管理栄養士国家試験とは?受験資格から合格率・勉強法まで

最終更新日:2022年6月7日
 公開日:2022年5月27日

管理栄養士は、何らかの疾患を患った方や高齢で食事がとりにくくなっている方、健康な大人や子どもに対して、専門的な知識と技術をもって栄養指導・栄養管理を行う専門職です。栄養士は栄養士養成施設を卒業すれば資格を取得できますが、管理栄養士になるためには「管理栄養士国家試験」に合格しなければなりません。

管理栄養士国家試験の受験にはいくつかの条件があり、誰でも受けられるわけではない点に注意が必要です。また、出題科目や合格基準についてあらかじめ理解しておくことも大切でしょう。

そこで今回は、管理栄養士国家試験の受験資格、試験科目、合格基準、合格率、難易度から、受験手続きの方法、合格するための勉強方法までを詳しく紹介します。

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【概要】管理栄養士国家試験とは?

管理栄養士国家試験とは、厚生労働省が実施する「管理栄養士の国家資格を取得するために必須となる試験」です。管理栄養士国家試験を受けて合格した方は、管理栄養士の免許を申請・取得し、管理栄養士として働くことができます。

管理栄養士の免許は、管理栄養士国家試験に合格した者に対して、厚生労働大臣が与える。

(引用:e-Gov法令検索「栄養士法」/https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000245

管理栄養士の資格を持っておくと、さまざまな職場で活躍することが可能になります。職場別の主な仕事内容や平均給与についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

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管理栄養士を目指して管理栄養士国家試験の受験を検討している方は、まず下記の試験情報を押さえておきましょう。

  • ●受験資格
  • ●試験科目
  • ●合格基準
  • ●合格率・難易度

ここからは、それぞれのポイントについて詳しく紹介します。

管理栄養士国家試験の受験資格

管理栄養士国家試験の受験資格は、大まかに次の通りです。

  • ●栄養士免許を取得している
  • ●修業年限が4年の管理栄養士養成施設を卒業している
  • ●修業年限が4年の栄養士養成施設を卒業し、栄養士として1年以上の実務経験がある
  • ●修業年限が3年の栄養士養成施設を卒業し、栄養士として2年以上の実務経験がある
  • ●修業年限が2年の栄養士養成施設を卒業し、栄養士として3年以上の実務経験がある

上記の受験資格を満たしていなければ、受験申請を行うことができません。各取得ルートを分かりやすく図にまとめると、下記のようになります。

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(引用:公益社団法人 日本栄養士会「管理栄養士国家試験について」/https://www.dietitian.or.jp/students/national-exam/

管理栄養士国家試験の受験資格を得るまでの期間が最も短いのは、管理栄養士養成施設に入学する方法です。栄養士養成施設に入学して管理栄養士を目指すのであれば、修業期間と勤務期間をあわせて5年間が必要となり、管理栄養士養成施設に入学して管理栄養士免許の取得を目指す方法よりも1年長くなります。

(出典:厚生労働省「管理栄養士国家試験」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kanrieiyoushi/

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管理栄養士国家試験の試験科目

管理栄養士国家試験の試験科目は、厚生労働省が設置する管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会に基づいて定められます。出題基準はおおむね4年に一度改定されており、2022年現時点で最新の管理栄養士国家試験の試験科目は、次の通りとなっています。出題数と時間配分も併せて紹介します。

試験科目 問題数 時間配分
(1)社会・環境と健康 16問 午前の部
(10時00分~12時25分)
※約145分間
(2)人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 26問
(3)食べ物と健康 25問
(4)基礎栄養学 14問
(5)応用栄養学 16問
(6)栄養教育論 13問 午後の部
(13時40分~16時20分)
※約120分間
(7)臨床栄養学 26問
(8)公衆栄養学 16問
(9)給食経営管理論 18問
(10)応用力試験 30問

試験は、午前の部・午後の部の2部に分かれており、どちらも1問あたりに割ける時間は1分半程度となっています。具体的なスケジュールについては、各回の管理栄養士国家試験によって異なる可能性があるので、必ず受験票を確認しましょう。

(出典:厚生労働省「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会報告書」/https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000497022.pdf

(出典:公益社団法人 日本栄養士会「管理栄養士国家試験について」/https://www.dietitian.or.jp/students/national-exam/

管理栄養士国家試験の合格基準

管理栄養士国家試験の合格基準は、次の通りです。

配点 1問1点
満点 200点
合格基準 総合点で約60%の正答率

この合格基準は、過去10年以上にわたってほぼ変わらない水準となっています。不適切問題により満点・合格基準点が下がるケースもありますが、基本的には120点以上/200点(正答率60.0%以上)が合格ラインだと考えておきましょう。

