ダンベルを使った上腕二頭筋の筋トレメニュー7選|効率的に鍛えるポイントも解説
公開日:2024.09.12
文:内藤 かいせい(理学療法士)
ダンベルを使用した上腕二頭筋のトレーニングには、どのような種類があるのか詳しく知りたい方はいませんか?上腕二頭筋は腕を太くするためには欠かせない筋肉であり、筋トレの際にダンベルがよく活用されます。
この記事ではダンベルを使用した筋トレメニューと、上腕二頭筋を効率的に鍛えるポイントをご紹介します。おすすめの筋トレの種類を把握・実施することで、上腕二頭筋を効率的に太くできるでしょう。
上腕二頭筋の役割と鍛え方
上腕二頭筋は、「長頭」と「短頭」という2つの筋肉から成り立っています。おもな役割は肘を曲げる作用で、日常生活では物を持ち上げるときに活用します。上腕二頭筋は「力こぶ」を作っている筋肉なので、トレーニングによって太い腕を手に入れることが可能です。
この筋肉を効果的に鍛えるには、肘を曲げる動作に負荷をかけることが重要です。トレーニング器具であるダンベルとは相性が良く、後ほど解説するさまざまなやり方で上腕二頭筋を鍛えられます。
ダンベルを使った上腕二頭筋の筋トレメニュー7選
ダンベルを使用したおもな上腕二頭筋の筋トレメニューは、以下の7つです。
2. ダンベルリバースカール
3. インクラインダンベルカール
4. デクラインダンベルカール
5. ハンマーカール
6. コンセントレーションカール
7. ダンベルサイドカール
ここでは、それぞれのやり方や特徴について詳しく解説します。
1.ダンベルカール
1つ目のダンベルカールは、今回紹介するメニューのなかでもっともシンプルで基本的なトレーニングといえます。上腕二頭筋だけでなく、以下のような筋肉も鍛えられるのがメリットです。
● 腕橈骨筋(わんとうこつきん):上腕から前腕にかけてついている筋肉
1. 両手にダンベルを持つ
2. 手のひらを前にした状態で肘を伸ばす
3. 肘を身体につけたままダンベルを上げる
4. ゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
2.ダンベルリバースカール
2つ目のダンベルリバースカールは、通常のダンベルカールと流れは同じですが、手首の向きを逆方向にして行います。上腕二頭筋と腕橈骨筋を中心に鍛えることが可能です。
1. 両手にダンベルを持つ
2. 手の甲を前にした状態で肘を伸ばす
3. 肘を身体につけたままダンベルを上げる
4. ゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
3.インクラインダンベルカール
3つ目のインクラインダンベルカールは、傾斜しているベンチに座ってダンベルを持ち上げるトレーニングです。通常のダンベルカールよりも腕が身体の後ろの状態になるので、上腕二頭筋をストレッチしながら行えます。またベンチで体幹が固定されるので、腕だけに集中しやすいのがメリットです。
1. ベンチを45度程度にリクライニングさせる
2. ベンチに座って両手でダンベルを持つ
3. 手のひらを前にした状態で、肘を伸ばす
4. ダンベルを上方向に持ち上げる
5. ゆっくりと肘を伸ばす
6. 4〜5の手順を繰り返す
ベンチの角度が急すぎると通常のダンベルカールと変わらなくなるので、45度前後で行うようにしましょう。
4.デクラインダンベルカール
4つ目のデクラインダンベルカールは、インクラインダンベルカールとは逆に、ベンチに向かってうつ伏せになった状態で行うトレーニングです。うつ伏せになることで体幹が固定され、上腕二頭筋に集中してアプローチできます。
1. ベンチを45度程度にリクライニングさせる
2. ベンチにうつ伏せに座って両手でダンベルを持つ
3. 手のひらを前にした状態で、肘を伸ばす
4. ダンベルを上方向に持ち上げる
5. ゆっくりと肘を伸ばす
6. 4〜5の手順を繰り返す
5.ハンマーカール
5つ目のハンマーカールとは、手のひらを内側にしてダンベルを持ち上げるトレーニングです。上腕二頭筋だけでなく、腕橈骨筋も鍛えやすいのが特徴です。
