【失敗談】転職した言語聴覚士(ST)の失敗事例|転職で後悔しないための注意点を紹介
公開日:2025.03.15
文:tokoshi(言語聴覚士)
「転職は3年目以降から」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。言語聴覚士の場合、一般的なスキルを習得できるとされる3年目以降に転職を考えるケースが多いですが、近年では1年目や2年目で転職を成功させる人も増えてきています。
しかし、転職に失敗して「後悔した人」が一定数存在することも事実です。そこで本記事では、転職で失敗しないために気をつけるべきポイントを、実際の事例を交えながら紹介します。
「言語聴覚士(ST)」の転職失敗談3選
転職は新たなキャリアのスタートですが、「転職しなければよかった」と後悔するケースも少なくありません。本章では、実際に転職に失敗した言語聴覚士の事例を紹介し、それぞれの失敗から学べる教訓について解説します。
1.転職前のリサーチが不十分だった
転職活動を始める際、給与や待遇などの条件面にばかり目を向けてしまい、職場環境や業務内容へのリサーチが不十分な場合があります。
入職後、業務内容や患者層、施設の方針が想定と大きく異なり、「思い描いていた言語聴覚士キャリアを築けないかも」と不安に感じ、結果として早期退職を余儀なくされることもあるかもしれません。
上記をふまえ、求人票だけでなく、施設のウェブサイト や口コミを活用して、実際の職場環境や業務内容をしっかりと調べることが大切だといえるでしょう。
2.給与や待遇面の交渉ができなかった
転職先に対して給与や福利厚生の交渉をしなかったため、転職後に期待していた待遇を受けられなかったケースもあります。特に、求人サイトを通さず独自に転職活動を進めると、最初に提示された給与や条件をそのまま受け入れ、後から条件の改善をお願いできずに後悔することもあるでしょう。
転職時には給与や福利厚生についてしっかり交渉し、自分の経験やスキルに見合った待遇を求めるようにしましょう。転職エージェントを利用して、条件交渉をプロに任せる方法もあります。
3.転職先がなかなか決まらなかった
前の職場を退職したものの、転職活動が長引き、思うように転職先が決まらなかった事例もあります。
転職先に対する希望条件が多すぎると、求人とのマッチングが難しく、何度も面接を受けても内定を得られないことがあります。その結果、転職先が決まらないことで精神的なプレッシャーが大きくなり、焦って妥協し、後悔するケースも少なくありません。
そのため、転職は焦らず、じっくりと自分に合った職場を探すようにしましょう。現在の職場を退職する前に次の職場を探し始めることで、余裕を持って転職活動を進められます。
「忙しくて仕事と転職活動を並行して進められない」という方は、効率良く転職活動を進めるため、求人サイトや転職エージェントなどの転職サービスの利用を検討しましょう。
言語聴覚士が転職で失敗しないための注意点
転職活動を成功させるためには、事前にしっかりと準備をすることが重要です。本章では、言語聴覚士が転職で失敗しないために、転職時に気をつけるべきポイントを解説します。
1.転職理由を明確にしておく
転職活動を始める前に、自分が転職を決意した理由をしっかりと整理しておくことが大切です。自分の転職理由を明確にしておくことで、「自身の描いている言語聴覚士キャリアを築くにはどのような転職先が適しているか」をより正確に判断しやすくなります。
たとえば、スキルアップや収入増加を目指すのか、業務内容や人間関係を改善したいのかを具体化することで、転職活動の方向性が明確になります。また、ネガティブな理由だけでなく、「専門性を高めたい」「理想の環境で働きたい」といったポジティブな要素を意識することで、面接時の説得力も高まるでしょう。
2.医療に特化した求人サイトを活用する
言語聴覚士の求人は、一般的な求人サイトでは見つけにくいため、医療に特化した求人サイトを利用することが重要です。
医療特化の求人サイトでは、求人情報が詳細に記載されていることが多く、施設の雰囲気や業務内容を事前に把握できます。また、総合型の求人サイトでは見つからない、独自の求人情報を得られることもあります。
3.面接前に具体的な質問を考えておく
面接時には、ただ自分の経歴を話すだけでなく、職場の環境や業務内容について具体的な質問をしましょう。
たとえば、「患者層はどのような方が多いか」「職場の雰囲気はどうか」など、事前に知りたいことをリストアップしておくと、入職後のギャップを最小限に抑えることが可能です。また、質問を通じて、自分がその職場に本当に合っているかを見極められるでしょう。
転職で失敗しないために「事前準備」をしておこう
転職を成功させるためには、「事前準備」が欠かせません。まず、転職理由を明確にし、どのような職場に転職すれば、より充実したキャリアを築けるかを考えましょう。また、医療に特化した求人サイトを活用し、施設の雰囲気や業務内容についてもしっかりとリサーチすることが重要です。
転職活動は、あなたに合った職場を見つけるための大切なステップです。転職サイトや転職エージェントもうまく活用し、効率的に転職活動を進めていきましょう。
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tokoshi
言語聴覚士
回復期で失語症と高次脳機能障害を中心としたリハビリ業務に携わる。その後転職し、看取り施設で「最期の食事」を言語聴覚士として支援。現在は訪問リハビリやデイサービスでリハビリをしながらライターとしても活動しています。
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