(出典:公益社団法人 日本栄養士会「管理栄養士国家試験について」/https://www.dietitian.or.jp/students/national-exam/

管理栄養士国家試験の合格率・難易度

過去5年間における管理栄養士国家試験の合格率は、次の通りです。

合格率
【2018年3月実施】第32回管理栄養士国家試験 60.8%
【2019年3月実施】第33回管理栄養士国家試験 60.4%
【2020年3月実施】第34回管理栄養士国家試験 61.9%
【2021年2月実施】第35回管理栄養士国家試験 64.2%
【2022年2月実施】第36回管理栄養士国家試験 65.1%

(出典:厚生労働省「管理栄養士国家試験実施状況」/https://www.mhlw.go.jp/content/000785426.pdf

合格率は例年60%を超えており、受験者の半数以上が合格していることが分かります。ただし、下記の詳しい内訳を見ると、管理栄養士養成施設を新たに卒業している方以外の合格率は決して良いとはいえません。

受験者 合格者 合格率
16,426人 10,692人 65.1%
管理栄養士養成課程(新卒) 9,490人 8,812人 92.9%
管理栄養士養成課程(既卒) 1,395人 286人 20.5%
栄養士養成課程(既卒) 5,541人 1,594人 28.8%

(出典:厚生労働省「管理栄養士国家試験実施状況」/https://www.mhlw.go.jp/content/000785426.pdf

管理栄養士養成課程を修了し、卒業してからすぐに管理栄養士国家試験を受ける場合は、日々の授業内容がまだ記憶に残っているため難易度は比較的低くなるでしょう。しかし、管理栄養士養成施設や栄養士養成施設を卒業してから、管理栄養士国家試験を受けるまでに期間が空いている場合は、難易度が高まります。

管理栄養士国家試験の受験手続きと受験料

受験資格を満たしたうえで管理栄養士国家試験を受ける場合は、次に説明する受験手続きを行いましょう。

  • (1)定められた受付期間内に、下記の書類を管理栄養士国家試験運営本部事務所に提出する
    • ●受験願書
    • ●コンピューター入力カード
    • ●6カ月以内に撮影した顔写真(縦6cm×横4cm)
    • ●免許等照合書および実務証明書(栄養士養成施設を卒業した場合)
  • (2)受験手数料(6,800円)を納付する

上記の受験手続きは、年度が変わっても通用します。必要書類を提出し、受験手数料を支払うと自宅に受験票が届きます。受験票は試験当日まで大切に保管しておきましょう。

なお、受験手数料は相当額の収入印紙を受験願書に貼ることで納付されたと認められます。そのため、必要書類の提出と受験手数料の納付は、実際には同じタイミングであることに注意しておきましょう。

(出典:厚生労働省「管理栄養士国家試験」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kanrieiyoushi/

管理栄養士国家試験に合格するための勉強法

前述の通り、管理栄養士国家試験は合格率約60%と受験者の半数以上が合格している試験です。また、管理栄養士養成施設を新たに卒業した受験者の合格率が90%を超えていることから、「さほど国家試験勉強をしなくても合格できる」と考えてしまう方もいることでしょう。しかし、少しの余裕が後悔につながる恐れもあります。

管理栄養士国家試験に合格するためにも、下記の勉強法を押さえておきましょう。

〇数年分の過去問を何度も解く
管理栄養士国家試験対策として最も有効なのが、数年分の過去問を何度も解くという勉強法です。隙間時間を使って数年分の過去問を繰り返し解くことで、「出やすい問題」の傾向も把握できるでしょう。過去問のテキストや参考書は、書店などで売られています。

〇覚えていないところをノートに書き写す
試験勉強を行うなかで、「覚えていない」「忘れてしまった」という問題があれば、問題文から答えまでをノートに書き写してみると良いでしょう。ノートに書き写すことで記憶に残りやすくなり、自然に覚えることができます。何度挑戦しても間違えやすい問題にも書き写しはおすすめです。

効率的・効果的な勉強法は、人によって異なります。まずは、さまざまな勉強法を試してみて、自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。

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まとめ

管理栄養士国家試験とは、「管理栄養士の国家資格を取得するために必須となる試験」です。管理栄養士として働きたいのであれば、必ず管理栄養士国家試験に合格して免許を取得する必要があります。

管理栄養士国家試験の具体的な受験資格は、どの養成施設を卒業したかによって異なりますが、いずれにおいても栄養士免許を取得していることは必須です。合格率は約60%と決して低くはないものの、確実に合格するためには試験対策が欠かせません。

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※当記事は2022年4月時点の情報をもとに作成しています

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