病院で働く管理栄養士・栄養士の仕事内容や待遇は?学びが多い環境!

更新日 2024年01月30日 公開日 2022年09月14日

#病院 #情報収集 #転職検討/準備 #応募

管理栄養士の資格を生かせる職場は、介護福祉施設や学校、企業などさまざまですが、なかでも病院は人気の職場の1つです。

管理栄養士として病院で働きたいと考えている方は、まず仕事内容や待遇などを知っておきましょう。

今回は、病院で管理栄養士が求められる理由と、病院勤務における管理栄養士の仕事内容について詳しく解説します。病院で働く管理栄養士のやりがいや役立つ資格も紹介するので、病院への就職・転職を検討している管理栄養士の方は、ぜひご一読ください。

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病院で働く管理栄養士の仕事内容や待遇は?学びが多い環境!

病院で管理栄養士が必要な理由

病院での勤務を希望する際にまず知っておきたいのは、医療施設やそれにかかわる特定給食施設には、栄養士・管理栄養士の配置基準が設けられているということです。関係する法律は以下の2つです。

●医療法
医療法では、適切な医療提供を行うために、医師・薬剤師・栄養士・管理栄養士などの人員配置標準数を規定しています。

医療施設 人員配置標準数
一般病院 病床数100以上の施設に栄養士1名
特定機能病院 管理栄養士1名

(引用:厚生労働省「医療法に基づく人員配置標準について」/https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0323-9b.pdf

●健康増進法
健康増進法の第21条では、一定規模の病院に食事を提供する施設に対して、管理栄養士の配置を義務付けています。

第二十一条 特定給食施設であって特別の栄養管理が必要なものとして厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が指定するものの設置者は、当該特定給食施設に管理栄養士を置かなければならない

(引用:「電子政府の総合窓口 e-Gov「健康増進法 第二十一条」/https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=78aa3837&dataType=0&pageNo=1

【例:東京都の場合】

●病院または介護老人保健施設の特定給食施設(1回300食以上または1日750食以上提供)
●病院(病床数300以上)に設置される特定給食施設
●介護老人保健施設(入所定員300人以上)に設置される特定給食施設

上記2つの法律を背景として、病院は管理栄養士を採用しています。ただし、求人数は限られており、人気のある病院の競争率は高くなりがちです。

最初の挑戦で病院に就職できなかったとしても、介護施設などで管理栄養士としての実務経験を積んでいけば、のちに転職できる可能性が高まるでしょう。

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病院で働く管理栄養士の詳細とは?

管理栄養士の資格を生かして就職・転職したい場合は、自分の働きたい職場で求められる人材の特徴や、働き方を把握することが大切です。

ここでは、病院で働く管理栄養士の仕事内容や待遇について解説します。

仕事内容

病院で働く管理栄養士は、患者さまの栄養ケアが主な業務です。患者さまの栄養ケアは、「給食部門」「臨床部門」の2つに分けられます。

給食業務 献立作成、食材発注、調理指導など
臨床業務 栄養指導、栄養管理、NST業務など

患者さまが抱える不調を改善するには、治療の一環として食生活を見直すことも必要です。

献立作成にあたっては、患者さまの活動量や術後の経過などを考えながら、必要な栄養を負担なく摂取できるような食事の提供が求められます。また、残さず食べてもらうために、見た目や味付けを工夫するなど、患者さまの気持ちに寄り添った対応も大切です。

さらに、病院で働く管理栄養士は、さまざまな医療職が参加する栄養サポートチーム「NST」に加わることもあります。NSTにおける管理栄養士の主な役割は、食の専門家としての知見を生かして、患者さまの栄養面をサポートすることです。

日々進歩する医療現場で働くにあたっては、給食業務・臨床業務のどちらにおいても、常に新しいことを学ぶ努力と意欲が必要となるでしょう。

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必要な知識・スキル

病院で働く管理栄養士は、患者さまの健康状態や栄養状態を正しく理解し、医師・看護師・調理師などと連携して業務を進めなければなりません。

病院勤務の管理栄養士には、以下の2つの知識と経験が求められます。

●臨床栄養の知識
患者さまの疾患や治療に必要な栄養マネジメントを行う際は、臨床栄養学の知識が必要です。臨床栄養学は管理栄養士の養成課程で学ぶ内容ですが、「病院以外の施設で働いていて知識が薄れてしまった」という方も少なくないでしょう。

