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機能訓練指導員とは?仕事内容や必要な資格などについて解説

公開日:2024.02.07

機能訓練指導員とは?仕事内容や必要な資格などについて解説

文:rana(理学療法士)

介護分野で働く職種の1つである、機能訓練指導員。その名称のとおり、機能訓練を指導する仕事であり、超高齢化社会となったわが国において、その需要は高まりつつあります。では、同じように対象者の機能を改善する理学療法士や作業療法士などのリハビリセラピストとは、働き方に違いがあるのでしょうか。

今回は機能訓練指導員になる方法や仕事内容、就職先などについて解説します。

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機能訓練指導員とは

機能訓練指導員とは、介護保険法によって定められた職種で機能訓練の提供を主な仕事とする資格です。機能訓練とは日常生活で必要となる機能の減退を防ぐための訓練のことで、介護度が高くなるのを予防したり、動作能力を改善させたりすることを目的として実施されます。

令和3年度の介護報酬改定において、高齢者の自立支援や重症化予防への取組が重要視されていることから、今後さらに機能訓練指導員の需要は高まってくると考えられます。

機能訓練指導員になるために必要な資格

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機能訓練指導員として働くためには、厚生労働省が定める以下の資格のいずれかを取得していることが条件となります。

・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・看護師及び准看護師
・柔道整復師
・あん摩マッサージ指圧師
・はり師・きゅう師

機能訓練指導員になるために、特別な研修や試験はありません。上記の資格を1つでも取得していれば機能訓練指導員として働くことができます。

機能訓練指導員の仕事内容

機能訓練指導員は、利用者一人ひとりの身体状況や日常生活の課題に応じた機能訓練を立案し、提供するのが主な仕事です。

機能訓練の提供時には、ケアマネジャーが作成するケアプランに沿っているかを確認し、利用者本人や家族の同意を得なければなりません。

機能訓練では主に体操や歩行練習、筋力トレーニング、マッサージ、レクリエーションなどが行われ、利用者の心身機能の向上、維持を目的に一人ひとりに合わせた訓練内容が提案されます。

介護が必要になった原因は人によって異なり、障害の程度や周辺環境の影響など、多岐にわたります。機能訓練指導員には、対象者の状態だけでなく、生活環境も含めた全体像を捉えたうえで、適切なプログラムを立案する能力が求められます。

機能訓練指導員として働ける職場

機能訓練指導員とは?仕事内容や必要な資格などについて解説

機能訓練指導員として働ける場所にはどのような施設があるのでしょうか。機能訓練指導員の職場についてまとめてみました。

通所介護事業所(デイサービス)

通所介護事業所では、高齢者を対象にした日中の介護サービスが提供されます。入浴や食事など日常生活の支援に加え、機能訓練を実施します。

短期入所生活介護(ショートステイ)

短期入所生活介護は、常時介護を要する人を対象にして、短期間の介護サービスを提供する施設です。最長で30日間の入所が可能で、日常生活に必要な介護機能訓練などを実施します。

特別施設入居者生活介護

特別施設とは厚生労働省が定めた有料老人ホームやケアハウスのことです。このうち定員が30名未満の事業所を特別施設入居者生活介護といいます。いずれも利用者が慣れ親しんだ地域で生活を支援することを目的とした施設です。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、原則として要介護3以上の人を対象とした公的な介護施設です。日常生活の介助や身の回りの世話、機能訓練などを行います。

介護老人保健事業所

介護老人保健事業所は、病院の退院直後などで自宅に戻ることが困難な人を受け入れる施設です。対象は要介護認定を受けた人になります。自宅復帰を目指して機能訓練やリハビリを中心に行います。

リハビリと機能訓練の違い

介護分野では「リハビリ」と「機能訓練」という言葉が使われており、どちらも身体機能を向上させるために実施されています。一見同じように思われがちですが、それぞれ異なる点があります。

まず、リハビリは、医師の指示に基づき、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリ専門職が身体機能の維持・回復などを目的に提供します。

一方、機能訓練は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、 看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などの医療系有資格者が、機能訓練指導員となり、機能の減退防止を目的に訓練を行います。

両者の大きな違いは、「医師の指示の基に実施されるかどうか」にあります。リハビリは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士しか実施できず、医師の指示に基づいて行います。しかし、機能訓練は、ケアプランに基づいて行われるもので、医師や他職種の助言を取り入れるものの、介護サービスとして提供されます。

利用者や多くの方は、リハビリと機能訓練を同じ意味で捉えていることが多いのが現状です。混同しないように、介入前にしっかりと説明をしておくとよいでしょう。

介護分野で活躍したいなら機能訓練指導員も選択肢の1つ

機能訓練指導員は介護分野で、利用者が安全にその人らしい生活を送るために手助けをする仕事です。リハビリセラピストが備えている知識、スキルを活かすことで、今後もさらなる活躍が期待できるでしょう。

介護分野で活躍したい、視野を広げたいというセラピストは選択肢の1つとして機能訓練指導員として働くことを検討してみていかがでしょうか。

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rana

rana(理学療法士)

総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。

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