母子栄養指導士とは?資格取得の要件や関連資格も紹介!

更新日 2023年12月13日 公開日 2023年12月13日

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母子栄養指導士は、乳幼児から小学生までの子どもと妊産婦に必要な食と栄養について総合的に学べる民間資格です。

母子栄養指導士の主な役割は、離乳食の始め方や幼児食の作り方・与え方、発達段階に合わせた食育といった幅広いアドバイスを行い、食の面から子育てをサポートすることです。母子栄養指導士の資格を取得することで、妊娠前から産後にかけて変化する女性の体に合わせた栄養・食事の知識も身に付きます。

当記事では、母子栄養指導士の概要や資格取得の要件について解説します。あわせて、母子栄養指導士以外の幼児食、離乳食に関連する資格も紹介しますので、栄養士・管理栄養士の方がキャリアアップを目指す際の参考にしていただけると幸いです。

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母子栄養指導士とは?資格取得の要件や関連資格も紹介!

母子栄養指導士とは?

母子栄養指導士は、妊産婦・乳児・幼児・小学生を対象とした母子栄養についての知識と技術を総合的に学べる民間資格です。

子どもの体は発達の段階によって、積極的に取り入れたい栄養素や栄養バランスに違いがあります。また、出産前後の女性は、自身の健康と子どものすこやかな発育のために、適切な栄養を摂取しなくてはなりません。

母子栄養指導士は、こうした「女性と子どものライフステージに合わせた栄養と食事」に関するエキスパートであり、資格を取得することで母子栄養をトータルでアドバイスできるようになります。資格取得に向けたカリキュラムでは、母子栄養に関する知識を発信・指導する方法についても学習するため、幅広い角度から母子の食事と健康をサポートできるでしょう。

母子栄養指導士のなかには、離乳食・幼児食に関するセミナーや、妊産婦向けの料理教室を開催している方も多くいらっしゃいます。

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「母子栄養指導士養成講座」/https://boshieiyou.org/youseikouza/boshieiyousidousi

一般社団法人 母子栄養協会とは?

母子栄養協会は、「母子栄養学を学ぶ場を提供することで日本の子育て家庭をサポートする人材を育み、社会貢献へ導くこと」を理念として掲げて、母子栄養指導士の資格認定を行っている団体です。

母子栄養協会は下記のような事業を通じて、母子の食と健康の支援、子育ての支援に取り組んでいます。

・栄養士、保育士などを対象としたキャリアアップ講座
・食育教室、料理教室の開催
・母子のライフステージに合ったレシピ制作
・食と健康に関するコラムの執筆
・商品などの栄養価計算、食品表示の監修

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「事業内容」/https://boshieiyou.org/aboutus2/work

母子栄養指導士の資格も、子育て家庭をサポートする人材育成の一環といえるでしょう。

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栄養士・管理栄養士が「母子栄養指導士」を取得するメリット

母子栄養指導士の資格試験は、栄養士・管理栄養士などの資格を持っていない方でも受験できます。母子の栄養に関する知識は日々の家庭生活にも生かせるため、育児中の主婦や妊産婦の方の受験も少なくありません。

一方、栄養士・管理栄養士の方が母子栄養指導士の資格を取得すると、下記のようなメリットが得られます。

・乳幼児から小学生まで幅広い年齢の子どもに合わせた栄養を学べる
・子どもと母親、両方の栄養指導で知識を生かせる
・転職時のアピールポイントになる

母子栄養指導士の資格を取得することで、子どもや妊産婦の食・栄養に対して、より専門性の高い対応ができるようになります。また、母子栄養指導士の知識やスキルは、幼児食や離乳食のセミナーを開講したり、妊産婦向けの記事・ブログを発信したりする際にも役立つので、栄養士・管理栄養士としての活動の幅が広がるでしょう。

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母子栄養指導士の取得には、まず4つの資格取得が必要!