そうした方が病院勤務を目指す場合は、学生時代のテキストを再確認したり、関連のセミナーや研修会に参加したりして、知識を深めておくのがおすすめです。

●コミュニケーションスキル
患者さまにとってベストな栄養管理・指導を行うためには、コミュニケーションスキルが欠かせません。コミュニケーションが上手な管理栄養士は、患者さまの生活習慣や食事内容、さらには不安や悩みまで自然に聞き出すことができます。

コミュニケーションスキルを高めるためには、普段からさまざまなタイプの方と会話するとよいでしょう。「聞く・理解する・伝える」を意識すると、患者さまはもちろん医療チームのメンバーとの信頼関係も築きやすくなります。

給料・待遇

病院勤務の管理栄養士を目指す際は、給料や待遇面も気になるところです。

病院で働く管理栄養士の平均給料については公的な統計資料がないため、ここでは栄養士全体の平均的な月給・ボーナス・年収を紹介します。

平均月給 平均ボーナス 平均年収
約26.4万円 約62.0万円 約379万円

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/

管理栄養士を含む栄養士全体の平均年収は約379万円であり、そのうち賞与・特別手当の支給額は年間約62万円となっています。管理栄養士は栄養士の上位資格ですから、管理栄養士に限定すれば、水準はややアップすると考えられるでしょう。

なお、勤務する病院の規模が、必ずしも給与額に影響するとは限りません。規模の小さい病院でも、経営方針によっては給料が高い場合があります。また、勤務地によっても給与水準に違いが生じます。

ボーナスに関しては、「一律支給」「経営状態を反映」「勤続年数による」など、病院によって支給基準が異なるため、応募のときにきちんと確認しましょう。

病院で働く管理栄養士は不規則な勤務になりやすく、学校・介護施設などほかの職場よりも残業が多い傾向にあります。勤務する病院の方針によって残業時間は増減するので、その点もあらかじめ確認しておきましょう。

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職場別の平均給与を公開

病院で働く管理栄養士の待遇例

働く病院によって年収額や休日休暇、福利厚生や諸手当は異なります。下記は、マイナビコメディカルに掲載されていた病院求人(正社員登用)の待遇例です。

【管理栄養士として病院で正社員登用される場合の待遇例】

年収 休日休暇 福利厚生 諸手当
病院A 月給:約19万~27万円
年収:約228万~326万円
・年間休日数110日
・4週8休制
・各種長期休暇有
・各種保険完備
・退職金有
・住宅手当有
・託児所有
・通勤手当
・資格手当
・残業手当
・職務給
病院B 月給:約20万~27万円
年収:約310万~418万円
・年間休日数111日
・各種長期休暇有
・各種保険完備
・退職金有
・社員寮完備
・託児所有
・通勤手当
・資格手当
・扶養手当
病院C 月給:約19万~24万円
年収:約257万~316万円
・年間休日数110日
・各種長期休暇有
・各種保険完備
・退職金有
・介護休職制度
・通勤手当
・家族手当
・残業手当
・役職手当
病院D 月給:約19万円~
年収:約282万円~
・年間休日数110日
・4週8休制
・各種長期休暇有
・各種保険完備
・退職金有
・託児所有
・通勤手当
・住宅手当
・家族手当
・調整手当
・職能資格手当

このように、勤務先によって待遇は変わってくるので、各項目をしっかりチェックした上で希望に合った求人を選ぶことが大切です。

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病院での勤務は忙しいが学びも多い

下記は、固定勤務制の病院で働く管理栄養士の平均的なスケジュール例です。病院管理栄養士の働き方をイメージする際の参考にしてください。

8:00~ ●出勤
●朝礼
●食事箋(しょくじせん)の確認
9:00~ ●食事札の用意
●食材の納品確認
●患者さまへの栄養指導
●患者さまの情報を確認し栄養管理計画書を作成
●厨房業務・調理業務
12:00~ ●昼食(休憩)
13:00~ ●患者さまへの栄養指導
●患者さまの情報を確認し栄養管理計画書を作成
●献立の作成
●食材発注業務
17:00~ ●会議
17:30~ ●退勤

