【肩こり解消】隙間時間にできる肩すっきりストレッチ&セルフケアを紹介!
公開日:2024.09.11
文:服部 恵実(理学療法士・ピラティスインストラクター)
あなたは「辛い肩こりをすぐに解決したい」「デスクワークの合間でできるストレッチはないの?」というお悩みはありませんか。忙しい日々の中でも辛い肩こりは解決したいですよね。当記事では、隙間時間に簡単にできる肩こり解消ストレッチと日々の中で取り入れたいセルフケアを紹介します。あなたの辛い肩こりを解消するためにお役立ていただけますと幸いです。
目次
肩こりはなぜ起こるの?メカニズムと原因について解説!
肩こりの主な原因は、肩周りの筋肉の緊張と血行不良です。
肩周りの筋緊張が高まり血流が悪化することで、筋肉には疲労物質が溜まります。その結果、神経が疲労物質を察知し脳に司令を送ることで、コリとして認識されるのです。
具体的な原因としては以下の通りです。
姿勢の悪さ
長時間に渡るデスクワークやスマホの使用などで、猫背や頭が前に出ている姿勢が続くことで肩こりを引き起こします。現代人の多くが当てはまる原因でしょう。
ストレス
実は、精神的なストレスも肩こりに関係しています。ストレスを感じると交感神経が優位になります。交感神経が優位になることで、肩周りの筋肉の緊張が高まったり、血管の収縮も起こることで血流が悪化する可能性があります。その結果、肩こりに繋がるケースがあるのです。
さらに交感神経が優位になり呼吸が浅くなると、首や肩周りなどの呼吸を補助する筋肉が働きます。それらの筋肉が過剰に使われると疲労が溜まり、肩こりを引き起こすこともあるのです。
冷え
体が冷えることで血行不良を引き起こします。血流が悪くなることで、筋肉に疲労物質が蓄積しコリが発生するのです。
実際に、日本人女性を対象にした研究では、冷え性と肩こりは有意な関連が見られています。つまり冷え性の程度が重症なほど、肩こりの発症率も高くなるというのです。1)
【隙間時間にできる】肩こりすっきり簡単ストレッチ3選
それでは肩こりのメカニズムや原因がわかったところで、その肩こりを解決するストレッチを紹介します。
特に僧帽筋(上部線維)と言われる筋肉が、コリや痛みを感じやすい筋肉ですので、意識しながら取り組んでみてください。
僧帽筋上部ストレッチ
⒈椅子に座り、背筋を伸ばします。左手を頭の左側に置きましょう。
⒉ゆっくりと頭を左へ傾けます。
⒊この状態でキープします。
⒋反対側も同様に行いましょう。
肩上げ下げストレッチ
⒈椅子に座り、背筋を伸ばします。
⒉両肩を耳に近づけるように上げましょう。
⒊そのまま数秒間キープします。
⒋次に両肩を一気に下げます。
⒌この動作を繰り返します。
背骨を動かすストレッチ
⒈椅子に座ります。両手を前に伸ばし、手を組みます。
⒉背中を丸めましょう。
⒊その状態で数秒キープします。
⒋次に頭の後ろに手を置き、胸を張るように背中を反らします。
⒌繰り返し行いましょう。
【習慣化したい】肩こり予防トレーニングを解説!
四つ這いエクササイズ
⒈四つ這いになり、背中をまっすぐに保ちます。この時、頭が下がりやすいので後頭部を天井に突き上げ、手で床を押すように意識します。
⒉右手と左足を同時に伸ばし、バランスを取ります。体の中心を見つけるような意識で行います。
⒊この状態でキープします。
⒋ゆっくり元の位置に戻ります。
⒌反対側も同様に行いましょう。
スイミング
⒈両手はバンザイした状態でうつ伏せになりましょう。おでこと床の間は拳1個分のスペースを保ちます。
⒉右手と左足を同時に床から離しましょう。肘、膝はそれぞれ伸ばしたまま行います。
⒊この状態でキープします。
⒋ゆっくり元の位置に戻ります。
⒌反対側も同様に行いましょう。
バンザイトレーニング
⒈あぐらの姿勢で座り、背筋を伸ばします。
⒉両手をバンザイのように上げます。お持ちの方はヨガブロックを手で挟みます。できる方はそのまま手を後ろに引きましょう。この時、肩甲骨の間のあたりの背骨を反らしながら行うことがポイントです。
⒊さらにできる方は肘を曲げ、頭の後ろまで持っていきます。
【日常の一工夫】簡単にできる肩こり解消セルフケアを紹介!
それでは、次に日常の中で少しの意識で行える肩こり解消ケアを紹介します。毎日の少しの積み重ねが重要です。
身体を温める
身体が冷え、血流が悪くなるとコリに繋がります。よって温かいお風呂に入り、身体を全身温めることで肩こり悪化の予防になります。
また電子レンジなどで温める温熱枕のようなものも気軽に使えておすすめです。
こまめに頭や目線を動かす
理想は30分に一度、少なくとも1時間に一度は立ち上がり頭や目を動かすと良いでしょう。
立ち上がることが難しい方は、座ったままで肩を回したり、目線を遠くに移動させるなどの工夫をしてみてください。
リラックスする時間をつくる
忙しく休む暇がない方も多いかもしれませんが、ご自身の好きなことをしてリラックスできる時間を作ることも大切です。
深呼吸や瞑想などは心身のリフレッシュにも繋がるのでおすすめです。
まとめ
今回は、隙間時間でもできる肩こり解消ストレッチと根本的に肩こりを予防をするトレーニングについて解説しました。
特に僧帽筋(上部線維)は肩こりを感じる主要な筋肉です。僧帽筋(上部線維)をストレッチし筋肉の状態が改善することで、コリを感じにくくなります。しかし、ストレッチをするだけでは一時的な対処療法になってしまうため、僧帽筋(上部線維)に負担がかからないように予防のトレーニングも合わせて行うことがおすすめです。
また、肩こりは原因のほとんどが日常生活の中に隠れています。そのため、日々の生活習慣の改善やセルフケアを取り入れることで軽減する可能性は十分にあります。
ぜひ当記事を参考にし、肩こりの改善に繋げていただけたら幸いです。
参考文献
1)Tsuboi S, Mine T, Tomioka Y, Shiraishi S, Fukushima F, Ikaga T. Are cold extremities an issue in women’s health? Epidemiological evaluation of cold extremities among Japanese women. Int J Womens Health. 2019 Jan 11;11:31-39.
服部 恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟にて手術後や集中的な全身管理が必要な方などを始め、計33診療科でのリハビリテーションを担当。その中で予防医療の重要性を痛感したため心臓リハビリクリニックへ移り、生活習慣病の再発予防を運動や食事など多方面からアプローチを行う。さらに本質的な予防医学を伝えていくには病院外で活動していく必要性があると感じ、ピラティスインストラクターへ転向。現在は、インストラクターや医療従事者向けの講師やオンラインサロン運営を行なっている。
Instagram:@_emiitreat_
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