栄養士の履歴書の書き方|基本・各項目のポイントと志望動機の例

更新日 2024年01月31日 公開日 2021年12月22日

#書類準備 #応募 #面接・選考

栄養士として就職・転職活動を行う際は、応募先の企業や施設に履歴書を提出する必要があります。そのため、栄養士が履歴書を書く際に気を付けるべきポイントや、志望動機の書き方などについて、あらためて確認しておきたい方も多いのではないでしょうか。

履歴書は、事務手続き上の書類ではなく、応募先に自分をアピールするためのツールです。書き方が間違っていたり、情報が不足していたりすると、面接に進むのが難しくなることもあるので、ポイントを押さえた書き方を身に付けておきましょう。当記事では、栄養士が履歴書を作成する際の基本や志望動機の例文、履歴書提出のマナーなどを解説します。魅力的な履歴書を作成したい方は、ぜひ参考にしてください。

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栄養士の履歴書の書き方|基本・各項目のポイントと志望動機の例

栄養士が知っておきたい履歴書作成の心構え

まずは、履歴書を書く前に知っておきたい作成の心構えを確認しておきましょう。

時間に余裕をもって取り組む

履歴書を書くときは、時間に余裕をもって取り組みましょう。履歴書の作成方法は手書き・パソコンのどちらでも問題ありませんが、どちらを選ぶにせよ急いで書くと記入ミスの可能性が高まります。そして、誤字脱字などのミスが目立つと、応募先に雑な印象を与えかねません。履歴書は時間をかけて丁寧に作成し、記入内容の最終チェックも忘れないようにしましょう。

自分の言葉で文章を書く

志望動機の欄は、自分だからこそ書ける言葉で熱意を伝えることが大切です。「何を書けばいいのか」「どう書けばいいのか」に迷った際に、さまざまな書き方サンプルを参考することもあると思いますが、サンプルをそのまま活用するのは避けたほうが賢明です。応募先が求めている人材について研究・理解し、「一緒に働きたい」と思ってもらえるような志望動機や自己PR文を作成しましょう。

書き終えたら必ず見直す

繰り返しになりますが、履歴書を書き終えたら、必ず見直して誤字脱字や記載内容に誤りがないかをチェックしてください。少し時間を置いて翌日に確認したり、声に出して読んでみたりするのもおすすめです。冷静に見直すことで、記入時には気付かなかったミスや、文章の違和感が発見しやすくなるでしょう。

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栄養士が知っておきたい履歴書作成の基本

続いては、履歴書を作成するにあたって、知っておくべき基本的な情報を紹介します。

履歴書のサイズの選び方

履歴書のサイズは、B5とA4の2種類があります。サイズの指定がない場合はどちらを使用しても問題ありません。

・B5の履歴書:片面が縦257mm×横182mm
・A4の履歴書:片面が縦297mm×横210mm

応募先にしっかりと自分をアピールしたい場合は、志望動機・自己PRの記入欄が大きいA4の履歴書を選ぶのがよいでしょう。

黒のボールペンまたは万年筆を使う

履歴書は、黒のボールペンまたは万年筆で記入するのが基本です。文字が薄れたり消えたりする可能性があるため、「消せるボールペン」の使用は避けましょう。

修正液・修正テープは使わない

字を書き損じた場合は、修正液・修正テープを使わず、新しい履歴書を用意して書き直しましょう。

なるべく空欄は作らない

履歴書の項目で書く内容がない場合は、「特になし」と記載します。空欄があると熱意・やる気がないと思われかねないので、できるだけ空欄を作らないようにしてください。

PCと手書きで迷ったら

前述したように、履歴書の作成方法はPC・手書きのどちらでも問題ありません。ただし、丁寧な字を書くのが苦手な場合は、読みやすさの面からもPCで作成するほうがよいでしょう。

【関連リンク】栄養士の仕事内容を職場別に紹介|資格の取得方法や将来性も

【項目別】栄養士が履歴書を作成する際のポイント

履歴書の記入欄は、事務的に埋めさえすればよいというものではありません。書類選考の通過率を上げるためには、各項目を漏れなく記入した上で、しっかりと自分をアピールすることが重要です。ここでは、栄養士が履歴書を作成する際のポイントを、5つの項目別に解説します。

