管理栄養士が仕事を楽しいと思う瞬間！楽しさを感じやすい人とは

国家資格である管理栄養士は、専門的な栄養学の知識を生かして、医療施設や介護福祉施設など、さまざまな分野で働くことができます。それぞれの職場にしかない楽しさや、やりがいもあるため、管理栄養士の仕事を楽しいものにするには、自分に合った職場を選ぶことがポイントになるでしょう。

当記事では、管理栄養士が「ここでの仕事は楽しい」と感じる点を職場別に紹介します。管理栄養士の仕事を楽しいと感じやすい方の特徴も解説しますので、管理栄養士として楽しく働ける職場を見つける際の参考にしてください！

職場分野別！管理栄養士の仕事の楽しい点は？

管理栄養士は、人々が健康的な生活を送れるように、栄養面からサポートする仕事です。管理栄養士の仕事内容は職場によって大きく異なるため、仕事で感じる楽しさも職場ごとに異なります。

管理栄養士として、「どのような業務に携わりたいのか」などの目標を明確に持つことで、心から楽しいと思える職場が見つけやすくなるでしょう。

ここでは、管理栄養士の仕事を楽しいと感じる点について、職場別に解説します。

【病院】患者さまの回復の力になれる

病院での管理栄養士の仕事内容は、入院患者への栄養指導や栄養管理、栄養状態の評価などです。食と栄養の専門家として、医師や看護師、理学療法士らと協力し、チーム医療の一員として働くこともあります。

病院では、退院までの食事をサポートし、患者さまが快方に向かう様子を見守ることができます。お礼の言葉を聞く場面も多く、患者さまと接する時間そのものが楽しいと感じる方もいるでしょう。自分の献立や栄養指導が人々の役に立っていると実感したい方は、病院での勤務を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

【学校・保育園】子どもの笑顔を見られる

学校・保育園における管理栄養士の主な仕事は、給食や行事食の献立作りや衛生管理です。食育にまつわるイベントの企画や、授業を受け持つこともあります。時には遠足に同行したり、一緒に行事を楽しんだりすることもあるため、子どもたちから先生と同じように慕われるでしょう。

学校や保育園は、元気な子どもたちの声が響く楽しい職場です。「おいしい！」「もっと食べたい！」といった率直な感想を聞くこともできるでしょう。保育園では、離乳食から幼児食に移行するまでを見守り続けるので、子どもたちの成長を実感しやすいことも大きな喜びにつながります。子どもが好きな方にとって、学校や保育園での仕事は非常に楽しいものとなるでしょう。

【企業】自分の考えた商品が店頭に並ぶ

食品メーカーや外食メーカーに勤める管理栄養士は、主に商品の分析業務や新商品の開発を行います。また、マーケティング部に所属し、市場調査や商品リニューアルに携わるケースもあり、企業での働き方はさまざまです。

自分がアイデアを出した食品が商品化される嬉しさは、企業ならではです。試行錯誤を経て生まれた商品が、何十年と人々に愛されることもあります。

インスタント食品、お菓子、飲料など、自分が興味のあるジャンルのメーカーを選ぶと、より仕事を楽しいと感じることができるでしょう。

【社会福祉・介護施設】食の楽しみを伝えられる

社会福祉施設・介護施設に勤務する栄養管理士の多くは厨房の現場責任者となり、調理師とともに働きます。献立を作成する際は、栄養バランスだけでなく、見た目の良さやおいしさ、食べやすさなどにも、十分に配慮することが必要です。

勤務先は特別養護老人ホームや児童養護施設などさまざまで、状況によっては調理業務や食事介助に携わることもあるでしょう。

利用者さまや入居者さまにとって、食事は最大の楽しみの1つ。メニューを工夫するうちに、少食だった方も食事量が増え、精神面によい影響を与えることもあります。利用者さまや入居者さまに食事の楽しさを伝え、いきいきとした生活をサポートできる点に、楽しさを感じる人は多いでしょう。

【スポーツ関連施設】パフォーマンス向上に貢献できる

プロのスポーツチームや一般向けのスポーツクラブに所属し、選手や一般の人々の健康的な生活を支える管理栄養士もいます。主な業務内容は、選手の食事指導や健康管理、家族への食生活指導など。栄養学でパフォーマンスを向上させる「スポーツ栄養」は、近年注目されている分野であり、公認スポーツ栄養士の資格の人気も高まりつつあります。

