筋トレはどの時間帯がおすすめ?避けるべきタイミングもご紹介
公開日:2024.09.25
文:内藤 かいせい(理学療法士)
筋トレをはじめるときに、どの時間帯で行うべきか気になる方はいませんか?時間帯によって身体の状態は異なるので、筋トレの効果を高めるには自分に適したタイミングで実施することが大切です。
この記事では、筋トレするのにおすすめの時間帯や、避けるべきタイミングについてご紹介します。自分にとっておすすめの時間帯を知ることで、効率的に筋トレを進められるでしょう。
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目次
筋トレするのにおすすめの時間帯は?
結論からいうと、筋トレに最適な時間帯は、昼過ぎから夕方あたりとされています。昼過ぎから夕方の時間帯は、身体を活発化させる「交感神経」が優位に働きます。そのため、筋トレに適したコンディションになりやすいのです。また昼過ぎからの時間帯は体温が高くなっているため、筋肉の柔軟性も高まり、ケガのリスクも低くなります。
ただし、個人の生活リズムによって最適な時間帯は変わる可能性があります。朝型の人であれば午前中、夜型の人は夜遅くに調子がよいと感じることもあるでしょう。筋トレは昼過ぎから夕方が一般的におすすめですが、自分の生活スタイルにあわせて調整することが大切です。
朝・夜の時間帯の筋トレはあり?
筋トレにおすすめの時間帯は昼過ぎから夕方にかけてですが、それ以外のタイミングにもメリットがあります。ここでは、朝と夜に筋トレを行う際のメリットについて解説します。
朝に筋トレするメリット
朝の筋トレのおもなメリットは、以下のとおりです。
2. 代謝が上がりやすい
朝は休息モードである「副交感神経」が優位ですが、筋トレによって交感神経に切り替えられます。そのため、朝から身体を活発化させられるので、メリハリのある1日をスタートできます。
また、朝の筋トレは1日の代謝量を増やし、消費エネルギーが増えてダイエット効果が期待できるでしょう。朝型の生活を目指す方や、1日を気持ちよくスタートしたい方にとって、朝の筋トレは有効な選択肢といえます。
夜に筋トレするメリット
夜の筋トレのメリットは、おもに以下の3つです。
2. 良質な睡眠につながりやすい
3. じっくりと筋トレに取り組める
夜は朝と比べると体温が高く、筋肉が柔軟になっているため、効果的なトレーニングが可能です。筋トレによって適度に疲労がたまれば、睡眠の質向上につながるでしょう。
また、夜は朝や夕方と比べると時間が空きやすいので、余裕を持って筋トレできるのも魅力です。夜型の生活リズムの方や、仕事後にストレス発散したい方にとって、夜の筋トレはおすすめといえるでしょう。
筋トレを避けるべき4つの時間帯
筋トレにおすすめの時間帯がある一方で、以下の4つのタイミングはなるべく避けましょう。
2. 食後
3. 空腹時
4. 就寝直前
ここでは、それぞれの理由について詳しく解説します。
1.起床直後
1つ目は、起床直後です。起床直後は、体温も低く筋肉の柔軟性も低い状態です。副交感神経から交感神経に切り替わる途中でもあるので、身体のコンディションもあまり整っていません。その状態で筋トレをするとトレーニング効果が低下するだけでなく、ケガにつながる恐れもあります。
朝に筋トレする場合、起床直後は避けて軽いストレッチや体操からはじめることをおすすめします。身体が十分に目覚めたタイミングで筋トレを行いましょう。
2.食後
2つ目が、食後のタイミングです。食後は食べ物を消化するために、血液が消化器官に集中しています。この状態で筋トレを行うと、筋肉に血液が十分に回らず、効果的なトレーニングができなくなります。
食後すぐに激しい筋トレを続けると、吐き気や胃もたれなどの不調を引き起こすこともあるでしょう。筋トレする際は、食事から2〜3時間程度空けてから行うようにしてください。
3.空腹時
3つ目が、空腹時のタイミングです。空腹時は、筋トレに必要な糖質が不足している状態です。この状態で筋トレを行うと身体はエネルギーを補おうとして、筋肉を構成している「たんぱく質」を分解してしまいます。そのため、結果的に筋トレをしても筋肉量が低下する恐れがあります。
空腹時の筋トレを避けるためには、あらかじめ軽い食事やプロテインを摂取しておきましょう。
4.就寝直前
4つ目が、就寝直前のタイミングです。就寝直前に筋トレをすると、交感神経が優位となるため、身体が興奮状態となって寝つきが悪くなります。結果として翌日に疲労が残り、筋トレ効果が減少する恐れもあるでしょう。
夜に筋トレする際は、就寝の2〜3時間前までに行うのが理想的です。その時間を過ぎた場合は、軽いストレッチだけに留めておきましょう。
筋トレを行うときのおすすめの頻度は?
筋トレを行う最適な頻度は、週に2〜3回とされています。筋トレを行うと筋肉に負担がかかるため、微細な損傷が生じます。傷ついた筋肉は約2〜3日かけて修復され、その過程で以前よりも太くなるのです。この筋トレから修復までの過程を、「超回復」と呼びます。
週に2〜3回の頻度で筋トレを行うことで、超回復を妨げることなく、効率的に筋肉を太くできます。休息の重要性を理解しつつ、無理のないペースで筋トレを進めていきましょう。
筋トレの効果を高めるポイント
筋トレの効果を高めるには、いくつかのポイントをおさえることが大切です。ここでは、そのポイントについて詳しく解説します。
過度な負荷・回数を避ける
筋トレを効果的に行うには、過度な負荷・回数の設定は避けましょう。筋肉を大きくしたい場合、1セットあたり8〜12回が限界となるような負荷で行うのが理想的です。この範囲内で筋肉に適度な刺激を与えることで、効率的に筋力アップを図れます。それ以上の負荷や回数で行うと、筋肉痛がひどくなったり、ケガにつながったりする恐れがあるため注意が必要です。
とくに筋トレをはじめたばかりの時期は身体への負担を考慮して、なるべく軽めの負荷、または少ない回数で行いましょう。自身の体調や力にあわせて調整し、長期的に筋トレを続けることが効果を高めるコツです。
たんぱく質を補給する
筋トレの効果を最大限に引き出すには、筋肉を構成する栄養素であるたんぱく質の摂取が欠かせません。たんぱく質が不足すると筋トレで傷ついた筋肉の修復がうまくいかず、筋力がつきにくくなります。たんぱく質が豊富な食べ物には、鶏肉や卵、大豆製品などがあります。
これらの食べ物をうまく取り入れられない場合は、プロテインを活用するのもおすすめです。理想のボディメイクをするためにも、たんぱく質の補給を心がけましょう。
適切なタイミングで筋トレを実践しよう!
筋トレのおすすめの時間帯は、一般的に昼過ぎから夕方とされています。しかし、朝や夜にもメリットがあるため、自分のライフスタイルにあった時間帯で筋トレすることが重要です。一方で、食後や就寝直前など、筋トレを避けるべきタイミングがある点にも注意しましょう。ぜひ今回の記事を参考にして、自分にとってベストの時間帯で筋トレを実施してみてください。

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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