フリーランス管理栄養士になるには?仕事内容・平均年収も紹介

更新日 2023年03月09日 公開日 2023年03月09日

#情報収集 #転職検討/準備

管理栄養士は、病院や介護福祉施設、学校などに所属しながら、献立作成や栄養指導に携わるのが一般的です。しかし、近年は在宅ワーク、テレワークといった働き方の選択肢が増えたことや、クラウドソーシングが普及したことなどが影響し、「フリーランスの管理栄養士」が増加傾向にあります。

フリーランス管理栄養士の仕事内容は、レシピ開発や料理写真の撮影、セミナーでの講義、料理教室の講師など多岐にわたり、自分の得意分野を生かしながら仕事を選ぶことができます。

この記事では、フリーランスとして活躍する管理栄養士の詳しい仕事内容、平均年収、必要な資格、フリーランスの管理栄養士に求められるスキルなどについて解説します。フリーランス管理栄養士に興味のある方や、「将来的にフリーランスとして独立したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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フリーランス管理栄養士になるには?仕事内容・平均年収も紹介

フリーランス管理栄養士の主な仕事内容

「フリーランス管理栄養士」とは、特定の企業や施設に所属せず、個人事業主という形で独立して活躍する管理栄養士を指します。フリーランスの管理栄養士は、さまざまな企業と業務委託契約を締結した上で、仕事を受注するのが一般的です。

ここでは、フリーランスとして活躍する管理栄養士の主な仕事を紹介します。

レシピ開発

フリーランス管理栄養士の主な仕事の1つが、クライアントの要望に応じたレシピ開発です。

クライアントは食品メーカーや医薬品メーカー、飲食店、施設など多岐にわたり、開発したレシピは、料理雑誌やレシピサイト、健康・美容関連の情報を発信するWebサイト、ダイエット系のアプリなどに掲載されたり、飲食店や施設の新しいメニューとして提供されたりします。

レシピ開発の仕事では、使用する食材や解決したい悩みなどのテーマが決められているケースも多く、そうした場合は「旬の野菜を使用した料理」や「お肌の悩みに適した料理」などのテーマに合わせて、レシピを考案することになります。

料理写真撮影

レシピを作るだけでなく、レシピに沿って作った料理を撮影し、写真データをクライアントに提供するケースもあります。

ただし、料理写真の撮影はプロのカメラマンが担当する場合が多く、調理とスタイリング(食器、テーブルクロスなどの準備)、盛り付けなどがフリーランス管理栄養士の業務となります。

料理写真撮影の仕事では、使用する素材の栄養価や料理のおいしさだけでなく、盛り付けの美しさも重要なポイントです。

栄養士ライター

管理栄養士資格を生かし、「栄養士ライター」として記事作成を手がけるフリーランスの管理栄養士もたくさんいます。

執筆した記事は、料理雑誌やレシピサイト、健康・美容関連のWebサイト、企業のニュースレターなどに掲載されます。

以下は、栄養士ライターが担当する執筆内容の一例です。

  • ・食材の栄養に関する情報
  • ・食育まわりの情報
  • ・オリジナルレシピの紹介
  • ・管理栄養士の資格取得にまつわる体験談

栄養士ライターは、管理栄養士としての専門知識を踏まえて、信頼性の高い文章を執筆できるのが強みです。そのため、資格を持たないライターよりも高い報酬が得られるケースが多く見られます。

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特定保健指導

特定保健指導とは、特定健康診査で対象に選ばれた方に対して、生活習慣改善の支援を行うことを指し、主にメタボリックシンドロームや生活習慣病の予防・改善を目的に実施されます。

フリーランスの管理栄養士は、対象者と面談した上で、1人ひとりの健康リスクやライフスタイルに合った食べ物の選び方、適切な食べ方などを指導します。

以下は、健康リスクに応じた支援内容の一例です。

健康リスクが小さい対象者
(動機付け支援)
・個別面接またはグループ支援を原則1回実施
・生活習慣を改善するための具体的な目標設定や取り組みの計画を立て、それに沿った生活を続けるためのきっかけ作りを支援
・3か月後、生活習慣の改善の取組がうまくいったかどうかを評価
健康リスクが大きい対象者
(積極的支援)
・動機付け支援に加えて、3か月以上継続的に生活習慣のサポート、アドバイスなどを実施
・3か月以上経過した時点で、生活習慣の改善の取組がうまくいったかどうかを評価

特定保健指導を行う場合は、「特定保健指導担当管理栄養士資格」を取得することで、活躍の場をより広げることができるでしょう。

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料理教室の講師

フリーランス管理栄養士のなかには、料理教室の講師をメインにしている方も多く見られます。

料理教室を開催する場合、フリーランスの管理栄養士は料理教室で実施する内容(料理の作り方、もてなし方など)を企画した上で、開催場所の手配、集客といった一連の業務を行います。