サポートする選手の体調が安定し、食生活改善による効果が目に見えてあらわれた際には、仕事を「楽しい」と感じるでしょう。また、運動が好きな方であれば、スポーツ栄養の勉強にも楽しく取り組めるはずです。

【美容関連施設】美しく変わる姿を見守れる

ビューティーサロンのアドバイザーとして、食事やサプリメントについて指導したり、スキンケア商品の開発に携わったりする管理栄養士もいます。

管理栄養士は、栄養学に則ったアドバイスをすることで、内面から美しさを引き出すためのサポートを行います。お客さまからの信頼を集め、美容にまつわるさまざまな相談に応じることもあるでしょう。美容業界に興味がある方や美意識が高い方であれば、楽しさを感じる仕事です。

【薬局】さまざまな業務を経験できる

薬局で働く管理栄養士の主な仕事内容は、お客さまの栄養相談への対応や訪問栄養指導、地域の住民や施設スタッフへ向けたイベント開催などです。言葉を変えるなら「地域住民のさまざまな悩みに応じ、健康促進の活動を行う役目」と言えるでしょう。

「どのような料理を作れば良いのか分からない」「家族の食事内容を見直したい」など、食にまつわる人々の悩みに向き合うなかで、感謝されることも多い仕事です。相談者を笑顔にできる楽しい仕事であり、気軽に尋ねられる健康相談役として、地域住民から頼りにされる存在になれるかもしれません。

【研究機関】研究を通して多くの人の役に立てる

大学や公的機関に所属し、研究分野で活躍する管理栄養士もいます。研究内容は、栄養分析や疾病予防、機能性素材の開発などさまざまです。食品会社と連携して、新商品の開発に取り組むこともあります。

研究職は、自分が興味を持つ内容を深く掘り下げ、新しい発見を得る仕事です。研究結果が認められれば社会全体に影響を与え、人々の健康にも大きく貢献できます。多くの人の役に立ちたい気持ちが強い方にとって、研究機関での仕事は楽しいものとなるでしょう。

【教育機関】学生の成長を手助けできる

管理栄養士のなかには、大学や短期大学、専門学校などに勤め、教師として学生を指導する方もいます。管理栄養士として必要な講義や実習を受け持つほか、食育や栄養学の講義も行います。なお、教員免許の取得など一定の条件を満たせば、小中学校で栄養教諭として勤めることも可能です。

教育機関では、食事や栄養の重要性や、管理栄養士の魅力などを伝えます。学生の成長を見守りつつ、悩みや喜びを分かち合える仕事なので、子どもたちの食事に関する興味関心を引き出し、次世代の管理栄養士を育てることに、大きなやりがいが感じられるでしょう。

【自治体】地域住民の健康維持に貢献できる

保健所や保健センターで活躍する管理栄養士は、行政栄養士と呼ばれます。公務員として、地域住民の栄養相談や栄養指導、講演会や健康促進の啓蒙活動を行うのが主な仕事です。

自治体で働く管理栄養士は、その地域に住むさまざまな年齢や職業、健康状態の人と関わることができます。周辺の医療機関や福祉施設と連携を取り、積極的に地域包括ケアに取り組む場面もあるでしょう。社会貢献をしたい、地域の人々の頼れる存在になりたいと願う方にとっては、やりがいのある楽しい仕事です。

管理栄養士の仕事が楽しいと感じやすい人の特徴

管理栄養士が活躍する分野は多岐にわたりますが、どのような仕事を選んだとしても、「食を通じて人々の健康を守る」という点は共通しています。人々の役に立ちたいという思いが強い方は、管理栄養士の仕事を楽しいと感じやすいようです。

管理栄養士であれば、医療分野で働いた後に、教師や研究員として働くこともできます。食と栄養のプロとして幅広いジャンルで活躍したい方は、管理栄養士になることで、さまざまな業界へ自分の可能性を広げられるでしょう。

また、食文化は時代ごとに変化し、サポートする対象によって求められる栄養指導も異なるため、管理栄養士は常に学びや気付きが得られる仕事です。生涯を通じて人々の食事や生活に関わり、自分自身も成長し続けたい方は、管理栄養士の仕事を楽しいと感じることができるでしょう。

まとめ

管理栄養士が活躍する職場は、医療・福祉・教育・企業など多岐にわたり、選ぶ分野によって仕事が楽しいと思う瞬間もさまざまです。人々の役に立ちたい方や、幅広い選択肢を持ちたい方は、管理栄養士の仕事が楽しいと感じやすい傾向にあります。

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※当記事は2022年8月時点の情報をもとに作成しています