母子栄養指導士は母子栄養について総合的に学ぶ資格であるため、養成講座を受講するには、関連する4つのアドバイザー資格の事前取得が必要となります。

事前取得が必要となるのは、「妊産婦食アドバイザー」「離乳食アドバイザー」「幼児食アドバイザー」「学童食アドバイザー」の4つです。以下では、それぞれの資格の概要を解説します。

妊産婦食アドバイザー

妊産婦食アドバイザーは、妊活中・妊娠中・出産後の女性に必要な栄養素や栄養バランスについて学べる資格です。妊産婦食アドバイザー養成講座では、妊娠の段階に応じた体の変化や体重管理についても知ることができます。そのため、妊産期の栄養に関する知識を深めたい方(産婦人科医、助産師など)や、自分自身に必要な栄養管理を学びたい妊産婦の方が受講するケースも見られます。

栄養士・管理栄養士の場合は、妊活中の方や妊産婦の方に向けた栄養指導業務などに知識を生かせるでしょう。

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「妊産婦食アドバイザー」/https://boshieiyou.org/youseikouza/ninnsannpusyoku

離乳食アドバイザー

離乳食アドバイザーは、乳児に必要な栄養や食事について学べる資格です。乳児の発育過程や離乳食に必要な栄養、ベビーフードの活用方法などについて学習します。

栄養士・管理栄養士の仕事では、保育園や産婦人科などで行う離乳食指導などに知識を生かせるでしょう。

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「離乳食アドバイザー」/https://boshieiyou.org/youseikouza/rinyusyoku

幼児食アドバイザー

幼児食アドバイザーは、幼児に必要な栄養や食事について学べる資格です。幼児が安全に食べられる食材や献立作成のポイント、食物アレルギーへの対応、幼児向けの食育など、幼児期の食に関する内容を学習します。

栄養士・管理栄養士の場合は、保育園や幼稚園での給食の献立作成、幼児食について悩みを持つ保護者へのアドバイスなどに知識を生かせるでしょう。

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「幼児食アドバイザー」/https://boshieiyou.org/youseikouza/youjisyoku

学童食アドバイザー

学童食アドバイザーは、学童期の子どもに必要な栄養や食事について学べる資格です。小学生の発育についての基礎知識、痩せ・肥満などの食に関する問題、ジュニアスポーツと食育などについて学習します。

栄養士・管理栄養士の仕事では、小学校や小児科における学童期の子どもの食育推進、子どもの栄養状態に悩む保護者への対応などに知識を生かせます。

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「学童食アドバイザー」/https://boshieiyou.org/youseikouza/gakudousyoku

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母子栄養指導士の養成講座

指定された4つのアドバイザー資格をすべて受講・合格したら、母子栄養協会ホームページの申込フォームから母子栄養指導士養成講座の受講手続きをしましょう。

母子栄養指導士の養成講座は以下のカリキュラムで進みます。

①セルフブランディング、講師、指導論(2時間)
②レシピの書き方、写真の撮り方(2時間)
③離乳食に関連する栄養学追補(4時間)
④4つのアドバイザー資格の最新情報(2時間)

(出典:一般社団法人 母子栄養協会「母子栄養指導士」/https://boshieiyou.org/youseikouza/boshieiyousidousi

最終課題の提出後、合格した方には認定証と認定バッヂが送付されます。

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【栄養士向け】幼児食・離乳食に関するその他の民間資格

母子栄養指導士以外にも、幼児食や離乳食に関する民間資格は複数あります。

幼児食や離乳食に関する資格は、保育園や給食センター、病院など、さまざまな職場で生かせるため、「子どもに関わる仕事がしたい」と考える栄養士・管理栄養士の方は、取得を検討してみるのもよいでしょう。

 

・乳幼児食指導士
乳幼児食指導士は、乳幼児のための食事作りについて、基礎から実践まで学べる資格です。講座では、子どもの発達段階ごとの食事のあり方や病気についても学習します。栄養士・管理栄養士の場合、保育園の食育推進イベントなどに知識を生かせるでしょう。

(出典:東京カルチャーセンター「乳幼児食指導士養成通信講座」/https://www.nfa.co.jp/adv/media/03040/ey001/

 

・ベビーフードコンサルタント
ベビーフードコンサルタントは、乳幼児期の食事についての基礎知識や、食事マナーの指導方法などについて学べる資格です。講座では、調理道具の応用や時短レシピの作り方といった実用的な知識・技術も学習します。栄養士・管理栄養士の仕事では、給食作りや幼児食をテーマにした料理教室などに役立つでしょう。

(出典:一般社団法人 日本能力教育促進協会「ベビーフードコンサルタント」/https://jafa.jp/ベビーフードコンサルタント

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まとめ

母子栄養指導士は、妊産婦と乳幼児から小学生までの子どもの栄養について学べる民間資格です。資格の取得によって専門性の高い知識を得られるため、栄養士・管理栄養士としての活躍の場がさらに広がるでしょう。

また、母子栄養指導士は、母子栄養に関する専門的な知識・スキルを証明する資格でもあるので、保育園や病院などの職場に興味のある栄養士・管理栄養士の方は、資格取得を検討してみるとよいでしょう。

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