管理栄養士として再就職するには?アピールポイント・志望動機の例文
みなさんのなかには、管理栄養士として働いていた経験があるものの、退職後に何らかの理由でブランクができてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ブランクができる要因として特に多いのは、結婚や出産、育児ですが、他にも遠方への引越し、家族の介護などさまざまな理由が挙げられます。
ブランクのある方が再就職を考えた時、最も不安になるのが「ちゃんと復帰できるのか」という点でしょう。管理栄養士が活躍する職場には、「ブランク可」としているところが多く見られますが、なかにはブランクがある方の再就職が難しい職場もあります。
そこで今回は、管理栄養士が再就職しやすい職場や、管理栄養士の再就職先が気にするポイント、再就職にあたってアピールすべき事柄を徹底的に解説します。最後に、管理栄養士の再就職におすすめな志望動機や自己PRの例文も紹介しますので、ブランクのある管理栄養士の方はぜひ参考にしてください!
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目次
管理栄養士の再就職は難しい?
ブランクのある管理栄養士が再就職を考える際、不安を感じてしまうのは仕方のないことです。しかし、きちんと準備をして転職活動に臨むことで、すんなりと再就職先が決まるケースも決して珍しくありません。
そのためにも、まずは管理栄養士として働いていた当時の基本的な業務内容を思い出したり、マニュアルやルールなどを再度学び直したりして、「仕事の感覚」を取り戻してみましょう。
学び直しておきたいマニュアル例は、下記の通りです。
- ●食物アレルギー
- ●日本人の食事摂取基準
- ●大量調理施設衛生管理マニュアル
学び直す内容は、再就職先によって適切なものを選ぶ必要があります。例えば学校や保育施設への再就職を検討している場合は、上記に加えて食育指導について学ぶのが良いでしょう。
なお、日本栄養士会では「キャリアアップのための生涯教育制度」として、さまざまな研修を行っているので、そちらを活用するのも一案です。受講することで、再就職の際の面接対策になるだけでなく、合格後に即戦力として活躍するための知識が身に付くでしょう。
(出典:公益社団法人 日本栄養士会「キャリアアップのための生涯教育制度」/https://www.dietitian.or.jp/career/method/)
【年代別】管理栄養士が再就職しやすい職場
管理栄養士の再就職の難しさは、「どのような職場への再就職を目指すか」によって変わります。ここでは、管理栄養士が再就職しやすい職場を年代別に紹介していきましょう。
20~30代 | 就業経験のある職場(即戦力としての活躍が期待されるため) |
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40代以上 | 厨房業務のある職場(家事・育児などの経験を生かせるため) |
管理栄養士の再就職は、基本的に年齢を問わず可能です。しかし、「何を強みとするか」は年代によって異なるでしょう。20~30代は、就業経験のある職場への再就職を目指し、即戦力として活躍できることを伝えれば、合格の可能性が高まるでしょう。
40代以上のなかには、育児、介護などを通じて豊富な家事経験をお持ちの方も多いでしょう。そのため、そうした経験を存分に生かせる厨房業務のある職場がおすすめです。調理業務のある職場は特に効率性が求められるので、場数を踏んできた40代以上の管理栄養士は、重宝される人材となるでしょう。
職場別の仕事内容・平均給与・資格の取得方法も
管理栄養士の再就職先が気にするポイント
再就職の合格率を上げるため、ブランクのある管理栄養士を雇用する側(施設・企業など)が気にするポイントをあらかじめおさえておくことも大事です。
以下では、管理栄養士の再就職先が気にしがちなポイントを3つ紹介します。
〇実務に生かせる知識をもっているか
再就職先の施設・企業は、面接に訪れた管理栄養士のブランク年数が長ければ長いほど、実務に生かせる知識量が衰えていないかどうかを気にします。「(再就職先の)現場で求められる知識はキャッチアップできている」ということをアピールすれば、ブランクの有無や年数にかかわらず、好印象につながるでしょう。
〇今までのやり方にこだわらず柔軟に対応できるか
近年は、さまざまな分野において、技術改革や法律の改定が行われている状況です。そのため、ブランクのある管理栄養士の就活では、過去に身につけたやり方にこだわっていないかどうかをチェックされることも多いでしょう。志望度の高さを伝えるためにも、実務に生かせる知識を示した上で、「ゼロから学び直す」という姿勢を見せることが大事です。
〇組織のなかで働く意欲はあるのか
