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関節リウマチでやってはいけない仕事とは?向いている仕事や働きやすい職場環境について解説

公開日:2024.03.05 更新日:2024.04.02

関節リウマチでやってはいけない仕事とは?向いている仕事や働きやすい職場環境について解説

文:かな(作業療法士)

関節リウマチになると仕事を続けられるのか、しても良いものか、悩む方も多いかもしれません。結論からいうと、リウマチの症状や状態によっては仕事ができます。しかし、仕事内容は、疾患の特性や注意点を踏まえたうえで選んだ方がよいでしょう。

この記事では、現役作業療法士が、リウマチの方がやってはいけない仕事や向いている仕事などについて解説します。

関節リウマチとは?

関節リウマチは免疫系の異常により起こる慢性的な炎症性の疾患です。

特に手・足・膝などの関節によく見られるもので、関節の腫れや痛み、動かしにくさなどを引き起こします。

関節リウマチは放置すると関節の変形や機能障害を引き起こすため、治療が必要です。治療方法には薬物療法、リハビリ、手術がありますが、薬物療法が中心となるケースが多いでしょう。

関節リウマチは完治を目指すというより、治療をしながら日常生活での動き方を工夫・注意して、症状が落ち着いて安定した状態(寛解/かんかい)を目指すことが重要とされています。

関節リウマチの方がやってはいけない仕事の特徴3つ

関節リウマチでやってはいけない仕事とは?向いている仕事や働きやすい職場環境について解説

関節リウマチと診断されても、働くことは可能です。ただし、疾患の特性上、避けた方が良い仕事があります。関節リウマチの方がやってはいけない仕事について解説します。

関節に負担がかかるような重労働

関節リウマチの方は、関節への負担が大きいため重労働は避けてください。重いものを持ったり運んだりする仕事が該当します。建設業・運送業・介護職などが当てはまる場合が多いでしょう。

どうしても、重労働が避けられない場合は、重いものを分散して運ぶなど工夫して、できるだけ関節に負担がかからないようにすることが大切です。

長時間の歩行や立ちっぱなしが多い

長時間の歩行や立ちっぱなしなども、膝をはじめとする下肢の関節の負担となります。階段の昇降も大きな負荷となるため基本的には控えるべきです。

具体的には、接客業や工場作業などの仕事が挙げられます。関節炎が悪化する恐れがあるため、できるだけ避けるか、適度に休憩しながら仕事を行いましょう。

寒い場所での作業が多い

冷えは関節の痛みを増強させる場合があります。そのため、寒い場所での作業が多い仕事は関節リウマチの方には負担になります。

屋外での仕事など、冬に暖房が十分に使えない建設業や運送業などが該当します。また、冷房が効き過ぎているオフィスでの仕事をする人もいるかもしれません。そうした場合には、防寒対策をして、冷えないように工夫しましょう。

関節リウマチの方に向いている仕事

関節リウマチでやってはいけない仕事とは?向いている仕事や働きやすい職場環境について解説

ここからは関節リウマチの方に向いている、体の負担が少ない仕事を紹介します。

身体的負担が少ない仕事

座ってできる仕事や軽作業など、身体的な負担が少ない仕事は関節リウマチの方に向いています。具体的には事務職などのデスクワークが該当します。

パソコン作業などが主になるため手を使う必要はありますが、重いものを運ぶような業務がないため安心です。ただし、指先の関節に症状がある場合には、できる範囲で無理のない仕事を選びましょう。

在宅ワーク

関節リウマチの方には、在宅ワークも向いています。患者さんの身体状況や症状によっては歩くだけで、強い負担になる場合もあります。在宅ワークは重労働がなく、通勤の負担がないという点でも適しています。

リウマチの方が働きやすい職場環境とは?

関節リウマチの方が安心して仕事を続けるためには、職場の理解が欠かせません。関節リウマチの症状に理解がある職場なら、避けるべき業務も把握してもらえるため、仕事上のトラブルや体調の悪化も回避できます。

また、体の状態に合わせて柔軟に働ける職場であると、なおよいでしょう。働きやすい職場の特徴として以下の3点があります。

疾患について理解がある

理解のある職場であれば、過度な負担がかかる業務を免除してもらえるかもしれません。就労や転職を考えているのであれば、関節リウマチ疾患を抱えていることについて、理解を得たうえで、働きたいものです。そのためにも、自身の抱える疾患について、しっかりと伝えておく必要があるでしょう。

筆者が勤務する職場の病院にも、以前に関節リウマチの職員が在籍していました。周囲の理解があるため、重いものを運ぶといった業務をしない前提で勤務されていました。

勤務先が病院だったから、という理由もありますが、疾患について周りの職員が理解していたことも良かったのだと思います。職場の理解が得られれば、体の負担を減らして働くことも可能です。

柔軟な働き方ができる

関節リウマチの方は体調や症状の悪化により、休む、もしくは早退せざるを得ないことがあります。また、通院により遅刻や早退などが必要なこともあるでしょう。そうした状況に安心して対応できるように、休みが取りやすい、勤務変更が柔軟にできるなど、仕事と治療の両立がしやすい職場が望ましいです。

また、勤務中も柔軟に対応してくれる職場が理想です。例えば、仕事中も冷えないような対策が取れたり、必要に応じてリーチャーなどの自助具が使いやすかったりすると、働くうえで身体的な負担を減らせるでしょう。

障害者を積極的に雇用している

障害者雇用枠を設けているなど、積極的に障害者を雇用している企業であれば、関節リウマチの方も働きやすい傾向にあります。周囲の理解も得られやすく、合理的配慮が期待できます。ただし、障害者雇用枠を利用して就職するには、障害者手帳が必要です。もし、手帳をお持ちでしたら、1つの選択肢として考えてもよいかもしれません。また、症状によっては障害者手帳の取得も可能なため、確認をしてみましょう。

関節リウマチとうまく付き合える職場を探そう

関節リウマチになると仕事は難しいと思うかもしれません。しかし治療を続けて、症状が安定することを目指しながら、仕事をすることは可能です。

仕事をすれば収入が得られるだけでなく、気分転換にもなります。ただし、過度に負担がかかる仕事は避けるべきですし、症状が悪化しないよう体調には注意する必要があります。自身の状態をしっかり管理しながら業務にあたりましょう。

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rana

かな(作業療法士)

作業療法士/呼吸療法認定士・福祉住環境コーディネーター2級・がんのリハビリテーション研修修了
身体障害領域で15年以上勤務。特に維持期の患者さんの作業療法、退院支援に携わってきました。家では3人の子ども達に振り回されながら慌ただしい日々を送っています。趣味は読書とお菓子作り。

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