病院で働く管理栄養士は、8時~17時半の固定勤務制の場合もあれば、「早番・中番・遅番」のシフト制の場合もあります。

また、病院勤務では、限られた時間内で業務の優先度を考えながら仕事をしなければなりません。ときには、新人や後輩管理栄養士への教育を頼まれることもあるため、ほかの職場の管理栄養士に比べると、やや忙しい傾向にあります。

一方で、患者さまや医師・看護師から学ぶことが多く、スキルアップ・キャリアアップを目指しやすい環境であることも確かです。特に規模が大きい総合病院の場合は、入院患者数や外来患者数が多く、症例もさまざまなので、幅広い知識やスキルが身に付くでしょう。

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病院で働く管理栄養士のやりがい

病院を訪れる患者さまは、それぞれに必要な栄養や禁忌となる食品の種類が異なります。管理栄養士として高度な専門性を求められるため、病院で働く管理栄養士は、日々さまざまなやりがいを感じられるでしょう。主なやりがいは、以下の通りです。

栄養指導によって患者さまの回復をサポートできる

病院での勤務は、管理栄養士にとってプレッシャーやストレスの多い仕事です。それでも、自分の考えた献立で患者さまが少しずつ食事をとれるようになり、回復していく姿を見たときは、それまでの努力が報われたと感じるでしょう。

また、そうした患者さまが退院する際には、管理栄養士としてのモチベーションも大きく向上するはずです。

チーム医療に関わることでスキルアップできる

病院で働く管理栄養士は、他職種と役割分担しながら仕事を進めていく機会が多くあります。前述の通り、病院が栄養サポートチーム(NST)の取り組みを行っている場合、管理栄養士もNSTの一員として活動することになるでしょう。

医師・看護師・理学療法士・言語聴覚士などさまざまな医療職の方とともに働く経験を通して視野が広がれば、さらなるスキルアップにつながります。スキルを得れば得るほどやりがいも増えていくでしょう。

スペシャリストとしてキャリアを積める

日本栄養士会は医療に携わる管理栄養士向けの資格制度として、「認定管理栄養士制度」「特別分野別認定制度」「専門分野別認定制度」を設けています。

専門分野別認定制度がカバーする分野には、「がん病態栄養専門管理栄養士」「摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士」「在宅栄養専門管理栄養士」などがあり、資格を取得した管理栄養士は、特定分野のスペシャリストとして認定されます。こうした認定を受ければ、病院にとってさらにニーズの高い人材となれるでしょう。やりがいのある業務を多く任されるようになるほか、キャリアアップも見込めます。

【関連リンク】管理栄養士とは?職場別の仕事内容・平均給与・
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病院で管理栄養士として働くときに役立つ資格

病院で働く上で、保有スキルを証明できる資格があればさらに有利です。以下では、キャリアアップを図りたい管理栄養士に向けて、おすすめの資格を3つ紹介します。

病態栄養専門管理栄養士

病態栄養専門管理栄養士とは、病院をはじめとした臨床現場において、患者さまへの栄養管理を適切に行える高度な知識・技術を有した管理栄養士に与えられる認定資格です。

超高齢化社会に突入した現在は、疾病の予防や治療をサポートできる病態栄養専門管理栄養士のニーズが高まっています。そのため病院・クリニックだけでなく、介護施設やリハビリテーション施設においても需要のある資格と言えるでしょう。

病態栄養専門管理栄養士になるには、次の受験資格を満たした上で、年1回実施される認定試験に合格する必要があります。

●管理栄養士免許を保有している
●日本病態栄養学会の会員歴が2年以上ある
●医療機関における栄養管理業務経験が3年以上ある
●日本病態栄養学会に関連する活動で10単位以上取得している
●栄養管理に関する1症例のレポートを提出している