基本情報

まずは、基本情報の書き方について解説します。

日付 郵送する場合は送付日、応募先に持参する場合は面接日を記入します。年の表記は西暦・和暦のどちらを使用しても構いませんが、履歴書全体で統一するようにしてください。
氏名とふりがな 氏名は、読みやすい字で大きめに記入します。ふりがなの欄は、「ふりがな」表示であればひらがなで、「フリガナ」表示の場合はカタカナで書きましょう。
現住所と連絡先 番地、アパート・マンション名まで、住民票の通りに記入します。番地は「○ー○ー○」ではなく「○丁目○番地○号」と表記しましょう。
電話番号 自宅の電話番号と携帯電話番号を記入します。どちらかしかない場合は、片方のみの記入で構いません。
写真 撮影して3か月以内の証明写真を使用してください。服装は男女を問わずスーツが基本です。黒・濃紺系のプレーンなスーツを選ぶとよいでしょう。写真の裏には氏名を記入します。

学歴・職歴欄

学歴と職歴は、学校名や会社名を省略せずに記入します。年の表記は、基本情報の日付で使用したもの(西暦または和暦)にあわせてください。

1行目の中央に「学歴」と記載し、その下に中学校卒業から高等学校入学・卒業、大学入学・卒業までの学歴を一行ずつ左寄せで記入します。履歴書作成時点で在学中の場合は、学校を書いた上で「卒業見込み」と記入してください。なお、義務教育の学歴は省略しても問題ありません。

続いて、学歴から一行あけて中央に「職歴」と記載し、その下に左寄せで職歴を書きましょう。書き方は、職歴の有無によって異なります。

職歴がない場合 栄養士としての職歴がない新卒の方は、「職歴」の下に「なし」と記入しましょう。その上で、改行した行に右寄せで「以上」と記入します。
職歴がある場合 栄養士あるいは他業種の職務経験がある場合は、入職した年と会社名・配属先(簡単な仕事内容を加えても構いません)、退職した年、退職理由をセットにして記入してください。退職理由は「一身上の理由により退社」と書くのが一般的です。

職歴の最後は、在職中と退職後で書き方が異なります。在職中であれば、一行改行して左寄せで「現在に至る」と記入した上で、次の行に右寄せで「以上」と書きます。すでに退職している場合は、改行して右寄せの「以上」のみ記入してください。

免許・資格

取得年月が古い順に、自分が保有する免許・資格を記入します。栄養士免許以外に、応募先の仕事内容に関係する免許・資格があれば必ず書きましょう。なお、管理栄養士免許を取得済みの場合は、栄養士免許を省略して、管理栄養士免許のみを記入してください。

以下に、栄養士の就職・転職において強みとなる免許・資格の例を紹介します。

  • ・糖尿病療養指導士
  • ・NSTコーディネーター
  • ・食品保健指導士
  • ・普通自動車第一種運転免許 など

免許・資格名は必ず正式名称を使用してください。記入できる資格が少ない場合は、取得予定の資格を記入するのもおすすめです。保有資格を記入した後に一行あけて、「現在、○○資格の取得に向けて勉強中」と書きましょう。

志望動機

志望動機は、選考において重視されるポイントです。応募先の職場理念や方針を把握した上で、自分の強みをアピールしましょう。

以下では、栄養士未経験者・経験者にわけて、志望動機の例文を紹介します。

【例文】未経験者が保育園に応募する場合

短大の栄養士養成課程に通うなかで食育に関心をもち、食を通して子どもと関われる幼稚園の栄養士になりたいと思いました。食育活動に熱心に取り組む教育方針に強く共感したことが、貴園への就職を志望した理由です。

保育園には、アレルギーで食べられない食材がある子どもや、食事の好き嫌いが激しい子どもも少なくありません。ご縁をいただき、貴園で働けるようになった際は、子どもたち1人ひとりのことを考えながら、栄養バランスのよい給食作りに励みたいと考えています。