開催場所として、キッチンスタジオをレンタルするケースもありますが、自宅のキッチンを使って定期的に料理教室を開くことができれば、一定の収入が確保できるでしょう。

セミナーでの講義

フリーランスの管理栄養士は、セミナーでの講義を依頼されることもあります。講演のテーマは主催者や聴講者によってさまざまですが、食育や栄養学をテーマとした講演会が多い傾向です。

フリーランスの管理栄養士がメインとなって講義を行うだけでなく、別の登壇者のパネルディスカッションに、栄養学あるいは料理の専門家として参加するケースもあります。

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フリーランス管理栄養士の平均年収

フリーランスとして活躍する管理栄養士の平均年収は約350万~450万円で、なかには年収600万円以上を稼ぐ方もいます(ただし、平均年収は求人サイトの情報をもとにした推定値です)。

病院や学校、企業などに勤務する管理栄養士と異なり、フリーランス管理栄養士の収入は、獲得した仕事の内容や量によって大きく変動します。知名度が高くなれば、セミナーや料理教室における集客力も上がるため、平均よりも高い収入を得ることが期待できるでしょう。

なお、栄養士ライターやレシピ開発などをメインに行う場合は、継続的な案件を受注することが収入アップのポイントです。たとえば、更新頻度の高いメディアのレシピ開発、コラム連載などを複数社から受注できれば、フリーランス管理栄養士としての収入はぐんとアップするでしょう。

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フリーランス管理栄養士になるには?

フリーランスの管理栄養士になるには、専門資格を取得する必要があります。資格取得後、すぐに独立することも可能ですが、十分なスキルを身に付けてから独立することで、より仕事を獲得しやすくなるでしょう。

以下では、フリーランスの管理栄養士になるために必要な資格や、求められるスキルについて具体的に解説します。

必要な資格

フリーランスの管理栄養士として活動する場合、国家資格である管理栄養士資格が必要です。管理栄養士の国家試験を受けるためには、以下のどちらかを満たす必要があります。

  • ①指定の4年制大学を卒業する
  • ②短大や専門学校を卒業して栄養士の資格を取得後、3年以上の実務経験を積む

国家資格に加えて、栄養関連の資格を取るのもおすすめです。以下に、フリーランスの管理栄養士として活動する際に役立つ、資格の一例を紹介しておきましょう。

  • ・特定保健指導担当管理栄養士
  • ・産業栄養管理者
  • ・野菜ソムリエ

求められるスキル

フリーランスの管理栄養士は、さまざまな企業と業務委託契約を結んで働くことが多いため、仕事を受注するための営業力や、企業と円滑にやり取りするためのコミュニケーション能力が必要です。

また、仕事内容に応じて、以下のような専門的なスキル・能力も求められます。

料理撮影 撮影スキル、写真編集スキル ※自分で撮影する場合
栄養士ライター 専門知識を分かりやすく伝える文章力、情報発信力
料理教室の開催 企画力、レシピ開発の知識、集客力
セミナーでの講義 プレゼンテーション力、質疑応答への対応力

自分が取り組みたい業務内容に合わせて、適切なスキルを身に付けましょう。

フリーランスとして働くことに自信がない場合は転職も1つの手段

「いまの職場を辞めたいけれど、フリーランスの管理栄養士として独立する自信がない」という場合は、転職を検討するのも1つの手段です。より待遇の良い職場に転職することで、安定した収入を確保しながら、管理栄養士としての新しい経験を積める可能性もあるでしょう。

管理栄養士が転職先を探す際は、「マイナビコメディカル」を活用してみてはいかがでしょう。マイナビコメディカルでは、これまでの経験やスキル、転職したい業界・職種などを明確にするための「キャリア面談」を実施しており、転職で重視したい内容をキャリアアドバイザーに伝えることで、希望に合った転職先を探すことができます。

また、対面でのキャリア面談を受けることが難しい場合は、Web相談会で転職に関する悩みを相談することも可能です。

さらに、マイナビコメディカルでは、数多くの求人を掲載しているだけでなく、非公開求人も保有しています。転職を検討している管理栄養士は、マイナビコメディカルの転職サポートに相談して、希望に合った職場を見つけましょう。

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まとめ

フリーランス管理栄養士の仕事は、レシピ開発や原稿執筆、セミナーでの講義、料理教室の講師など、多岐にわたります。なお、フリーランスの管理栄養士になるには、管理栄養士の資格を取得した上で、企画力や営業力、コミュニケーション力といったさまざまなスキルを身に付ける必要があります。

フリーランスとして企業や施設、各種メディアなどにネットワークを広げ、多くの仕事を獲得すれば、栄養士の平均年収以上の収入を得ることも可能でしょう。

ただし、フリーランスとして独立してからは、自分の力で仕事を獲得する必要があるため、「いまの職場を辞めたいけれど、独立する自信がない」という場合は、転職を検討するのも1つの手段です。管理栄養士として転職を考えている方は、希望条件に合った職場を探せる「マイナビコメディカル」に無料登録してみてはいかがでしょうか。

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監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

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転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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