学療法・作業療法」は医師指示のもとで行われる医療行為であるため、自費リハビリ施設では行えない |
| 利用者に対して診断行為をしている | 診断(あなたは◯◯という病気です)は医師以外は行ってはいけない |
| 効果を過剰にうたったり、根拠のない情報を発信している | 景品表示法で、虚偽や誇大広告は禁じられている |
上記のような行為を行っている自費リハビリ施設は、違法の可能性があるので利用は控えたほうがいいでしょう。
参照元:(医行為を行うことができる者について/厚生労働省)
参照元:(景品表示法/消費者庁)
違法行為を見抜くポイント
利用を考えている自費リハビリ施設のホームページやSNSで、前述したような内容を発信していないかをチェックしましょう。
自費リハビリの施設では、提供している施術内容や説明、効果をホームページやSNSで発信していることが多いです。次のような効果をうたっている場合は、虚偽・誇大広告にあたる可能性があります。
・元通りの機能まで回復する
・施術の効果が一生続く
自費リハビリによって一定の効果は出ますが、必ず治るわけではありません。個人差もあるため「100%よくなる」とは言えないのです。
信頼できる施設かどうかを見極めるためにも「違法行為にあたる行為をしていないか」は大切なポイントです。広告表示は誰でも確認でき判断が難しくないため、「リハビリテーションや理学療法・作業療法などを提供している」「必ず治る」などの発信をしていないかを確認してみてください。
安心して自費リハビリを受けるための施設の選び方
自費リハビリ施設を選ぶ際には、次の点を確認してみてください。
・自費リハビリの効果
・得意としている内容
それぞれ解説します。
施術者の資格
理学療法士・作業療法士などの国家資格を有しているかを確認しましょう。自費リハビリ施設の開業は有資格者でなくても可能なので、有資格者がいる施設のほうが安心です。
病院で受けたリハビリテーションの延長として考えている場合は、理学療法士または作業療法士の資格を持っている人の施術を受けたほうがいいでしょう。
接骨院や鍼灸院などでも治療を受けることは可能ですが、入院中に受けたリハビリテーションと同じような施術はしてもらえません。
ちなみに、自費リハビリで、理学療法士を名乗り、リハビリテーションを提供している場合は違法ですが、「理学療法士免許を有していること」を伝えること自体は違法ではありません。
自費リハビリの効果
自費リハビリは、身体機能向上に特化している場合が多いため、施術の効果をすぐに実感できるでしょう。しかし、1回の施術で治ることはないため、効果を感じられたら継続的な利用を検討してみてください。
病院でのリハビリテーションも継続的な利用が必須ですが、これは自費リハビリでも同じです。効果を感じられない場合は、施術者を変えてもらうか、施設を再検討しましょう。
得意としている内容
自費リハビリで提供しているサービスに決まったものはないため、それぞれの施設によって得意としている内容も異なります。
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患による後遺症や、パーキンソン病、脊髄損傷など施設によって得意としている内容が異なります。
また目標も、「もっと速く歩きたい」「腕がもっと上がるようになりたい」など、人それぞれです。
身体機能を改善するためには、原因となっている部分に適切なアプローチが必要であり、疾患についても理解していなければなりません。そのため、自分の疾患や目標に合った施術をしてくれる自費リハビリを選ぶことが大切です。
自費リハビリの料金

自費リハビリの料金は60分コースで、1万円〜1万5千円程度のところが多いようです。施術者が特別な技術や資格を有している場合は、料金が高くなる傾向にあります。
また、料金は施術時間によっても異なり、90分や120分などのコースを準備している施設もあります。施術時間が長くなれば料金も高くなるため、コースを決める際には機能改善のために必要な時間を確認してからのほうがいいでしょう。
自分の体に問題点が多ければそれだけ多くの時間を必要とします。料金が高いからと短い時間を選んでしまうと、最大限の効果を得られない可能性もあります。カウンセリングを受け、まずは必要な時間を検討してもらいましょう。