必要書類を準備し、受験料(20,000円)とともに提出すると認定試験を受けられます。認定試験に合格すれば、晴れて病態栄養専門管理栄養士の資格が与えられます。

(出典:一般社団法人 日本病態栄養学会「病態栄養専門管理栄養士」/https://www.eiyou.or.jp/certif/diet.html

糖尿病療養指導士(CDEJ)

糖尿病療養指導士(CDEJ)とは、糖尿病の患者さまへの療養・指導に関して高度な知識や技術を有する医療スタッフに与えられる認定資格です。資格を取得すれば、糖尿病治療に欠かせない患者さまの自己管理などを指導できる人材として活躍できます。

また、合併症の予防や症状の抑制は、糖尿病患者さまの治療において重要な課題です。糖尿病に関する専門知識や技術を持った糖尿病療養指導士は、糖尿病の臨床現場における生活指導のエキスパートとして高い需要があるでしょう。

(出典:一般社団法人 日本糖尿病療養指導士認定機構「CDEJ(日本糖尿病療養指導士)とは」/https://www.cdej.gr.jp/modules/general/index.php?content_id=1

糖尿病療養指導士の認定試験を受験するには、受験者用講習会の受講が必要です。受講修了証を取得したのちに受験書類を提出し、認定試験に合格すれば、糖尿病療養指導士の資格が与えられます。

なお、糖尿病療養指導士の資格は、5年ごとに更新が必要なことも覚えておきましょう。

(出典:一般社団法人 日本糖尿病療養指導士認定機構「CDEJの資格を取るまでの流れ」/https://www.cdej.gr.jp/modules/flow/index.php?content_id=1

NSTコーディネーター

NSTコーディネーターとは、栄養サポートチームに関する高度な知識と技術を有し、チームが円滑に業務を進められるようコーディネートできる管理栄養士に与えられる認定資格です。

NSTコーディネーターになるには、管理栄養士免許はもちろん、前述した病態栄養専門管理栄養士の資格も必要です。そのことからもわかるように、NSTコーディネーターは食事・栄養に関する知識だけでなく高度な医療知識も有するため、NST活動において重宝される存在となるでしょう。

なお、日本病態栄養学会に関連する活動での単位取得や、NSTチームの栄養評価を検討した3症例の提出、勤務先の施設長による推薦状が必要になるなど、NSTコーディネーターは取得する際の難易度が比較的高い資格です。認定期間は5年なので、期間満了日までに更新しなければならないことも覚えておきましょう。

(出典:一般社団法人 日本病態栄養学会「NSTコーディネーター」/https://www.eiyou.or.jp/certif/nst.html

【関連リンク】管理栄養士のスキルアップに必要なこと|
転職を成功させるためには?

病院で働きたい場合は粘り強い転職活動が求められる

病院は、管理栄養士の資格を生かして働ける職場として人気です。人気の高い職場だからこそ、転職を成功させるには、粘り強く転職活動を続ける必要があります。

働きながら転職活動をする際は、転職エージェントをうまく使うとよいでしょう。

マイナビコメディカルでは、管理栄養士を含めた医療・介護職への転職・就職サポートを無料で行っております。経験豊富なキャリアアドバイザーが、1人ひとりの状況に合わせた幅広い支援を行っておりますので、仕事を続けながらでもスムーズに転職活動を進めることが可能です。また、公開されている求人情報だけでなく、非公開求人の紹介を受けられる点もポイントです。

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まとめ

法律によって管理栄養士の配置が定められていることもあり、病院からの管理栄養士求人はけっして少なくありません。管理栄養士として病院で働く際は、「臨床栄養の知識」だけでなく「患者さまや医療スタッフとのコミュニケーションスキル」も必要です。

病院での勤務は、ハードワークではあるものの、その分やりがいや学びが多いため、人気も高い傾向にあります。

マイナビコメディカルでは、業界に精通したキャリアアドバイザーが数多くの管理栄養士求人からご希望に合った職場をご紹介します。提出書類の添削や面接対策、入職後のフォローなど、1人ひとりの状況に合わせた支援も行っておりますので、病院で働きたい管理栄養士の方は、ぜひマイナビコメディカルにご相談ください。

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【関連リンク】マイナビコメディカルへのよくあるご質問

※当記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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