1. 両手にダンベルを持つ
2. 手のひらをそれぞれ内側に向けた状態で肘を伸ばす
3. 肘を身体につけたままダンベルを上げる
4. ゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
6.コンセントレーションカール
6つ目のコンセントレーションカールとは、足で肘を固定してダンベルを持ち上げるトレーニングです。上腕二頭筋のみに集中的にアプローチできるのが大きなメリットです。
1. イスに座って片手でダンベルを持つ
2. 太ももで肘を固定する
3. ダンベルを持ち上げる
4. ゆっくり元に戻る
5. 3〜4の手順を左右の手で繰り返す
7.ダンベルサイドカール
7つ目のダンベルサイドカールとは、ダンベルを横方向に向けて肘を曲げるトレーニングです。上腕二頭筋の長頭部分を効率的に鍛えられるのが特徴です。上腕二頭筋のトレーニングでなかなか腕を太くできない場合は、ダンベルサイドカールも組み合わせて行ってみましょう。
1. 片手でダンベルを持つ
2. 手のひらを後ろにした状態で肘を伸ばす
3. 肘の位置を固定しながら、胸の方向にダンベルを上げる
4. ゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
上腕二頭筋を効率的に鍛えるポイント
上腕二頭筋を効率的に鍛えるには、ただなんとなくトレーニングを行うのではなく、いくつかのポイントを意識して行うことが重要です。ここでは、上腕二頭筋を効率的に鍛えるポイントについて詳しく解説します。
正しいフォームで行う
上腕二頭筋を効果的に鍛えるためには、正しいフォームで各種のトレーニングを行いましょう。フォームが崩れた状態で行うと、上腕二頭筋以外の筋肉に負荷が分散してしまい、トレーニングの効果が落ちてしまいます。たとえば、ダンベルカールを行う際に肘がブレていると、肩の筋肉にも力が入りやすくなります。
また、フォームの乱れはケガの原因にもなる点に注意しましょう。不安定な姿勢で重いダンベルを扱うと、関節や筋肉に過度な負担がかかり、痛みを引き起こす恐れがあります。各種トレーニングをはじめて行う際は、鏡を見て自分のフォームをチェックすると良いでしょう。
適切な負荷量と回数で行う
適切な負荷量と回数でトレーニングを行うようにしましょう。筋トレで筋肉量を増やしたい場合は、8〜12回が限界になるような重量で1セット以上行うことが推奨されています。その基準を大きく超えるような回数や重量はケガの原因になるケースもあるので、適切な範囲で留めておくことが大切です。
反対に、軽すぎる重量で多くの回数行っても、筋肥大にはつながりにくいです。フォームに慣れないうちは少なめの回数・重量で行い、徐々に目標の負荷量まで上げるようにしましょう。
たんぱく質を摂取する
トレーニングだけでなく、適切な栄養摂取も重要です。とくにたんぱく質は、筋肉を作るための重要な栄養素です。たんぱく質が不足していると、筋トレを行っても筋肉量のアップにつながりにくくなります。
たんぱく質が豊富な食品は、以下のとおりです。
● 魚
● 卵
● 大豆製品 など
これらの食品を積極的に摂取することで、効率的にたんぱく質を補給できるでしょう。たんぱく質以外にも、栄養バランスの取れた食事を心がけることも、上腕二頭筋を太くするうえで重要です。
ダンベルを活用して上腕二頭筋を鍛えよう!
ダンベルを活用したトレーニングは、効率的に上腕二頭筋を鍛えられるのが大きなメリットです。筋トレメニューも豊富なので、自分にあった内容を組み合わせて行えます。一方で、器具を正しく使わないとしないとケガやトレーニング効率の低下につながる恐れがあります。ぜひ今回の記事を参考にしながら、上腕二頭筋の筋トレを正しく実践していきましょう。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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