理学療法士におすすめの靴の種類は?選ぶ際のポイントも解説
公開日:2025.01.26
文:内藤 かいせい(理学療法士)
理学療法士として働く際に、どのような靴がよいのか知りたい方はいませんか?理学療法士は頻繁に動いたり、脱ぎ履きしたりする機会が多いため、機能的な靴を使用するのが理想的です。
この記事では、理学療法士としておすすめの靴の種類や、選ぶ際のポイントをご紹介します。どのような靴がよいのか知ることで、理学療法士の仕事もしやすくなるでしょう。
理学療法士におすすめの靴の種類
ここでは、理学療法士として働く際におすすめの靴の種類と特徴を解説します。
メディカルシューズ
理学療法士にとって、メディカルシューズは最適な選択肢の1つです。メディカルシューズとは、医療従事者のためにデザインされた靴のことです。この靴はクッション性に優れた素材を使用しているため、長時間の立ち仕事や歩き回りに適しています。
滑りにくいソールを採用しているので、滑りやすい場所でも安心して歩けます。また、メディカルシューズは脱ぎ履きがしやすい設計になっているのも大きな特徴です。
このように、動きやすさや快適さなどの多くの面で、理学療法士の業務をサポートしてくれる靴といえます。靴選びに困った際は、メディカルシューズの使用を検討してみましょう。
スニーカー
スニーカーも、おすすめの靴の1つです。スニーカーはゴム底で作られた靴の総称で、軽く動きやすいようにデザインされているものが多い傾向にあります。そのため、仕事で動き回る理学療法士の靴として、相性がよいといえるでしょう。
ただし、スニーカーを選ぶ際は、機能性とデザイン性のバランスを考慮することが重要です。カジュアルすぎるデザインは避け、シンプルで清潔感のあるものを選びましょう。
ランニングシューズ
ランニングシューズも、理学療法士におすすめです。ランニングシューズの最大の特徴は、その軽量性とクッション性です。運動時の身体の負担を軽減するようなデザインがされているので、長時間の立ち仕事や移動が多い理学療法士にも向いています。
このように、靴選びに迷っている場合は、上記の3つを選択すれば間違いはないでしょう。
どの靴も理学療法士の仕事の負担を軽減してくれるので、自分の好みにあった靴を選んでみてください。
理学療法士には向かない靴の種類
理学療法士に向かない靴として、サンダルやクロックスなどがあげられます。サンダルやクロックスは脱ぎ履きが簡単というメリットがありますが、とっさの行動をしにくい面があります。
たとえば、歩行中に患者さんが突然バランスを崩したとしましょう。その際にサンダルやクロックスでは素早く安定した動きができず、介助に失敗する可能性があります。また、これらの靴はクッション性が悪く、しっかりと固定できないものも多いので、足への負担も大きくなります。
ただし、医療用に設計された特殊なサンダルタイプの靴であれば、上記の懸念点は解消できるでしょう。
理学療法士の仕事で靴を選ぶポイント
理学療法士の仕事で靴を選ぶ際は、より細かいポイントをチェックすることが重要です。ここでは、靴を選ぶ際のポイントをご紹介します。
サイズ
靴を選ぶ際は、足にあったサイズのものにしましょう。自分の足のピッタリとあった靴を選択することで、快適に動きやすくなります。反対に、サイズにあわない靴を履くと、さまざまなデメリットが生じやすくなります。
たとえば、小さいサイズの場合は足が圧迫されやすくなり、痛みや魚の目・外反母趾などの変形を引き起こす恐れがあるでしょう。大きすぎるサイズの場合は、靴がゆるくなるのでとっさの行動がしにくくなる、足が疲れやすくなるなどの問題が起こります。このように、靴のサイズはきつすぎず、大きすぎないものを選択しましょう。
着脱のしやすさ
靴の着脱のしやすさも、非常に重要な要素です。理学療法士はベッドでのリハビリを行う機会もあるため、靴を頻繁に脱ぎ履きする方も多いでしょう。スムーズに着脱できる靴であれば、ストレスなくリハビリを行えます。
とくに面ファスナータイプやスリッポンタイプの靴は、簡単に脱ぎ履きができるのでおすすめです。
通気性
通気性がよい靴もおすすめです。理学療法士は歩行や立ち上がりなどの介助を行う関係上、力仕事の側面があります。そのため、リハビリで汗をかいて足が蒸れることも珍しくありません。通気性のよい靴を履けば、足の蒸れや臭いなどを予防し、快適に仕事ができます。
具体的には、メッシュ素材を使用した靴が通気性に優れています。抗菌・防臭機能が付いていれば、さらに足のお悩みを解決できるでしょう。
硬さ(つま先の曲がりやすさ)
靴の硬さは、動きに大きく関わっています。とくにつま先がしっかり曲がるかどうかは、スムーズな歩行に関係するので要チェックです。柔軟性のある靴を選ぶことで、自然で快適な歩行が可能です。
一方で、硬い靴を履いていると歩きにくくなるだけではありません。とっさの動きがしにくいため、患者さんの安全確保に支障をきたす可能性があります。靴の硬さを確認する際は、足のつま先を軽く曲げて、適度な柔軟性があるかをチェックしてみましょう。
重さ
靴はなるべく軽いものを選びましょう。軽い靴を選ぶことで長時間動いても疲れにくく、素早い対応もしやすくなります。反対に、重い靴を履いていると、急な対応が必要な場面で動きが鈍くなり、患者さんのリスクにつながります。
重さの基準は人それぞれで、普段履き慣れている靴と同じか、それ以上に軽いものを目安に選ぶとよいでしょう。
理学療法士として働きやすい靴を選択しよう
理学療法士として仕事をスムーズに行ううえで、靴の選定は重要なポイントの1つです。理学療法士におすすめの靴には、メディカルシューズやランニングシューズなどがあげられます。
また、靴を選ぶ際はサイズや軽さ、着脱のしやすさなども考慮することが大切です。ぜひ今回の記事を参考にして、自分にとって快適な靴を購入してみましょう。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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