【例文】経験者が病院から介護施設へ転職する場合

前職では総合病院で7年間、患者様の年齢・病態にあわせた栄養管理・栄養指導と、嚥下食食事の提供を行ってまいりました。患者様に「おいしい食事で元気をもらっているよ」と声をかけていただく機会も多く、そうしたときは「食事を通して患者様を支える仕事をしているのだ」と実感できます。

食事が取りにくくなっている高齢者の方にも、おいしい食事を食べてもらいたいと考えたことが、介護施設への転職を決めた理由です。病院では高齢の方の献立を考えることも多かったため、自分の経験と知識を生かせると考えて志望いたしました。

退職理由に前職への不満を書いたり、自己評価が低すぎたりすると、採用担当者によい印象を与えられません。志望動機を書く際は、前向きな姿勢を示して、応募先での活躍イメージが伝わるように配慮しましょう。

詳しい志望動機の書き方や例文を知りたい方は、以下のページも参考にしてください。

【関連リンク】【例文あり】栄養士の志望動機の書き方を解説!

趣味・特技

趣味・特技の欄は、できるだけ仕事に生かせるものを記載しましょう。趣味や特技を羅列するのではなく、それに関連するエピソードまで書くと、自身の人柄や適正(活動的、社交的、創造的、知的など)が伝わりやすくなります。なお、面接で趣味・特技のことを聞かれるケースもあるため、応募書類に記載したエピソードはきちんと話せるように準備しておくとよいでしょう。

趣味・特技の内容が書類選考に影響を与えることはほとんどありませんが、空欄にしたり、「特になし」と書いたりするのは避けてください。趣味・特技欄をうまく活用して、自身の魅力を伝えましょう。趣味がたくさんある場合は、好印象につながりそうなものを選んで記載するのがおすすめです。

本人希望欄

本人希望欄は、特に希望がなければ記載する必要はありません。何もなければ「貴社(貴院)の規定に従います」と記載しておくのがマナーです。

どうしても譲れない条件や待遇があれば、「勤務可能なシフト」「勤務開始可能日」などを記載してください。複数の職種で募集が出されていて希望職種がある場合は、「●●職を希望いたします」と書きましょう。

ただし、書類選考の段階から給与や残業、休暇などの希望を一方的に並べてしまうと、「自分本位な人」に見られる可能性があります。給与・待遇については、面接のときや内定後に交渉できるため、ここでは書かないようにしましょう。

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栄養士が知っておきたいNGな志望動機の特徴

ここからは、NGな志望動機の特徴について解説します。きちんと把握して、採用担当者の好印象につながる志望動機を作成してください。

具体性に乏しい内容

「会社の理念(または社風)に共感した」という内容を記載するケースは、けっして少なくありません。しかし、それを書いただけでは具体性に乏しく、漠然とした印象を与えます。「企業理念のどこに共感したのか」「なぜ共感したのか」「それに対する自分の考えはどうなのか」など、さらに深掘りして、印象に残る内容に仕上げましょう。

受け身な姿勢が目立つ内容

給料や休日・残業・福利厚生などは就職・転職先を決める上で重要な要素ですが、志望動機として前面に押し出すのは避けましょう。それらを強調しすぎると「仕事内容より、給与や待遇のよさを大事にする人」「もっと条件のよいところがあれば、転職してしまいそう」という印象を与えかねません。志望動機は、会社の事業内容や仕事内容を中心に組み立てるように心がけてください。

給料・待遇を最優先する内容

給料や休日・残業・福利厚生などは就職・転職先を決める上で重要な要素ですが、志望動機として前面に押し出すのは避けましょう。それらを強調しすぎると「仕事内容より、給与や待遇のよさを大事にする人」「もっと条件のよいところがあれば、転職してしまいそう」という印象を与えかねません。志望動機は、会社の事業内容や仕事内容を中心に組み立てるように心がけてください。

上から目線の内容

これまでの実績や経験をアピールするのは非常に大切ですが、伝え方を間違えると自慢話に聞こえたり、自信過剰な印象を与えたりします。上から目線の内容にならないように配慮しながら、「自分の強みを生かして会社に貢献していきたい」という気持ちを謙虚に伝えましょう。その際、自分のキャリアがどういった業務にどう生かせるのかを具体的に伝えられると、採用後のイメージがわきやすくなります。

