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理学療法士のやりがいは?仕事がつまらないと感じたときの考え方

公開日:2021.12.17

理学療法士のやりがいは?仕事がつまらないと感じたときの考え方

文:伊東浩樹(理学療法士)
NPO法人 地域医療連繋団体.Needs 代表理事
社会福祉法人もやい聖友会 地域医療連携室 室長

理学療法士の仕事にやりがいを感じるときは、人それぞれ違います。しかし、多忙な日々が続いたり、リハビリがうまくいかないと感じたりしたときは、理学療法士の仕事がつまらないと思うこともあるでしょう。

理学療法士の仕事が楽しいと感じられないときは、疲労感とともに、理学療法士を辞めることまで考えてしまうかもしれません。今回は、理学療法士の仕事がつまらないと感じている人に向けて、理学療法士のやりがいとともに、仕事を楽しむための考え方についてお伝えします。

【体験談】理学療法士がつまらない・辞めたいと感じたとき

思うように仕事が進まなかった、やりたいことができないといった日々が続くと、仕事がつまらなく感じるものです。

私自身、臨床で働いているとき、仕事がうまくいかなかったり、雑務が多かったりしたときにつまらない、辞めたいと感じたことがあります。自身の体験談から、仕事がつらかったときのエピソードをまとめました。

(1)周囲との温度差がつらい

病院や施設によって、勉強会の頻度や学べる環境には大きな差があります。私自身は理学療法士になった以上、勉強をして研鑽を積みたいと考えていました。

しかし、同じ施設内には勉強会の開催に消極的な人もいます。考え方は人それぞれなので無理強いはできませんが、自分1人だけ熱量が高く、周囲との温度差を感じてしまったことで「つまらない、別の場所へ転職したい」と考えた時期があります。

(2)書類などの雑務が多い

理学療法士はセラピストとして、現場でリハビリテーションを実施するだけという印象がありますが、そうではありません。

養成校の学生時代には、カルテや添書、リハビリ実施計画書といった書類や記録の作成業務についてはあまり触れられないので「現場のみの仕事」という先入観があったのかもしれません。

現実は書類作成などの雑務が多く、日々のリハビリテーション以外での仕事に追われていました。もっと患者さんと向き合いたいのに……と葛藤をすることが増え、仕事がつまらないと感じることもありました。

(3)結果が伴わず、モチベーションが下がってしまう

理学療法士は、患者さんやその家族から、早期の社会復帰を求められることも少なくありません。多くの要望があるなかで、患者さんたちの希望どおりにいかないこともあります。

私は経験年数が増えるにつれて、リハビリの結果はすぐに出ないことが理解できるようになりました。

しかし、それでも結果が出ない状況が続くと「自分はこの仕事が向いていないのでは」と思い、辞めたいと考えることもありました。

【体験談】理学療法士がやりがいを感じる・楽しいと思える瞬間

理学療法士のやりがいは?仕事がつまらないと感じたときの考え方
ときには仕事がつらい、辞めたいと感じることがあるものの、その一方で、多くのやりがいがあるのも事実です。

特に、理学療法士は医療職のなかでも患者さんと1対1で過ごす時間が長い傾向にあります。悩みを抱えていたときにも、患者さんから気持ちを前向きにしてもらえたエピソードがあります。

患者さんとのかかわりのなかで、やりがいを感じられた体験談をお伝えしましょう。

(1)患者さんは結果を実感してくれていた

なかなか結果が出ないことに悩んで、仕事自体を辞めようかと思っていたときのことです。

患者さんから「少しずつ歩けるようになってきたよ、本当にありがとう。焦らず少しずつだね。」と声をかけていただきました。

そのときに焦っているのは自分だけで、目の前の患者さんは結果を実感されていることに気づけました。そのときは、自分だけが時間、能力、体力などの限界を感じて視野が狭くなってしまい、仕事がつらく、つまらないと感じていたことがわかったのです。

(2)書類業務が患者さんのためになっていた

カルテや添書などの書類作成業務に追われていたとき、つらいながらも、患者さんのためを思い丁寧に作成するようにしていました。

転院先の病院に送る書類を作成する際も、これまでの様子を細かく記載していたところ、転院先の理学療法士や看護師さん達から「内容がとても詳細でわかりやすかった」などの言葉を電話でもらったことがあります。

また、転院先から退院した患者さんが遊びに来てくださり、「次の病院で担当になった理学療法士さんが、以前の理学療法士さんからのお手紙が詳しく書いてあり助かりますと言っていたよ」などと教えていただきました。こうした日々の積み重ねが結果につながった喜びとなり、雑務も頑張ろうと思えることが多くなりました。

患者さんたちからいただく声は「理学療法士という仕事にやりがいと楽しさ」を思い出させてくれました。多くの経験から、自分だけで向き不向きを判断することではなく、周囲の人からいただく声をきちんと受け止める姿勢が大切であると気づきました。

理学療法士が仕事を楽しむ原点は「初心にかえる」

理学療法士を志したときは、将来の夢や希望、目標があったのではないでしょうか。

仕事に慣れるうちに最初の志を忘れてしまうと、やりがいを見失ったり、つまらなく感じてしまったりするかもしれません。自分の仕事に迷いが生じたときは、初心にかえることが大切です。

もし、理学療法士の仕事にやりがいを感じられない、つまらないと思ったときは、目の前の患者さんや利用者さんのことを思い出してみましょう。

理学療法士の可能性は無限大、やりがいを感じる場所で働こう

理学療法士の仕事は、つらい面もあるものの、やりがいや楽しさを感じられるきっかけも多くあります。とはいえ、今の職場でどうしてもやりがいが見つからないなら、別の場所で探す方法もあります。

理学療法士の職域は病院や施設だけではなく、地域での活動フィールドを広げることも可能です。つまり可能性は無限大です。やりがいを感じ、楽しんで働ける領域を見つけてみてはいかがでしょうか。

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伊東 浩樹(理学療法士)

伊東 浩樹(理学療法士)

急性期総合病院に勤務していた際に地域医療の重要性を感じ、地域住民に医療を身近に感じてもらうため、友人の医師らとNPO法人を設立する。その後、医療だけではなく福祉を学ぶため社会福祉法人にて勤務し現在は障害福祉の分野で活動している。その他、一般企業や大学などの講師、フリーライターとしても活動中。
【勤務先】社会福祉法人もやい聖友会 / 障害福祉部門統括責任者,地域医療連携室室長
【所属】NPO法人 地域医療連繋団体.Needs / 代表理事
合同会社 ファミリーヘルス / 業務執行社員

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