ただ、経済的な理由から必要なコースを選べないこともあると思います。そのときは「ここだけはどうにかしたい」と、ポイントを絞って相談してみてください。
自費リハビリを受けるメリット
自費リハビリを受けるメリットは次のとおりです。
・特定の部位に集中した施術を受けられる
・自費リハビリ施設、施術者を選べる
・専門性の高い施術を受けられる
医療保険で受けるリハビリテーションでは、時間や頻度は法律で定められていますが、自費リハビリは、医療保険内による医療行為ではないため、制限がありません。また、施術内容もより高度で専門的です。
以下に述べるデメリットもご覧いただき、自費リハビリを検討してみてください。
自費リハビリを受けるデメリット
自費リハビリのデメリットは次のとおりです。
・自費リハビリ施設の数が少ない
・医療機関と連携がとれない
医療保険では数百円から数千円で済むリハビリが、自費リハビリでは1万円以上かかります。また、自費リハビリの施設の数がまだ少なく、選択肢も限られてしまいます。
自宅周辺に施設があり、経済的に問題なければ自費リハビリの利用はおすすめです。ただし、自費リハビリ施設と医療機関は連携ができないため、医療情報の共有ができません。そのため、利用する際には主治医に相談しておくといいでしょう。
あなたに合った自費リハビリ施設を選びましょう
自費リハビリ施設は、保険診療外で施術を行うため「全額実費」です。料金も決して安いわけではありません。
ただし自費リハビリは、病院でのリハビリテーションのように、利用できる頻度や期間が決まっていないため、自分が納得できるまで利用できるメリットがあります。身体機能向上を主な目的としている施設が多いため、自分の希望に添った施術をしてくれる場所を探すのが大切です。
注意点は、違法行為を行っている可能性のある施設は選ばないようにすること、自費リハビリであっても継続的な利用が必要になるため、閉店してしまう可能性のある施設はやめましょう。
安心かつ自分の希望に添った施術をしてくれそうな自費リハビリ施設を、ぜひ見つけてみてください。

加藤真太郎
理学療法士/ダイエットインストラクター/姿勢改善アドバイザー 回復期の病院で8年間勤務し、その後は養成校の教員として働いている。副業として介護・医療分野を中心にライター業、筋トレ関連のブログ運営を行っている。プライベートでは3児の父親であり、日々子育てと仕事に奮闘している。
他の記事も読む
- 理学療法士が公務員になるには?給料や試験内容など民間との違いも解説
- ブラガードテストの手順と臨床的意義:関連する神経伸張テストの整理
- リハビリ特化型デイサービスの仕事はきつい?その理由や働くメリットをご紹介
- 逆腹式呼吸とは?腹式呼吸との違いや具体的な効果、やり方をご紹介
- 手首骨折のリハビリ内容は?症状や原因、おもな治療法も解説
- ケアマネの資格は廃止される?誤解の理由やケアマネが今後活躍するための方法を解説
- 嚥下障害のリハビリ内容とは?嚥下障害の原因や誤嚥による影響も解説
- 脳出血のリハビリは?時期にあわせた内容やリハビリの重要について解説
- 肉離れのリハビリ内容は?発症しやすい筋肉や受傷後の治療期間をご紹介
- 作業療法士国家試験に落ちる人の特徴と対策|既卒との合格率の違いも解説
- 旦那が理学療法士の場合のメリット・デメリットとは?円満な生活を送るポイントも解説
- 30代の理学療法士の平均年収は?年齢による推移や給料アップの方法をご紹介
- 理学療法士におすすめの会話ネタをご紹介!患者さんとの会話で活用してみよう
- 【例文あり】理学療法士のレジュメの作成方法とは?役割や記載内容をご紹介
- 訪問リハビリの指示書とは?役割や訪問リハビリを開始する流れを解説
- ショートステイのリハビリとは?目的・内容やメリットを解説
- 整形外科での作業療法士の業務内容は?魅力ややりがい・大変さを紹介
- 作業療法士免許の氏名変更方法を解説|必要書類や注意点も紹介
- 動物理学療法士とは?給料事情や仕事内容、目指し方について解説
- 医療機器メーカーへの就職は難しい?仕事内容や向いている人の特徴を解説