職場の立地を優先する内容

職場の立地を優先する志望動機も好ましくありません。給料や待遇と同様、条件面を優先していると捉えられ、「場所がよければどの会社でもよいのでは?」と思われかねないからです。あくまでも、事業内容や仕事内容が志望の理由であることをアピールしましょう。

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栄養士が知っておきたい志望動機を書く際のポイント

栄養士が志望動機を考える際に、「どのようなポイントを意識する必要があるのか?」も押さえておきましょう。

応募先が求めている人物像を理解する

栄養士の職場は、医療機関、介護施設、教育機関など多岐にわたっており、業務内容もさまざまです。当然、応募先が求める人物像やスキルも違ってくるので、まずは応募先が「どのような人物像・スキルを求めているのか」を理解することが重要です。求人情報や応募先の公式ホームページなどをよく調べて、応募先に適した志望動機を作成しましょう。

栄養士に求められる素養をアピールする

栄養士は、食を通して多くの方の健康を支える仕事です。そのため、栄養バランスはもちろん安全性や衛生管理にも十分気を配り、責任感をもって仕事に取り組まなければなりません。それを踏まえるなら、栄養士としての幅広い知識やスキルはもちろん、「責任感」「思いやり」「向上心」「協調性」「探究心」などの素養も、大切なアピールポイントと言えるでしょう。

応募先で生かせる経験をアピールする

これまでの自分の経験が、応募先でどのように生かせるかをアピールすることも重要です。応募先の業務内容と自らの経験を照らしあわせながら、具体的な実績を伝えましょう。その際、エピソードや数値を盛り込むことで、アピール内容の信頼度が高まります。

強い意欲を感じられる内容にする

スキルや経歴を示すだけでなく、「なぜ働きたいのか」という熱意・意欲を伝えることも大切です。志望先が求める人物像を踏まえつつ、どういった場面で貢献できるのかをアピールしましょう。あわせて、「どのような栄養士に成長したいか」「応募先で何を実現したいか」など将来のキャリアビジョンも伝えると、採用担当者は一緒に働いている姿をイメージしやすくなります。

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【栄養士向け】履歴書を提出する際のマナー

栄養士の履歴書提出方法は、「郵送」「手渡し」「メールで送付」の3つです。それぞれの提出方法について、提出する際のマナーを紹介します。

なお、履歴書とあわせて職務経歴書も提出するのが一般的なので、ここでは履歴書・職務経歴書をセットにした提出方法を解説していきます。

履歴書を郵送する場合

履歴書・職務経歴書を2つ折りの状態でクリアファイルにはさみ、角型A4号もしくは角型A2号の封筒に入れます(封筒の色は白色が無難)。応募先の採用担当者に向けた「送付状」も同封するのがマナーです。

履歴書を手渡しする場合

郵送する場合と同様に、クリアファイルにはさんだ状態で封筒に入れて、面接会場に持参します。受付で履歴書を提出する場合は、封筒のまま提出してください。

面接官に手渡しする場合は、封筒から履歴書を取り出し、クリアファイルにはさんだままの履歴書・職務経歴書を封筒に重ねて、面接官が読みやすい向きで手渡します。なお、手渡しの場合、封筒に宛名を書く必要はありません。

履歴書をメールで送付する場合

ExcelやWordで作成した履歴書・職務経歴書をPDF形式のファイルに変換し、メールに添付して送付します。メール本文には、宛名・あいさつ・自分の名前・メールをした目的・結びのあいさつを記載してください。

件名は「応募書類送付の件」など、わかりやすいものにするのがおすすめです。

【関連リンク】栄養士の職務経歴書の書き方|基本から各項目のポイントまで

まとめ

栄養士が就職・転職活動を行う際の履歴書について、項目ごとの記入ポイントや提出時のマナーなどを解説しました。履歴書の書き方は他職種と大きく変わらないものの、免許・資格や志望動機などは、栄養士としてのアピールにつながるため非常に重要です。紹介した例文を参考にして、自分の魅力が伝わるような履歴書を作成しましょう。

マイナビコメディカルでは、栄養士の業界に精通したキャリアアドバイザーが、履歴書・職務経歴書を添削するサービスを無料で行っています。

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※当記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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