ブランク期間が長い方や、介護・育児などでブランク中にまったく働いていなかった方の場合、再就職先は「組織の一員として働く意欲はあるか」や、「組織の水準に合わせようとする姿勢はあるか」についてもチェックしています。ブランク中も復帰のために勉強を続けていたことや、家族のサポートが得られるため仕事に集中できることなど、しっかりアピールすると良いでしょう。
管理栄養士の再就職でアピールすべき事柄
ブランクのある管理栄養士が再就職先を探す際、応募書類や面接で「子どもの手が離れて時間に余裕ができた」「管理栄養士の資格をまた生かしたいと思った」と伝えるだけでは、記憶に残るアピールにはなりにくいでしょう。再就職先に好印象を与えるためにも、より具体的な内容でアピールするのがおすすめです。
ここからは、管理栄養士の再就職でアピールすべき事柄を2つ紹介します。
これまでの勤務経験で得たスキル
ブランクがあるとはいえ、社会人として一度でも勤務経験のある管理栄養士は、少なからず即戦力となることを期待されています。再就職先の施設・企業は、必要な教育期間も加味して誰を採用するかを決めるため、これまでの勤務経験で得たスキルや実績を十分にアピールするのがポイントです。
ただし、スキルや実績をまとまりなく並べるだけでは、何を一番にアピールしたいのかが伝わらない可能性もあります。「前職ではこのようなポジションで働いており、業務経験を通してこのようなスキルを身につけました」といった具合に、アピールポイントは簡潔にまとめるようにしましょう。
ブランク期間で勉強していた内容
再就職先の企業にとっては、「時間に余裕ができたからとりあえず働こうと思った」という管理栄養士よりも、「復帰を目指して日々勉強をしつつ、理想の職場で働こうと思った」という管理栄養士のほうが好印象なのは明白です。ブランクがあることをデメリットだと感じさせないためにも、また、即戦力として活躍できる人材であることをアピールするためにも、ブランク期間中にしっかり勉強をしていたことを採用担当者にアピールしましょう。
とはいえ、単純に「空いた時間を活用して勉強していた」と伝えるだけでは、何を勉強していたかがわかりません。「このような学習方法で、このような内容について勉強していた」と具体的に伝えるようにしましょう。
面接を通過するための志望動機とは?
【管理栄養士の再就職】志望動機・自己PRの例文
再就職を目指す管理栄養士は、志望動機や自己PRにアピールポイントを盛り込むことが大切です。ここでは、志望動機・自己PRの例文を紹介します。
<志望動機の例文>
- 前職では5年ほど大学付属病院で勤務し、母親の介護を機に退職しました。勤務していた病院では、患者様に適切な食事の献立を作成したり、おいしく食べられる食事メニューを考案したりといった管理栄養士業務に日々携わっていました。
- 貴院では、患者様が食事を楽しみながら健やかに過ごせるようにという考えから、病院食にこだわっているとお伺いしております。これまでの経験を生かして、患者様の食事をサポートできればと思い、応募いたしました。
志望動機では、これまでどのような業務を行っていたのかを簡潔に伝えた上で、「なぜここに応募したのか」という熱意につなげましょう。これまで行ってきた業務と、応募した理由に関連性を持たせることがポイントです。
<自己PRの例文>
- 前職の大学附属病院では、栄養サポートチームの一員として活動し、患者様一人ひとりに合った栄養療法の提案を得意としておりました。加えて、新人の教育担当として、育成業務にも携わっておりました。
- また、母親の介護中は栄養をしっかり摂取してもらおうと、適切な献立や形状を考えながら食事を提供していました。母親の介護による2年間のブランクはありますが、管理栄養士として勤務するなかで得た知識・スキルはブランク期間中にも、十分に生かせていたと自負しております。
- これからは、新たな技術を学び続けることを心がけながら、強い責任感をもって貴院に貢献したいと考えています。
自己PRでは、前職で行っていた具体的な勤務経験、ブランク期間中に行っていた努力、そして今後の意欲を示すのがおすすめです。特に、前職で行っていた具体的な業務内容や、ブランク期間中に行っていた努力は、自身の強みとしてアピールできるポイントでもあります。
採用に有利になるアピールポイント
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まとめ
管理栄養士の再就職は、基本的に年齢関係なく可能です。しかし、年代やこれまでの勤務経験によって「何を強みとするか」が異なるため、まずは自身の強みや希望に合った職場を探すのが良いでしょう。
再就職の面接試験では、「再就職したい施設・企業が何を気にするか、どこをチェックしているか」を押さえておくことが大切です。そのうえで、好印象を与えられるような志望動機・自己PRの文章を作成しましょう。
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※当記事は2022年4月時点の情報をもとに作成しています